- 日時: 2014/05/31 11:13
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: mEIbGepc)
クロスオーバー ダブルサクライザー×翼の勇車
二十章続き クックは暗雲の中で、その龍、クシャルダオラと対峙していた。 (まずいな……空中戦じゃこっちが不利だ。そもそも、俺一頭で抑えきれる相手じゃない) クシャルダオラはクックを睨み付け、殺意を露にする。 (だがどうする……ミズキやカスケ、ミナーヴァの連中を危険に晒す分けにもいかない……足止めぐらいなら……) 「グォアァァァァァァァァァァッ!!」 クシャルダオラは空に頭を向けて、咆哮を放った。 「ぁあっ、がっ、っぁ……!?」 次の瞬間、クックは痙攣し、そのまま海面へ落ちていく。 (あぁ、しまったな。俺の耳は良すぎるんだったな……) 今更ながら自分の長所の裏返しである弱点の存在を思い出した。 クックは海面に沈んでいった。
「!?」 ルカとふれ合っていたカトリアは、不意に表情を一変させて空を見上げた。 「どうしたの?カトリアお姉ちゃん」 ルカはすっかりカトリアになついていたが、カトリアの表情を見て、微かに不安を覗かせた。 「何かが、来る……!?」 そのカトリアの様子を見てか、カスケは空を見上げる。 先程まで晴天だったと言うのに、不自然なほど急に暗雲が立ち込めていた。 「気候がおかしい……だけど、一体何が……!?」 「落ち着けい、カスケくん」 ニーリンはカスケの隣についた。 「ここはお姉さんに任せたまえ」 そう言うとニーリンは背中の妃竜砲【遠撃】を展開し、その可変倍率のスコープを空に向けて覗く。 暗雲の中から現れたのは、褐色の巨体だ。 (アレは……確か、轟竜ティガレックス……だが、こんな暗雲を滑空する個体など……) 次の瞬間、見えない何かがティガレックスを斬り刻んだ。 ティガレックスはそれで滑空体勢を崩し、海面へ落ちていった。 (なんだ……!?) ニーリンはより注意深くスコープに目を凝らす。 暗雲の中から、次に現れたのは…… (ゴア・マガラ!?……いや、違うな……アレは一体……?) そのモンスターはまっすぐにこちらへ向かって来ている。
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