Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目!( No.552 )
  • 日時: 2014/06/01 18:24
  • 名前: 布都御霊剣 ◆Mp0wNgpgF6 (ID: CZQQDb2N)

モンスターハンター「焔の詩」12話
ラージャン2頭の討伐を終え、村の集会場に着いた時はもう陽が完全に落ちていた。
しかし、集会場の酒場は、何故か凄く盛り上っていた。
「・・・・・・一体何の騒ぎだ?」
ジェノスが当然の疑問を投げる。
どうやら全員、この状況を飲み込めていないらしい。
暫く棒立ちしていると、受付嬢が歩み寄り、
「あ、ラ^−ジャン2頭の討伐おめでとうございま~す」
そう言われてやっと納得がいった。
「お、帰ってきたぞ? どうやら賭けは俺の勝ちだな」
「だぁー! 負けた〜!」
「よっしゃ〜! 儲けた儲けた。兄貴を信じて良かったぜ!」
ふとそのテーブルを見ると10万ゼニーもの大金を受け取っている――
ネフロライトがいた。
ネフロライトだと解った瞬間、ジェノスはもう隣におらず、ネフロライトの頭を鷲掴みにしていた。
「・・・・・・一体何を賭けてたんだ。ネフロライト」
「あ、兄貴・・・・・・何って、そりゃあラージャン2頭討伐して帰ってくるかどうかをだな・・・・・・あ、勿論討伐できる方に賭けたぜ?」
「成程な・・・・・・つまり人が死ぬような思いをしてるのを賭けの材料としていた・・・・・・と」
そう言って頭を鷲掴みにしていた右手に力をかける。
「痛いッ! 痛いって兄貴!」
「人の命を賭けの材料にするからだ。・・・・・・その金で酒代を奢って貰おう。よし、10万ゼニーある! 飲むぞ!」
こうして、ネフロライトが手にした賭け金で、飲み会が始まった。

ジェノスとネフロライトはフラヒヤビールの5年物。アンバーはブレスワイン。私はタンジアビール。そして楼華は――黄金芋酒を、それぞれ飲んでいる。
私は酒にはそこそこ自身はあったが皆強い。
――アンバーを除いては。
アンバーは何と、ブレスワイン1杯目で酔い、2杯目で完全に酔い潰れてしまった。
だが、ジェノスとネフロライトはもうフラヒヤビール5杯目。楼華に至っては黄金芋酒8杯目だ。
私はまだタンジアビール3杯目だが。
突然、ジェノスが話し出す。
「陽炎、オリウス、ガルドネット。そして――俺の4人で昔パーティーを組んだんだ。キッカケはリオレウスとリオレイアの同時狩猟――それも希少種討伐だった。その為に討伐実績の高いガンナーが必要だったらしくてな・・・・・・紹介状付きで最初はその時限りのメンバーだったんだが・・・・・・いや、その、何だ、その狩りが――凄く・・・・・・楽しかったんだ。だからそのままそのパーティーに入ったんだ。だが、陽炎は、アカムトルムとの狩猟でパーティーメンバーを護る為にアカムトルムと一対一で戦い――相打ちを仕掛けてアカムトルムと一緒に死に、ガルドネットは今から約15年前にテオ・テスカトルの狩猟で――紅い破片をオリウスに託して自分から囮になり、テオ・テスカトルの翼を使い物にならなくして撃退し――その時受けた傷が原因で息を引き取り、オリウスに関しては“ガルドネットの敵を討つ”そう言い残して消えて逝った・・・・・・そして、今こうしてその時のパーティメンバーの娘とこうして酌を交わしている・・・・・・不思議な気分だな」
「オイオイ・・・・・・そろそろ酒は止めといた方が良いぞ・・・・・・」
どうやら・・・・・・ジェノスは酒が回ると口数が多くなる様だ。
じゃなくて・・・・・・ガルドネットの事だ。私を産んで死んだんじゃなかったのだろうか?
「・・・・・・父さんからはガルドネットは私を産んだ時に死んだって言ってたけど」
「大方、自分の一人娘にハンター業をさせたくなかったんだろう。“ハンターになる”と言った時、反対されたはずだ」
少し思い出して見ると確かにそうだ。強く反対していた。
それを読み取ってか、やっぱりな・・・・・・と言った。
そして、ジョッキに注がれたフラヒヤビールを一気に飲み干し、
「そういえばこんなうわさを聞いたことがある。オリウスは――黒い龍と戦ったらしい。ああ、それから・・・・・・俺は次の狩りでハンターを辞める」

皆さんお久しぶりです!
失踪した訳ではなく、単純にまとまった時間が中々取れずに更新が遅れてしまっただけです。
物語としてはこれから終盤になります。
最近暑いですね! 熱中症や日射病に気を付けてください。