- 日時: 2013/10/06 17:29
- 名前: シンラ (ID: ZTd52Qqr)
第5話「新たな拠点・新たな仲間」 「さてと、とりあえずギルドに行くか。」 タンジアの港に着いたクルトは、潮風をあびながらつぶやいた。 「というか、人が多いなぁ。」 クルトは、狩り以外でモガの村から出たことがなかったので、そのことに驚いていた。自分より実力のあるハンターはもちろん、レイより強そうなハンターもよく見かけた。 「ここか。」 クルトは、ギルドへ着いた。そして受付カウンターに腰掛けていた小柄な老人に声をかけた。 「なあ爺さん、あんたがギルドマスターか?」 「いかにも。わしがこのタンジアの港のギルドマスターをしておる。まあ、気軽に話しかけてくれ。」 「分かった。俺はレイって奴からここに修行して来いっていわれたんだが・・・・・・・」 「おう、オノレはレイの知り合いか。」 「まあ・・・・・・・そうだな。」 「ならば期待ができるのう。なにしろあやつは一人で蒼火竜2頭を倒したやつでな。」 「ああ、どうりで。」 クルトは、レイがリオソウルシリーズを装備していたことを思い出した。その後、簡単なやり取りをしてハンター登録をした後、宿へ向かった。その途中に女性ハンターとぶつかった。 「あっすいません。」 クルトはとっさに言ったが女性は何も言わない。怒っているのかと心配になったが、次の瞬間、彼女の口から出てきた言葉は、衝撃的なものだった。 「私と一緒に狩りに行ってくれませんか?!!」 「はぁ?」 「そうしか言い様がなかった。しかし彼女はクルトの困った様子も気にせず、話を続けてくる。 「実は私、ここに来たばっかりなんですよ。あ、自己紹介がまだでしたね。私はケイと言います。武器は双剣のスノウツインズ。防具はガブルシリーズです。で、お願いします!」 驚いて、また困ってもいたがクルトはケイの願いを断る気はまったくなかった。なにしろクルトも1人で不安だったのだ。 「わかった。いいよ。仲間になろう。俺はクルト。武器防具は見た感じだ。よろしくな。」 一応クルトの他の装備は後2日後に別の船で届くはずだった。今はオオアギトを装備している。防具は変わらずジャギィシリーズ、と言うより、これ以外の装備がハンターシリーズしかなかった。 「ありがとうございます!クルトさん!いやーーーーーよかったーーーーーー。ずっと不安だったんですよーーーーーーー。で、何行きます?」 「悪いが今日は無理だ。俺も今日ここについたばかりでな。今から宿に行かなきゃなんだ。あと俺のことはクルトでいいし、敬語は使わなくていい。」 「なんだ。そうだったんだーーーーー。じゃあ明日、ギルドの前で9時に待ちあわせね。それじゃ!!」 猛スピードで駆けていくケイを見守りながら、クルトは苦笑いしていた。 「面白い奴が仲間になったなぁ。」 そういいながら、クルトは宿に向かった。
そして次の日。クルトはギルドの前でケイを待っていた。 「おまたせーー。」 ケイは時間どうりにギルドに来た。 「よし。じゃあ行くか。」 クルトがギルドカウンターに行こうとしたとき、ケイが 「え?何処行くの?」 「いや、依頼をみてから決めようと。」 「そうじゃなくて、まずはご飯でしょ!まさかご飯食べずにいこうとしたの?近くに3つ星レストランがあるのに・・・・・・・・・もったいない!それに狩りに行く前はご飯!あんたハンター歴何年?」 「いや・・・・見習い卒業して1年たってないけど・・・・・・。」 「じゃあ覚えておいて。狩りの前はご飯!これ定石ね。」 「わ・・・・・わかった・・・・・・・。」 ケイの勢いに押されてのけぞったが、なんとか答えた。しかしクルトが居たモガの村にはレストランがなかったので無理はない。たまに交易船に乗ってきたコックアイルーに食事を作ってもらったことが、何度かあるだけだ。だが、腹ごしらえをするのも悪くない気がした。 「よし。じゃあ行くか。でその三ツ星レストランって?」 「あそこにあるでしょ。大人気レストラン、シータンジニャよ。」 そして二人は簡単な食事を済ませた後、今度こそギルドカウンターへ向かった。依頼書の束を見て、 「何行く?」 「そうだな・・・・・・・・」 「これは?リオレウスの討伐。」 「一応受けれるな。かなり厳しいが・・・・・・・うん。わかった行こう。リオレウス、狩猟してやろうじゃないか!」 クルトの言うとうり、一応この二人はリオレウスを狩猟するだけのHRがある。しかし相手は空の王者リオレウス。相当手ごわい。 「じゃあこのクエストで。」 受付嬢とのやり取りを済ませた後、出発準備を整えて、ケイに聞いた。 「なあケイ、お前はリオレウスを狩ったことがあるのか?」 「うん。2・3回だけど。」 「そうか。俺もそんぐらいだ。」 クルトもまたリオレウスを狩ったことがある。無論レイと一緒にだったが。 「よし行くか!」 「ええ!」 二人はそう言うと船に乗り込んだ。目指すは孤島だ。 |