- 日時: 2014/04/26 14:57
- 名前: 翼の勇車 (ID: 1XyAfABH)
本編更新! 今回はギザミ視点です。ギザミの気持ちが明らかに!
第二十三話〜ギザミの想い〜
……あれ、ここはどこだろう。ああそうか、密林だ。今のボクの家だった。 ……あれ、じゃあなんでボクは暴れているんだろう。 「ギャアアアアアァァァァァ!!」 今のは何だ? ああそうかボクの声だ。今目の前に何かが降り立った。誰だろう。 「ギャアアアァァァ!」 ボクの体が勝手にそれを殴った。相手はのたうち回っている。痛そうだな。 「ギャアアァ……」 あれ、あそこに人がいる。誰だっけ、思い出せないや。 「ギャアアアァァァ!」 またボクの体が勝手に攻撃する。……あ、避けた。 「……! ……………!」 一人が駆け寄ってきて、何か話してる。やっぱり見たことのある顔だな、誰だっけ。 「ギャアアアァァァ!」 また攻撃しちゃった。避けたけど何かが当たってうずくまっちゃった。苦しそうだな。 ボクの体が追い撃ちをかけようとする。そこに人がもうひとり入ってきた。危ないよ? 「ギザミ止めてぇ!」 はっきりと聞こえた。ギザミって何? ああそうかボクの事だ。この人は……そうだミズキだ。ミズキってどんな人だったっけ? 明るくて、優しくて、一緒に笑ってくれる、《ボクの、好きな人》。ボクは何でミズキに攻撃しようとしている? ボクは一体……何をしている? 「グオオオォォォ!」 横から、さっきのたうちまわっていた……そう、ゴア・マガラが突っ込んできた。そしてミズキを……はねた。はねとばした。ボクの中で、何かがプツリと切れる音が頭に響いた。 「あ、あ、あ……」 ミズキが怯えている。動け、ボクの体。動け、動け動けぇ! 「グオオオォォォ!」 「きゃああぁぁぁ!」 ボクの体が動いた。ミズキとゴアの間に入り、噛み付きを止める。ミズキを傷つけた。ミズキに怪我をさせた。許せない……!! 「ミズキ、ニハ、テヲダスナァァ!」 |