Re: 小説を書きたいひとはここへ!( No.300 )
  • 日時: 2013/12/17 20:41
  • 名前: KYハンター ◆CgKhXBtWT2 (ID: wQpbzEgL)

〜第15話「朱き片角のディアブロス」〜

『力が・・・・・・欲しいか? 何者にも負けぬ、絶対的な力を・・・・・・』
そう、深き深淵の闇から声が聞こえる。
「だ・・・・・・誰?」
『私か? 私はお前だ。サジェル・グレイス』
答えが返ってきた途端、足が恐怖でくすんだ。
(私が二人? どう言う事・・・・・・?)
『力を望むなら望め。私がその望み、叶えてやろう』
深い闇が刻々と近づいてくる。逃げようにも強い恐怖のせいで動けない。
その闇に呑まれる・・・・・・その瞬間、目が覚めた。
(また・・・・・・同じ夢だ)
グラビモス亜種を倒してから一週間経ったが、一週間立て続けでこの夢を見る。
(何者にも負けない力・・・・・・か)
そこで一旦思考を中断した。多分皆はもう集まっているだろうし。


「サジェル、いつもより遅かったな。普段一番早く来ると言うのに・・・・・・」
そう言ったのはアルガスだ。そしてこう続ける。
「クエスト、受注しといたぞ。ディアブロス一頭の狩猟だ」
「ディアブロス・・・・・・じゃあ、音爆弾の準備をしないと・・・・・・」
そう言って私は準備をするために部屋へもどった。

〜砂漠<夜>〜
見たら武器が氷属性の物に変わっていた。
アルガスはドドブランゴのガンランス、ヘルスティンガーを背負っている。
魁も同じくドドブランゴの武器を背負っている。白猿薙【ドドド】 だ。
蓮の武器は切れ味、攻撃力と共に高い能力を持つ、テッセン【狼】を担いでいる。
ちなみに私の武器は、ソニックボウVだ。
「ディアブロスは地中を潜って移動する。油断してたら不意打ちを食らう・・・・・・決して気を緩めるな!」
アルガスの注意。それを聞いてから私たちはベースキャンプにある井戸を使い、7番へ向かう。
7番についたがそこにはディアブロスの姿は無かった。
「もう移動しちまったんじゃねえのか?」
そう言ったのは魁だ。それに対し、蓮が答える。
「アルガスさんも言った通りディアブロスは地中に潜れます。そして地中に潜るモンスターの恐ろしさをこの中で一番理解しているのはアルガスさんです。一度モノブロスと死闘を繰り広げていますので・・・・・・」
そうやって喋りながらディアブロスを待ち構えること3分。そこには喋っているにもかかわらず、各々がディアブロスを待ち構えている。
そして、アルガスが指令を下す。
「奴は真下だ! 散開しろ!」
その指令に反応し、散開する。
ただ、私はコンマ1秒で遅れてしまい、ディアブロスの餌食にされてしまった。
何とか立ち上がろうとするが、体が鉛の様に重い・・・・・・
鼓動がやけに速く聞こえる。その鼓動の中に声が交っている
『力が欲しいか?』
それは奇しくも夢の中で聞いた声と同じだった。
そこで私の意識は途切れた。


「「「サジェル(さん)!」」」
サジェルがディアブロスの強襲を受けて地面に叩きつけられる。
視線をディアブロスの方に移す。
そのディアブロスは、見た目からして“異端”であった。
普段は砂漠の砂の色をしている筈の甲殻は朱に染まっており、所々に古傷がある。2本あるはずの角も一本折れており、その鬼の様な形相からここら一帯のボスだと言う事は容易に想像がつく。
そしてその特殊なディアブロスをここら一帯のハンター達は恐怖の念を込めてこう呼ぶ。
朱色の鬼神、片角の魔王ディアブロスと・・・・・・


やっと更新できました。最近時間が無い者で・・・・・・