- 日時: 2014/03/25 20:50
- 名前: お餅 (ID: eKM3j.RW)
すまんな。高校から出された大量の宿題に埋れていたところだ。
「おい、旦那。どういことだ…」 テトルがカムトに視線を送る。カムトはいつもの冷静さを保ちつつ答えた。 「ディブが希少種へ進化した…ということしかわからん。」 カムトですら理解できない。この短期間の間に一匹のブラキディオスが亜種へ希少種へ連続して進化したということは、彼にとっても初めての出来事だ。 「おそらく…」 アノが口を開く。カムトとテトル、コトルが驚き見つめる。 「おそらく進化にはなにかの干渉、きっかけと言えるものがあると思うんです。 前回はロキバルドルが残した龍に対する毒…僕たち人間はそれを龍属性と呼んでいるのですが、それがディブさんに吸収されてディブさんが亜種化しました。 今回の進化は………あくまで推測ですけど、ディブさんが聴いた声の主だと思うんです。」 「じゃあ………おまえらが記憶を失っているのも、その声の主のせいか?」 コトルが尻尾をバタつかせながら尋ねる。 「違うとおもいます。先の説が合っていると仮定して、記憶をとっているのはおそらくシュレイド15世本人かそれに近い人だと思います。 あちらからすればディブさんの覚醒は望ましくありません。だったらそのきっかけを忘れさせて覚醒を拒めばいい。そういったわけです。」 テトルは理解が追いついていなかった。 「つまり?」 「つまり、簡単に言うならば、シュレイド15世が一番恐れていたと思われる事態。 爆覇の英雄の覚醒です。」 ーーーーー厄海ーーーーー 未だグラン・ミラオスは現状を理解できずにいた。 「ヴォルガノスさんヴォルガノスさん。ヒントをくださいお願いします。」 「…だから俺にもわからないって。」 「…………」 「…………」 ヴォルガノスが少し口元を緩める。 「そこまで知りたいのならロキバルドルに会ってきたらどうだ?おまえをこの世界につれて来たのもあいつだろ?」 「いやでも僕が陸に近づこうものなら大決戦ものだよ?」 グラン・ミラオスは古くから恐れられている存在だ。「そうだ京都行こう」みたいな感覚で陸に上がれるわけがない。しかしヴォルガノスの反応は意外だった。 「それなら問題ない。今、人間と龍の間で戦争が始まっている。お互いの存亡を賭けた大戦争だ。そうだな…俺が上がるべき時を見計らってやる。」 最終決戦へのカウントダウンは始まった−−−−−−−−−−−−−続く |