- 日時: 2018/03/13 03:59
- 名前: ゲオ (ID: ujzSLzDP)
【文化】エスカレーター「片側空け」の謎。鉄道会社は「2列で乗って」、エレベーター協会は「歩くことを想定していない」
3月8日は「エスカレーターの日」。1914年、日本初のエスカレーターが東京で試験運転された日だ。 地下鉄で通勤する福岡市の20代女性から「エスカレーターがいつも混雑する。利用者は必ず右側1列を空けるが、 両側に並べばいいのでは」と、素朴な疑問が特命取材班に寄せられた。マナーとして定着している「片側空け」。 実際はどうなの?
通勤客でごった返す福岡市営地下鉄天神南駅。エスカレーターを見ると、多くの人は左側に並び、急ぐ人が 空いた右側を駆け上がっていく。見慣れた光景だが、傍らには看板があった。「手すりにつかまり、2列で乗りましょう」
同駅によると、片側空けは望ましい利用方法ではないという。「安全のためには2列で乗るのがいい」と江利稔駅長は話す。
■「設計上、歩くことを想定していない」
理由がある。同駅では2016年、エスカレーターに乗っていた50代女性が後ろから走ってきた男とぶつかって 転倒する事故が起きた。市交通局によると、こうした転倒・落下事故は11年度以降、市営地下鉄で年間28〜48件に上る。 JR九州や西日本鉄道も10年ごろから、歩行禁止を呼び掛けている。
日本エレベーター協会(東京)によると、通常のエスカレーターは段差20〜23センチ、幅1メートル程度。 これに対し、公共施設の階段は建築基準法で段差18センチ以下、幅1・4メートル以上と定められている。 「設計上、エスカレーターは歩くことを想定していない」と言う。歩くことは危険なのだ。 |