- 日時: 2013/08/05 14:50
- 名前: ダックスフンド ◆S8Pf1exELk (ID: GxS1/QKs)
「D子はどうなったんだよ!?あいつは何であんな…」と言い終わらない内にB君のお父さんが口を開きました。 「あの子の事は忘れろ。もう二度と元には戻れないし、お前達とも二度と会えない。それに…」 B君のお父さんは少し悲しげな表情で続けました。 「お前達はあの子のお母さんからこの先一生恨まれ続ける。今回の件で誰かの責任を問う気はない。だが、さっきのお母さんの様子でわかるだろ?お前達はもうあの子に関わっちゃいけないんだ」 そう言って、B君のお父さんは部屋を出ていってしまった。 私達は何も考えられなかった。 その後どうやって過ごしたかもよくわからない。 本当に長い1日でした。
それからしばらくは普通に生活していました。 翌日から私の親もA達の親も一切この件に関する話はせず、D子がどうなったかもわかりません。 学校には一身上の都合となっていたようですが、一ヵ月程してどこかへ引っ越してしまったそうです。 また、あの日私達以外の家にも連絡が行ったらしく、あの空き家に関する話は自然と減っていきました。 ガラス戸などにも厳重な対策が施され中に入れなくなったとも聞いています。 私やA達はあれ以来一度もあの空き家に近づいておらず、D子の事もあってか疎遠になっていきました。 高校も別々でしたし、私も三人も町を出ていき、それからもう十年以上になります。
ここまで下手な長文に付き合ってくださったのに申し訳ないのですが、結局何もわからずじまいです。 ただ、最後に… 私が大学を卒業した頃ですが、D子のお母さんから私の母宛てに手紙がありました。 内容はどうしても教えてもらえなかったのですが、その時の母の言葉が意味深だったのが今でも引っ掛かっています。
「母親ってのは最後まで子供の為に隠し持ってる選択があるのよ。もし、ああなってしまったのがあんただったとしたら、私もそれを選んでたと思うわ。それが間違った答えだとしてもね」
daigo
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