- 日時: 2014/02/17 16:38
- 名前: 片手拳 ◆EBwplS/Cbs (ID: 62Nac28X)
>>524 十一話も期待してますよ^^
では小説いきます。 前から思っていましたが、モンハンの小説なんですから、本家並までならグロはおkですよね、一応……。
あともう一つありました。スレ主さんは何処へ?
〜第十六話「斬れなくたっていい・前編」〜
「それでは、只今より、本日の第三闘技、『ドスランポス討伐』を開始します!」 実況の大きな声が響き渡った。
私は闘技場の控室でアイテムポーチを受け取った。 普段よりかなり中身がスカスカだ。道具がちゃんと入ってるといいんだが……。
ポーチを開けて中身を確認する。 (回復薬が十個と砥石が五個、携帯食料が三個か……。少ないな……。) 閃光玉が無いのは痛い。ランポスの足止めができない。 回復薬や砥石があるだけマシだが。
携帯食料をニ個一気に口の中に入れる。 美味しい物ではないので、噛まずに丸呑みする。 これでも味の面では昔よりはずいぶんと改良されたらしい。 開発初期のものは「吐かないハンターはいない」ほどマズかったとか……。
私は小走りで闘技場内部へ向かった。
ドスランポス達に気付かれないように地面に伏せて周囲を見渡す。 取り巻きのランポスは三頭。先にこちらを片づけるべきか。 ランポスの一頭がこちらを向いている。気づかれたか……?
「クウエエエッ!」 こちらを向いたランポスが甲高い叫び声を上げた。 それを聞いて、他のランポス二頭とドスランポスもこちらを向く。 だが、こちらへ走ってくるつもりはないようだ。 三頭のランポスが私の方へゆっくりと歩いて近づいてくる。
三十秒ほど経っただろうか。まだランポス達までは距離がある。 「グルオオオオオッ!グルゥ!」 突然、ドスランポスが野太い声で吠えた。 耳を塞ぐ程ではないが、かなりの声量だ。
その吠える声を聴くと、ランポス達は先ほどとは違い、全速力で走り出した。 ランポス達はそのまま私の方へ突っ込んできた。
一頭が飛び上がる。 ランポスが得意とする跳び蹴りをかますつもりらしい。 ランポスは鳥竜種であり、骨が軽くできているため蹴り自体の威力で致命傷を負うという事はないが、鋭い爪は当たりどころが悪いと命に関わる。
私は横に跳んで躱し、着地したランポスの右足を掴んで持ち上げ、別のランポスの胴体めがけて叩きつけた。 骨が砕けるような音と共に、二頭のランポスは崩れ落ちた。 衝撃で脚が折れて立てなくなったらしい。
ハンターナイフを抜刀し、もう一頭のランポスの方へ向く。 ランポスは私を怖がっているのか、後ずさりした。 ランポスの細い首をめがけて斬りつける。 数秒後には、ランポスの頭が宙を舞っているだろう。
……が、宙を舞ったのは私の方だった。 遅れてやってきたドスランポスがハンターナイフを振り上げた私の脇腹めがけて頭突きを入れたのだ。
(しまった……。こいつ、最初から武器を振る時の隙を狙っていたのか……?) 高い知能を持つといわれるドスランポスならあり得ない話ではない。 大体、最初にランポスをけしかけたのもこちらの隙を生み出すためだったのかもしれない。
私はほぼ無意識に受け身を取る。 ハンターとしてはこの位できないと失格だ。 体勢を立て直し、立ち上がろうと……、 する所へランポスが飛び掛かってきた。
仰向けに押し倒された格好になる。 相手が変態の場合は股間を蹴り上げれば一発だが、今回の相手はランポスなので、首を掴んで握力で締め上げる。 「うらああっ!」 そのまま首を捻じ切る。 女の子らしくない、野太い声が出てしまったが、そんな事を気にしている場合ではない。 むしろハンターとしては申し分ないと言えるだろう。 あっけなくランポスの首は千切れ、血しぶきが顔にかかった。
急がないと、ドスランポスにまた畳み掛けられてしまう。 私は先ほどのランポスの死体を払いのけ、立ち上がってまだ息のあるランポス二頭の頭を踏みつぶした。 グシャッと潰れる感触と共に、脳と思われる物体が飛び出した。 この位は慣れないとハンターにはなれない。絶対に。
その間に、ドスランポスは新たに二頭のランポスを呼び出していた。
私は回復薬を一瓶飲み干し、ドスランポスに向かってランポスの死体を投げつけた。 怒りに火が点いた模様のドスランポスがこちらへ向き直り、跳び上がった。
私は盾を構え、次の衝撃に備える。
〜第十七話につづく〜 |