- 日時: 2014/03/22 20:30
- 名前: 翼の勇車 (ID: jzoPnZMa)
再び更新! 早いと思うかもしれませんが、一話一話が短いので勘弁して下さい。三匹のモンスターの謎が明らかに!
第三話〜超大陸のモンスター達〜
私は目を疑った。なにせ、ティガレックスを、イャンクック、ダイミョウザザミ、ガノトトスの三体が見事なまでの連携プレイで、しかもそれぞれがありえない程の力を出して秒殺してしまったのだ。そしてまた同時に、耳も疑った。 「おーいお嬢さん、聞こえるかー?」 「モンスターが、喋ってる……」 イャンクックが、私の顔を覗き込んでいる。おそらく私は放心していたのだろう、イャンクックの声色は心配そうだ。 「お、よかった生きてる」 「うおーい、大丈夫か? お二人さん」 安堵するようにため息をつくイャンクック。そして走り寄ってくるカスケ。 「腰抜かしてるだけっぽいぞ」 「そうか……よかった間に合って」 これはいったいどういう状況なのだろうか。カスケさんが、当たり前のようにモンスターと会話をしている。ネオも、驚いた顔私とカスケさん、そして目の前のイャンクックを見ている。 「カ、カスケさん、これはどういうことにゃんで……」 「おーいカスケー、その人達大丈夫なの?」 私の代わりに聞いてくれようとしたネオを遮るように走り寄ってきたのはダイミョウザザミ。 「ああ、とりあえず大丈夫……なのかな?」 私の顔を見てくるカスケさん。そんなこと聞かれましても。 「は、はい、とりあえずは……」 震えた声で返事をする私。するとカスケさんは、あぁ、といって教えてくれた。 「彼らは大丈夫だよ。さあ立って」 モンスターが、大丈夫って? どういうことなんだろうか。状況が掴めない。 私が彼の手をとって立ち上がったころ、ガノトトスが、あの独特の走り方でこちらに来た。 「無事だったかー?」 「どうやらね。さあお二人さん、行きましょう」
~キャンプにて~
だいたい状況が分かってきた。どうやらこの三匹はカスケさんの仲間で、ハンター業を手伝ってくれているそうだ。 「俺はイャンクックだ。皆からはクックって呼ばれてる。よろしくな」 「ボクはダイミョウザザミ。だけど皆はギザミって呼んでるんだ。よろしくね」 「んでもって俺様がガノトトスのトトスだ。夜露死苦(よろしく)!」 「「よ、よろしくお願いします(にゃ)」」 「三匹とも自己紹介終わったな。じゃあ僕から詳しい説明するよ」 カスケが、改まった様子で話し始めた。 「実は僕たち、新大陸でも旧大陸でもない、第三の大陸から来たんだ」 その名も、超大陸! と、ガノトトス改めトトスが、テンション高めにそう言い放つ。 「そこでは、一部のモンスターは人と共存しているんだ。お互いに助け合ってね。僕たちはそこから来て、僕はハンター稼業を、僕と一緒にこの大陸へ来たモンスター達には、その手伝いをしてもらっているんだよ」 「ボクたちみたいな人間の味方をする超大陸のモンスターは、人語を使えるんだ」 「まあ何かとあってね。今度から君たちの村でお世話になることになった。よろしくね」 カスケさんはそう言うと、ニカッと笑った。ああ、また顔が熱く……。 |