- 日時: 2014/04/16 22:49
- 名前: 翼の勇車 (ID: SyXS7cdu)
我も更新! 今回は神視点で行きます。
第十八話〜鳥竜種連合軍〜
「ここにおると思うたんやけどなー」 ミズキ達がヤマツカミと戦闘開始する3時間前。渓流を、本来ここにはいないはずのモンスター、ドスゲネポスが一匹で走り回っていた。 「あいつのことやし、どうせまた歌でもうたっとるんやろうし……あークックヤンも連れて来るんやったわ、耳のええやつ他にレオヤンぐらいしかおらへんし……」 片目のドスガレオスことゲネッポは、とあるモンスターを探していた。ヤマツカミと戦う事になるであろうミズキ達を援護するためだ。すると、風に乗ってラッパの音のようなものが聞こえて来た。 「あっちやな!」 ゲネッポはその音を聞き、走り始める。そのモンスターは、少し開けた場所で踊りながら、ゲネッポの予想通り歌をうたっていた。 「おっ、そこにいるのはゲネッポじゃアーリマせんか!」 「久しぶりやな、クルヤン。ちょいと緊急事態につき手を貸してほしいんや」 ゲネッポの探し求めていたクルペッコ、ペッコは、緊急事態という言葉を聞いて真剣な顔になる。かくしてゲネッポは諸々の事情をヒックに伝えた。 「なるほ。で、オイラに呼ぶのを手伝ってほしいと?」 「せや、できれば戦闘にも参加してほしい所なんやけど……そっちの都合とかあったらええで?」 「ノープロブレム! まっかせろぉい!」 そう言って空を仰ぐペッコ。ゲネッポも心得たように空を見る。 「さん、にぃ、いち……ファイヤ!」 《ウー、ウー、ウー、ウー、ウー……》 大音量で、ペッコの発声器官からサイレンのような音が鳴り響く。その音はどんどんと大きくなり……急に聞こえなくなった。鳴らすのをやめたのでは無い、音が超音波となり、人間の耳には聞こえなくなっただけだ。モンスターは超音波も聞き分けることが出来るので問題無い。その人間には聞こえないが凄まじい音量のサイレンは渓流だけでなく、砂漠や密林、火山に森丘など、全てのフィールドに響き渡った。 「完了、っと」 任務を終えたヒックは一度大きく息を吸うと、そう言い放った。そして、早速反応があった。 「うぃーっす、ペッコ、呼んだ?」 「相変わらずすごい音量ですね……」 早速やってきたのはイーオとラン。そして、総勢500匹を超える数のランポス、イーオス。中には結構な数のギアノスなんかも混ざっていた。 「いんや、呼べって言ったのはコイツ。ちょっとイロイロヤバいっぽいから付き合ってあげてちょ」 「急に呼び出してすまんかったわ。でも、いまカスヤン達が大変な事になっとるんや。詳しい事は皆集まったら言う」 そう言った頃に、ゲネッポの部下でるゲネポス達も到着した。そして……。 「……久しいな、皆よ」 茂みからゆっくりと出てきたそれは、これまたゆっくりとした口調で喋り出す。奇妙な形をした嘴、強靭そうな脚。 「おお、来てくれはったかゲリョヤン。ちいと緊急事態につき呼ばせてもろうたわ、すまんかったな」 「そうか、気にするな。どうせ暇を持て余していたところだ。……して、緊急事態とはなんだ?」 「せやな、みんな集まったんやし、話すわ」 再度細かく説明するゲネッポ。 「……なるほど、状況は理解した。無論、手伝おう」 「おいおいすんげえ事になってんなおい。ま、俺らがいりゃあ古龍とか秒殺だろ。これいってやろ、おまえはもう、しんでいrゲボァ!「他のとこからネタ持ってくんなや」」 「はぁ……こっちでは色々と大変だとは思ってましたが、まさか古龍と戦う事になるとは。まあ、いいですけど」 かくして再集結を果たした鳥竜種連合軍。これから向かうはカスケ達の村付近の岩場。ゲリョから狂走エキスが全員に配られ、全力で走り出したのだった……。 |