Re: もんはんのえr…小説!【不定期に更新します】( No.6 )
  • 日時: 2014/03/16 21:22
  • 名前: †紅魔† ◆39JCODjUas (ID: LbdJoR05)

〜プロローグ〜

後の世の者は、この荒々しくも眩しかった
数世紀を振り返り、こう語る。
大地が、空が、そして何よりもそこに住まう人々が、
最も生きる力に満ち溢れていた時代であった、と。
世界は、今よりもはるかに単純にできていた。

すなわち、「狩るか、狩られるか」。

明日の糧を得るため、己の力量を試すため、
またあるいは富と名声を手にするため、
彼らはいつものように命を賭した
戦いの場へと赴くーー。


第一章「物欲戦・リオレイア」

何枚もの鱗や甲殻で覆われた体を持ち、大空を自由に飛び回る生き物…
この世界では「飛竜種」と言う。

今俺の目の前にいる緑色の巨大な飛竜…
リオレイアと呼ばれるモンスターは
この世界でも最も代表的な飛竜だ。
一般的にどの地域にもよく見られ、
火を吐く事から『火竜』と呼称される
リオレウスの雌である為、『雌火竜』と呼ばれる。

リオレイアはベテランハンターからしたら弱い部類に入るが、
新米ハンターからは最初の関門と恐れられるモンスターだ。
こんな偉そうに語っている俺も、前まではこいつに追っかけられ、やっとの思いで倒した程度。
あの時の感動は半端じゃなかった。
いやマジで。

今では初めてリオレイアを倒した日と比べ、かなり早く、スムーズに倒せる用になった。
まだ出会って10分位しか経ってないがもう尻尾は切り落とされ、頭の甲殻は何枚か折れ、翼爪も欠けている。
全部位破壊も終わり、もうヨロヨロの状態で巣まで追い詰めた所だ。

ふっ…一体この場面は何回目だろう。
レイア一式を揃える為に逆鱗を求めて早くも20匹目…あ、何匹か覚えてた。
今回はとにかく早く倒す為に爆弾も使った。
あと1〜2発叩けば倒せるだろう。

俺を逆鱗の為にこれだけイラつかせてくれたんだ。トドメ位は渾身の一撃で沈めてやる。

「はあぁぁぁ…っ!」

力を溜めに溜めて、限界まで溜めた所で一気に解き放つ!

「喰らえぇえっ!師匠直伝・竜巻旋風脚ぅぅうっ!!(固定1ダメージ)」

ガンッと軽い音と同時にリオレイアがその場に崩れ落ちる。

「へ…た、倒せた?」

思わず言葉が漏れる。
まさかこんなので倒せるとは…
それよりも剥ぎ取りをせねば。
モンスターを討伐すると決まった回数だけ剥ぎ取りが出来る。
手に血が結構付くから苦手だが素材の為ならそんなのどうでも良い。
物欲は人を変えてしまうから恐ろしいものだ…。

「…にしても中々出ないなぁ。」

何とか二回剥ぎ取るも出たのは全て甲殻。
仕方ない、今日は諦め…ってなんか逆さまに生えた鱗があるなぁ。
ん?逆さまの鱗…って…

「逆鱗じゃねーかっ!」

ついに…逆鱗が出ーー。

がさり。

「ッ!?」

今…草むらが動いた…?