- 日時: 2013/12/31 16:08
- 名前: 片手拳 ◆EBwplS/Cbs (ID: e71DW9fh)
これだけ盛り上がってる中に私のks小説を投下していいのだろうか……。
〜第十一話「救出」〜
私には大きな影の正体が分かった。古龍観測船だ。 (……助かった!?) だが安心はできない。
観測船には観測対象の古龍などのモンスターに襲撃された際、撃退する為の対巨龍用装備が多数搭載されているらしい。
ここからでも船員が叫ぶのが聞こえる。 「バリスタ拘束弾、撃てぇ〜!」 弾けるような音と共に、観測船からロープ状のものがついた矢が多数放たれた。 見事モンスターに命中し、怯ませた。 「今だ!出力全開!」 観測船はモンスターを吊り上げると、先ほど私が落下した海の上へと移動した。 モンスターは暴れる。観測船の姿勢が少し崩れた。 そして、ロープの一本が切れた。 重みに耐えきれなくなったロープは次々に切れ、モンスターは海へと着水した。 そして、そのままブクブクと沈んでいった……。
「やったぞ!だが喜んでいる暇はない、ハンターの救出に取り掛かれ!」 観測船から再び先ほどの矢が放たれる。それは私のすぐ横に着弾した。 これを伝って登れというのだろうか。普段の私なら余裕だが、寝返りをうつ事すら困難な今の私には到底不可能だ。 勿論、観測船からでも、それは分かっていたようで、観測船はロープを手繰り寄せてこちらへ近づいてきた。 この場所には観測船が着陸する程の面積はない。近くまで下ろして、私を引き上げやすくするつもりなのだろう。
その通りだった。 観測船は地上三メートル程の高さで地面に錨を下ろし、一旦停泊する。 中から船員と、先に救出されたらしいゴア装備の人が担架を持って降りてきた。 観測船の中からは四人の船員が見下ろしている。
「ちょっと大人しくしてて下さいね」 船員は私に声を掛けると、私を持ち上げ、担架に載せた。 その間にゴア装備の人がエイムofトリックを抜刀する。船員たちはみな首を傾げた。 ゴア装備の人は私の載った担架をエイムofトリックで持ち上げて、上の船員達の方に差し出した。 船内から拍手が上がる。 船員たちは拍手をし終えると、私の載った担架を受け取って船内に運び込んだ。
運び込まれた私は一安心した。 (……助かった) そこで意識が飛んだらしい。後の事は憶えていない。
〜第十二話につづく〜 |