モンハン小説を書きたいひとはここへ!( No.714 )
  • 日時: 2014/03/28 13:37
  • 名前: 布都御霊剣 ◆Mp0wNgpgF6 (ID: xTVG6MQH)

モンスターハンター「焔の詩」1話

私は復讐を誓い、ハンターになった。
私と似たような形でハンターを目指す人は珍しくないらしい。
私と同じで復讐を願う者もいれば、一攫千金目当て、憧れ、見聞を広げる・・・・・・などと言った理由がある。
(もし、復讐を成功させたら私は何を目指すのだろうか・・・・・・)
今のところ、それの答えは見つからない。だが、いずれは見つかるだろう。それに・・・・・・
(今考えても仕方ない・・・・・・か)
それよりも今はやらなくてはいけない事がある。
それは――父さんの葬儀。
葬儀の準備はどうやら村長がしてくれたらしく、父さんは既に棺に入っている。
「あの・・・・・・村長さん」
「ん、ああ。早く喪服に着替えな。準備はやっとくからさ」
そういって村長は喪服を私に投げた。
そう言えばまだ喪服に着替えていなかった。

喪服に着替え、私は葬式に出席した。
私の父さんはこの村1番のハンターだ。それもあってか村人は皆大小それぞれ違えど悲しみを浮かべていた。
その中で1人。明らかに村人ではない人物がいた。
その人は銀に翡翠が混じった様な髪の色をしている。
なんとなくだが解る。あの人は恐らくハンターだ。
(誰だろう。もしかしたら父さんのパーティーメンバーかもしれない)
私はその人に話しかける事にした。
「あの・・・・・・すいません。もしかして父さんのパーティーメンバーの人ですか?」
「ああ、そうだが・・・・・・君は――ガルドネット? いや、ガルドネットはもういない・・・・・・まさか――ガルドネットとオリウスの娘か?」
「はい、そうです。アズルライトと言います」
「そう・・・・・・か。君がそうか。名はジェノスだ」

日は沈みかけ、葬儀は大詰めまで来た。
ハンターが入った棺をこの村の中心にある祭壇に置き、そこに火をつける。その際祭壇を人で囲み、全員でこの村の詩を詠うのが、この村でのハンターの葬儀だ。

『陽は沈み、人は営みを止め、昇り行く陽を望み、詠う。月の静けさと共に。英霊よ、眠れ、焔のゆりかごで。眠れ、月に見守られて。陽の光をその眼に宿すまで』

これが、その詩だ。正直言って意味不明だ。
だが、この地に残る伝承から生まれたらしい。

この地に2体の龍がいた。どちらも"神"と崇められ龍でそれぞれ"月"と“太陽”と呼ばれていた。
この2体は仲は余りよくないが互いに不可侵を護っていた。あるときが来るまでは。
この地にもう一体龍が舞い降りた時だ。
2体は力を合わせ、その龍を見事撃退した。しかし、この戦いにおいてお互い力はあまり残っていなかった。
その時ある三人のハンターが現れ、この2体を沈め、村を作った。

これが村に伝わる伝承だが・・・・・・余計解らなくなった気がする。
陽は完全に沈み、それを合図に葬儀が始まる。
棺に火の矢が放たれ、棺は焔のゆりかごとなった。
その祭壇を囲み、詠う。
『陽は沈み、人は営みを止め、昇り行く陽を望み、詠う。月の静けさと共に。英霊よ、眠れ、焔のゆりかごで。眠れ、月に見守られて。陽の光をその眼に宿すまで』
「アズルライト」
「はっ、はい」
いきなり呼ばれたものだからつい、声が裏返ってしまった。
「良ければ――パーティーメンバーになってくれないか?」
パーティーメンバー・・・・・・私は今まで独りで狩りをしていた。折角の機会だしパーティーを組んだ方が何かと便利ではある。
「・・・・・・考えておきます」
素直になれなかったのもあるのだろうか、そう答えてしまった。

>>705
ダブルサクライザーさん、初めまして。
紅い破片のことですか?それはまだ秘密です。言ったらつまらなくなるので。