- 日時: 2014/05/29 13:14
- 名前: 7倍quasar ◆FGU2HBsdUs (ID: yjJzHrGy)
第13話 欲した結果が生みしモノ
私…涙那だ。 今師条殿が狂ったかのようにドスイーオスに襲い掛かっている。 正直言うと…私もあれは怖い。キャロにいたっては私の後ろでブルブル怯えているぞ。 今の師条殿に助太刀すると逆に襲われるぞとBLAZEが言うので私たちは周りのイーオスを討伐している。 「グギャォ!!」 む、ドスイーオスは自身の持つありったけの毒液を蓄えている。あれを師条殿に放つということか? ペッ!! 「…」 ドシャ!! 「なー!?」 「当たりに行った…?あいつは何を考えているんだ…」 師条殿は放たれた毒液に自らあたりに行った。そんな…自殺行為に近いぞ! ドスイーオスの毒液は上位個体となるとより猛毒…それもかなりのものだ。たとえハンターであっても解毒薬を飲まなければ自力で中和する前に力尽きてしまう。それほど恐ろしい。 私も一回喰らったことがあるが…かなりはやいペースで体に異変が起きていくのが実感できた。あの時は解毒薬を忘れて絶望しかけていたがキャロに助けられたぞ。 それはとにかく師条殿に解毒剤を…と思っていたがあることに気づいた。 師条殿の左腕から絶えず出ていた出血が止まっている。しかもあの毒液を受けたにも関わらず…毒の作用が感じられない…? そうこうしていると師条殿は弓を引き絞ってこういったぞ…。 「ドスイーオス、お前には感謝する。だがここで…さようならだ。」 バシュ!!グシャッ!! ドゴッ!!! 師条殿の放った矢は…ドスイーオスの頭から尾まで貫通し、壁面に刺さった。ドスイーオスを貫通してなおあんなに威力を残している…一体どれくらいの力を加えていたのだろう?
…俺だ、師条。 少しの間記憶がうせている。気がついたら腕の出血は止まっていた。 そして残っているのはドスイーオスの死体…。それも臓器が外に飛び出し、尻尾は切断されてある。 体の様子は…少し今までと違う感覚がする…。しかしどうやって俺は血を止めた? 「BLAZE、涙那…俺は…何をやっていた?出血してから記憶がない」 「くくっ…ならば我が貴様の行動を言っておこう」 BLAZEが俺に説明してくれた。ドスイーオスの血肉を求めていた…か…。あの時と同じか。 「それと少し貴様に確かめておくことがある。」 そういうとBLAZEは俺に何かを投げてきた。 パカッ!ビチャッ!! 「?!」 なんだこの液体は?!まさか…毒!? おいおい、毒なんか喰らったら体が…ん?おかしい、何も感じない。 「…くくっ、そういうことか。貴様の特性がわかったぞ。」 何いってんだこいつ?特性…?俺にそんなものがあるのか? 「貴様は自身の血の代わりにドスイーオスの血肉…それと毒を追い求めた。そしてそれを大量に吸収した。常人がそんなことしたら体に異常が起き、死に至るだろう。しかし貴様の体は相手の血肉を自身のものにすると同時に、そのものの持つモノ…今回は毒だな。それの抗体を作ってしまうことができるわけだ。」 …?何言ってんだ?よくわからん。 「つまり…私たちとはなにか違った遺伝子をもつということか?」 「そういうことになる。それが何かは我にはわからぬ」 涙那とBLAZEがそういうが…わけがわからん。一体どういうことだ? とにかく俺が得たものは…毒に対する抗体。BLAZEいわく、猛毒であろうと無効化してしまうとのことだ。解毒薬不要か。そういうことだろう とにかく目的は達成した。俺たちは帰ろうとした…そのとき 「あなたたち…一体何者なの?」 涙那とは違った女の声が聞こえた |