- 日時: 2014/07/13 16:52
- 名前: 7倍quasar ◆FGU2HBsdUs (ID: fb/.sCkX)
第34話 水中戦
〜エリア10〜
水中というのはどうも好かん。 動こうにも空気と比べ圧倒的に大きい抵抗だ阻む。 圧力も何もかもが異なる。動きもかなり制御されてしまう。それが水中…。 その分、ある程度の制御下ではあるが無重力に近い感覚だ…。まぁいろいろ完璧とはいえないな。 この制御された空間でモンスターを狩猟するのだから恐ろしい。相手によっては水中が得意なモノのいるというのに…どうなっているんだ。 エリア10にモンスターは…いない。仕方なくそこからつながるエリアへ移動してみることにした。 あとBlizzardのせいで水が冷たい。
〜エリア11〜
「グガァア!!!」 そこにいたのは…黄のたてがみをもったモンスター…見たことないな。なんだあれは? 「くくっロアルドロスか。水中だと厳しいかな?」 どうやらロアルドロスと呼ばれているモンスターらしい。…なんかに似たようなのがいたが気にしてはならない。 「先手必勝!」 とかいいながらBlizzardが突撃していった。手には…氷でできた刀っぽいものを持っている。いや…あれは刀に見えない。背中に生えてるあれを大きくしただけか。 氷でできているのなら…属性高そう。 「グアッ」 「避けた?!」 ロアルドロスは後ろに下がる。水中に慣れている動き…こいつは水中が得意なパターンか…。 「くくっこいつが狩れないのであればラギアクルスなど無理だな。」 「ちっ…やってやる」 活性化状態はまだ持続している。 未知の敵と、未知の場所で、未知の環境で戦う…。しばらくは観察したいところだな…。
〜モガの村〜
「…」 みんなが寝静まっていたはずだったが、奏連だけは起きていた。 そして、師条とBLAZEがいないことにも気づく。 でも彼女は動こうとしなかった。 「私は…一体何者なんだろう…」 彼女の記憶はほとんど失われている。 思い出そうにも何かきっかけがないと思い出せない。 一度に思い出そうとするとあまりの記憶の量によって脳にダメージが生じる。 少しずつ…取り戻したい。 「…あと優李って子…何かあると思う」 今日であったばかりの優李だが…何か気になる点がある。 記憶が断片的となっているのだが…その中に彼女とよく似た女性を見た記憶が残っている。 それに…その子をかばったかのような記憶がうっすらと…。 「…もどかしいわ…一体どうすれば…」 【そんなに知りたいか?】 「?!」 突如聞き覚えのない声がどこかから聞こえる。 その方向は…まったく分からない。というより聞こえたのではあるが耳で聞いた感覚がない。 「誰?!」 【俺か…そのうちわかる…。それより失われた記憶…知りたいのか?】 奏連の頭に直接声が響く。耳で聞く感覚がないのに声がわかるこの感覚…どうもなれない。 まったく聞き覚えのない声であったが…断ることはできない。直接くる声を防ぎようがない。 「…どうしたらいいの」 【知りたいならば…そうだな、凍土にでも来て貰おう。エリア8で待っておく】 「まって!あなたは一体誰なのよ!」 その声の主は凍土のエリア8で待つといい、それからは何も言わなかった。 「…行って確かめるしかないわね」 奏連は自身のもつ武器を身につけ、誰も起こさないようにそっと家をでる。 師条とBLAZEが帰ってきたときのために置手紙を残して凍土を目指す
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