- 日時: 2014/03/28 23:59
- 名前: 翼の勇車 (ID: BjvmUIHn)
更新! おわーお、自重するとか言いながら全くできてないですね♪
第九話〜ドスガレオス、ご愁傷様〜
これには本当に驚いた。何せ、ドスゲネポスであるゲネッポが、バインドボイスを使ったのだ。 「ザザヤン!今や!」 「なるほど、なんでやねんか。うん、任せて!」 私とネオはゲネッポの指示通り耳を塞いでいた(ギザミはどうしたのかわからないけど)ので大丈夫だったけれども、耳を塞がず、なおかつ超至近距離で聞いたガレオスはひとたまりもないだろう。しかも、ガレオス達は地上にいる人間の呼吸音を砂中で聞き分けるほど耳がいいと聞いたことがある。ご愁傷様です。 当のドスガレオスは、砂から飛び出すのと同時に気絶し、ぴくぴくと震えていた。多分鼓膜破けたんだろうなーとか思いつつ、ギザミの指示でヤドから下りる。 「ギーザーミー……」 そういいながらドスガレオスに向かって突っ走るギザミ。そしてダッシュの勢いそのままに、大きく飛び上がった。元来ダイミョウザザミの跳躍力は凄まじいもので、なおさら異質な程の力を持つギザミとなれば、とんでもない物となる。 「ギロチン!!!!!」 ズドォーン! という轟音とともに、ギザミの巨大なハサミがドスガレオスの首に直撃した。見ててかわいそうになってきた……。 ドスガレオスは断末魔を上げることすら許されず、首の骨を粉々、そう文字通り粉々にされ、頭は本来向いているべき方向と180度違う方向を向いて息絶えたのだった。グロい……。
~ベースキャンプにて~
「ゲネッポ今日は本当にありがとう。君がいなかったら今頃……」 「アッハッハ、それはないやろ。ザザヤンのことやし、どの道逃げ切るなり何なりしとったと思うで?」 「ところで、あのバインドボイスはどうしたんにゃ?」 ネオが聞いてくれた。私も気になっていたのだ。 「ああアレ? ワイのツッコミ、凄かったやろー。どうもな、ワイは生れつき鳴き袋が異常に発達しとるんや。まあ、最終手段みたいなもんやな。文字通り、波動砲や」 なんかすごいことを言った気がするが、そういうことだったのか。いや普通ならもっと疑ったりするのかもしれないが、今までもすごいモンスター達と出会ってきたのだ。ありえないなんて言葉、使えない。 「今後もこっちに来る時はついてったるさかい、まかしといてや。ああそれと、群れの副リーダー決めたらワイもそっち遊びにいくわ。アプトノスの肉、用意しといてや、アプケロスばっかだと飽きるんや」 かくして私とネオは村へ、ギザミは密林へ、ゲネッポは巣へと帰っていったのだった。この先とんでもないことが待っていただなんて、考えもせずに。 |