Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目!企画考案中!( No.1036 )
  • 日時: 2014/07/11 13:43
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: sqJ2wKJD)

 クロスオーバー 7倍quasar×ダブルサクライザー

 十二章 終わりなきを終わらせる戦い

 〜炎side〜

 聖の火砲から灼熱と見紛うばかりの光線が炎を襲う。
 しかし、炎にはその光線が「見えている」ために、それに当たることはない。
 一瞬で距離を葬り、聖のすぐ後ろまで回り込む。
「ブラスト・シュラーケン(爆発粉砕)」
 炎の右の拳から光が放たれ、その光速の拳が聖の背中を捉え、爆散させた。
 しかし、炎は歯噛みする。
「喰らうと分かっていて、わざと避けなかったな……!」
 そう、聖はまた肉体を移し変えたのだ。
 すると、聖は今度は西洋の騎士のような出で立ちで現れた。
「(だが、今のブラスト・シュラーケン(爆発粉砕)で分かった……俺の力の一部は、奴の中にある)」
 この際、核の破壊は最後でいい。今は力を取り戻すことが最優先だ。
「いいだろう。本気は出さないが、俺の力の少しは示してやる」
 炎は三再び聖に突進する。

 〜ミナーヴァside〜

 カトリア達女性陣は、早速温泉に入ろうとしていた。
 地は現実逃避でもするかのように依頼を受けに行き、アストとセージ、農は部屋でまってもらっている。
 皆が皆、湯浴着を着けて更衣室を出ていく中、ユリとツバキだけが遅れて入り、まだ更衣室から出てこない。
「わははーっ、温泉ですーっ!」
 シオンは無邪気そうに走って温泉に飛び込もうとする。
「はぁい、シオンちゃんストップですよぉ」
 そんなシオンを引き留めるのはルピナス。
「ちゃんとぉ、身体を洗ってから入りましょうねぇ」
 そのままシオンを捕まえて座らせると、石鹸を泡立てたタオルで彼女の背中を擦る。
 エリスとマガレットもそれに倣って、身体を洗うことから始めていき、残妖も霊華の背中を流している。  
「ユリとツバキ、遅いねぇ。何してんだか?」
 ライラはカトリアと一緒に更衣室の前で待っていた。
「ツバキくんは、色々苦労してるみたいだからね」
 先程からツバキ本人から話を聞いていたカトリアは、彼を否定できない。
 なぜなら、ツバキ・セルジュと言う人物は……
「お待たせです」
 更衣室のドアから、ユリが出てきた。 
 その後ろから、恥ずかしそうに身体を腕で隠そうとしている、湯浴着姿の彼女、ツバキがそっと現れる。
 それを見て、ライラは目を見開いた。
「ツバキ!?アンタ、女だったのかい……」
「は、はいぃ……」
 ツバキは俯きがちに、いつもの爽やかな声ではなく、鈴のなるような女の子らしい声で答える。
 ツバキが女の子だと知っていたのは、アストとニーリン、セージぐらいだ。
「ほら、ツバキくん。早く身体洗って温泉入ろうよ」
 ユリがツバキの手を掴み、引っ張っていく。それに恥ずかしがりながらもツバキもつられていく。
 それを見送るカトリアとライラ。
「んじゃ、アタシ達も」
「行こっか」
 ツバキが女の子だという事実は浴場中に騒がれた。
 温泉の中には既にニーリンが浸かっており、酒をあおっていた。
「ふむ、これもまた一興一興……」

 〜地side〜

「あぁぁぁぁぁぁ、どうしようやべぇ。炎帰ってきたら俺死ぬとかマジ洒落になんねーわぁ……」
 地は渓流を歩きながらも頭を抱えていた。
 あの炎のことだ。
 殺されはしないと思うが、肉体的にも精神的にもえげつないことにされるのは間違いない。
「あーもう、どっかの神様が炎の邪魔して、その炎の力を世界中にばら蒔いて時間を稼いでくれぇー」
 そんなこと有り得るわけねーだろと、自分で自分を突っ込む地。
「ゲェェェェ、クワォェェェェェ!」
 ふと、縄張りに入ったのか、クルペッコが地を威嚇してくる。
 開幕一番声真似をしようと喉袋を膨らませるクルペッコ。
「ゥワオォォォォォ……」
「あーうるせー」
 地は矢を矢筒から抜き放つと、そのままクルペッコに投げ付けた。
 それは見事にクルペッコの喉袋を突き破る。
「グワォェェェッ、グゲェェェェ!?」
 大事な発声器官を潰されたクルペッコはその場でのたうち回る。 
「ギャーギャー騒ぐな」
 地はのたうち回るクルペッコの頭を踏みつけると、その場で何度もストンピングする。
 一度踏まれるごとに、地面に頭がめり込んでいくクルペッコ。
「ゲェッ、ゲェッ、ゲェェェェェェェ……」
 踏まれただけで頸椎を破壊されたクルペッコはその場で動かなくなった。
「あー炎〜、俺が悪かったよー。だから許してー」
 地は深く溜め息をつきながら、渓流を後にしていった。
 無論、依頼は達成である。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目!( No.1037 )
  • 日時: 2014/07/12 00:21
  • 名前: 7倍quasar ◆FGU2HBsdUs (ID: e1.hmQYR)

