- 日時: 2014/04/01 23:07
- 名前: バケツ被った只 ◆9sSjKSOhi2 (ID: nEWO/apv)
ミ・ルとヴォルガノスPT。
「おい、ミ・ルとかいったか?樹海にはイドラアルボスとかいうのがいるんじゃなかったか?」 ヴォルガノスは優雅にも火山への川を泳ぎながら聞いてくる。 大丈夫なのか?
「あぁ・・・アイツはまだ動けないだろうから大丈夫だろうねぇ、あんなの動いたら大変だよ」 ヴォルガノスは呆れたように聞いてくる。 「お前・・・仮にも大分前の戦争を終わらせたんじゃないのか?」 確かに俺、といってもアンノウンとともに終わらせた。 でも・・・
「今は今、だな。アンノウン達は分からないけど俺はこの戦争の傍観者になることにするよ。」 「この戦争はもう負けが決まってるんだろう?ロキバルドルとかいう裏切り者は強力すぎるからね」 泳ぎながらもヴォルガノスは黙って聞いてくれた。 「そうだねぇ・・・でも一つの仮説を建てようか?」 「一つの仮説?」 ヴォルガノスは首を傾げながら聞き返してくる。 「そう、俺は化けるのが大好きだ。だから嘘くらいなら見破れる」
「あのアルボレアス?は嘘をついていた。間違いないよ。」
「ほう・・・?」
「本当の裏切り者はセルタスグレートのゲネル・セルタス、ネルスキュラの二人だよ」 ヴォルガノスはさも知っていたかのように笑う。 「ははっ・・・流石化け狐さんだ、だがその理由は?」
「シュレイド王女は実は俺、会ったことがあってね。本当に酷い性格だった。」 「そしてあのゲネル・セルタスの喋り方。あれはまさに王女のしゃべり方だよ。」
「そしてネルスキュラ、エプシロン。あれが本当の―――――」
「ま、まさかシュレイド15世、か?」 ヴォルガノスは本当に驚いたかのように震え声をしている。 「きっとあのギルドマスターのことだから、間違いないよ。」 人格を2つに割る、という機械。ミ・ルはもちろん厄海にあると一応聞いていた。 「なるほど・・・アルボレアスがいじっていた機械だな?」 「ご名答。さ、そろそろエプシロンとゲネル・セルタスがいる火山の麓だよ。」 「・・・うん?何故二人はそんなとこに・・・?」
「まとめて殺すためでしょ?言っておくけど、ディブ?だったかな。その子がどれだけ強くても仲間までは守りきれないからね。」 「・・・俺らが止めるのか?」 ヴォルガノスは震えている。そりゃ物知りなわけで、シュレイド王女の恐ろしさも知っているわけだ。 「俺らは死ぬ。けどディブ達に攻撃する時間を遅らせることはできるよ。」
(心残りは・・・彼女ができなかったこと、かな) |