クロスオーバー 7倍quasar×ダブルサクライザー

十二章続き

〜渓流〜
「…もう俺はあいつが帰ったらしぬ…ならそれまでを楽しもう」
地は決心した。炎が帰ってきたらたとえどうしようと殺されること。それまでは楽しめばいい。それまでは…。
いつ帰ってくるか分からない化け物の恐怖に打ち勝たなければならない…。これは普通のハンターがミラボレアスと対峙する以上の絶望感だろうか。
とにかく、帰ってくるまでは安全だ。
「あ、クルペッコ…まぁいいや、一応剥ぎ取ったし…」
炎のことを考えていたらなんかうるさい鳥がいたんで頭ストンピングしてたら討伐できていた。
これだけ聞けば何言ってんだこいつといった内容ではあるのだが…事実であることが恐ろしい。
一応ギルド報告用に剥ぎ取りはしておいたから問題はない。さて帰ろう、と思ったのだが…
「あー…そういえばカトリアは混浴反対っていったな…今帰ったらいろいろ危ない。」
渓流からユクモ村は1分もかからない。しかし今帰れば確実に女性メンバーの入浴時間になってしまう。さすがにそれは避けねばならない。
「んじゃ孤島に確か秘湯があるからそれでもとってきて男性メンバーはより質のいい湯につかるってことにすっか。」
孤島には竜が訪れるとされている秘湯が存在する。温泉の質を高める重要な資源であるのだが…竜が訪れるということが非常に厄介。
そのため、ハンターがそのモンスターを討伐することによって秘湯を手に入れる、これが当たり前となっている。訪れる竜は数知れず。そのときによって変わる。
地はその方向を目指す。もちろん常人の移動速度ではない。1分あればつくような速度で…。


〜炎視点〜

一瞬で間合いを詰める炎に聖は無数の突きで応戦する。
それは常人からすればもはや残像が飛び交っているかのような状態だ…。あんなもの避けられしない。当たってしまえばその超速の突きによって体をぶち抜かれかねない。頑強な防具だろうと突き抜く、それくらいの速度だ。
それを炎はすべて避ける。先読みや異常なほどの反射神経によって巧みに回避する。
「やるじゃない」
「散れ」
【パラレルブリッツ!!!】
キィィィィイン!!!!
炎は残像と共に同時突き攻撃を行う。それを直撃した聖の体は…ばらばらに吹き飛んだ。
しかし、核はまだ破壊できていなかった。それは分かっていた。なぜなら感触がなかったからだ。
「ちっ、貴様、本当に核を所持しているのか?」
「その質問には答えないよ」
そういいながらまた新たな体を宿した聖が現れる。今度は全身筋肉質…近接戦闘に特化したかのような風格だ。
「(このままでは拉致があかねぇ…持久戦は圧倒的に不利。しかしあいつの核はあるのか…?それに俺の力がない限りこいつを処理することは…)」
「僕の目の前で何を考えているのかな!!」
ズドガッ!!!!
聖は炎の右腕にまるで流星が衝突するかのような破壊力を持つストレートを直撃させた。
炎の右腕は…原型はとどめていた。防具をつけているとはいえ、硬すぎる。
しかし何かおかしいことにすぐ気づく。
「これは…ちっ…その力を利用されるとはな」
ザシュッ!!!
炎は自身の右腕を切り落とした。落とされた右腕は結合が完全に解除され、散り散りとなって消えた。
これは…彼の持つ力である、【再生できない攻撃】を受けたためである。
再生するにはその部分を切り落とさなければならない。あたった場所が腕であったため、それより元の部分を切り落とし、再生させた。
「…(力が戻らないとこいつには勝ち目がない…いくら攻撃しても別の肉体を持ってくる…どうすればいい…!)」
普段どんな状況にも冷静な炎も、今回はかなりあせっていた。


〜部屋〜

今ここにいるのはアストとセージ、それと農だ。
地はそのうち帰ってくるだろう…もっとも、今彼は孤島に向けて走り出しているのだが…。
「そういえば農さんは地さん達の知り合いですか?」
「いや、僕は無関係だよ。」
アストの問いかけにそう答える農。
地とは別の世界に住んでいた農は、なんらかの要因でこの世界に招かれた。その際に記憶が抹消されてしまい、元の世界のことをいろいろ忘れてしまった。
今の彼に残っているのは農業の知識がほとんど。ただ、性格は元のままらしく、言動も変わらない。
「僕は…うーん…記憶がないんだ。元の世界で何をしていたのか、どんな人とかかわりを持っていたのか…さっぱりなんだ。ただ農業のことだけは鮮明に残っている。それ以外はからっきしなんだ。」
農は…農業に特化している。それ以外のことは何もできないと自身は言う。
「あ、このままだと暗い話になっちゃうね。僕の話はあまりできないから…君たちの話をよかったらしてくれないかな?」
農はアストとセージにそういった。
ちなみに…農ができる話といえば農業関連。その内容は普通の人が聞けば何を言っているのか分からない。そのため自身から話す事はしないようにした。