- 日時: 2014/06/02 07:11
- 名前: 真夏のペンギンズさん (ID: zuy5mhVe)
3話 パワー
「はぁ?」 メイはわけのわからない顔をしている。 「俺達の組織アマルガムの最新鋭の試作強襲生態系調査戦艦ラノーチェス1の戦闘員としてな。エクセギアスは人材を育てる為の部隊だ。そのうちメンバーから外される」 「えっ、マジで!知らなかった」 「貴様はよくそんなので生きていけるな……彼奴みたいだ」 「彼奴って?」 「俺のパートナーなんだが、人の話を真面目に聞かない」 その時メイの後ろで物音がした。寝ていたセロが起き上がった。 「うっ……あれ?僕はUEと戦っていたはずじゃ……?」 「セロ!起きて大丈夫なの?」 「ええ……まだ身体中痛いですけどね。それで、まずはこの状況を説明してもらえませんか?」 話を聞いていない様にクロイトが割り込む 「まず貴様に聞きたい。何故単独で長時間ラムダ・ドライバの力を使用出来たんだ?常識では考えられない」 「えーっと……何の話ですか?」 「憶えていないのか?話が聞けると思ったんだがな……」 「あのさ。まずは、ラムダ・ドライバって何?使ったのは良いけど。仕組みが理解出来ない」 「まあ。簡単に言うと感情を力に変える力だ。火事場の馬鹿力って知っているな。あれが人智を超えたパワーになった物と考えて良い。身体能力の大幅な強化や力場を発生させられる。ただし通常では連続での使用は不可能だ。負担が大きい。数人に分ければ10回程度か」 クロイトはセロを見て 「しかし貴様は単独で40回ほど連続使用した。並大抵の人間ならば死んでいる」 「はぁ……何なのかよく分からないです。今まで何があったんですか?この人は誰なんですか?」 「それは私が説明するな」 そしてメイは何があったのかを話した。セロが別人の様になりクロイトの言うラムダ・ドライバってのを使ったこと。セロが途中で倒れた時にメイも使用したこと。クロイトが自分達を助けたこと。彼は自分達をアマルガムの最新鋭強襲戦艦ラノーチェスにスカウトする為に此処に来たこと。セロは黙って聞いていた。しかし顔には驚きが隠せないのがよく分かる。 「それで、僕はラノーチェスに乗ろうと思います。行く場所も無いですしね。あ、あの……一緒に行きませんか?」 「ああ。私は元々乗る気だったし……」 「ありがとうございます!」 「ところで貴様らモガ村への行き方は分かるか?」 「はい。モガ村には舟を使う早いですよ」 「ラノーチェスはそこに止めてある。俺は暫く此処に残り奴らの情報を集める」 「奴らって?」 クロイトは今まで以上に真剣な口調で言った。 「あのアンノウンは唯の刺客に過ぎない」 「えっ!」 「奴らはセイバー。世界の秩序を乱す者。そしてその最高指導者Mr.Xは限界無しにラムダ・ドライバを使用できる。また再び奴らに会うことだろう。その時は……叩き潰せ」 クロイトは跳躍して森に飛んで行った。メイがつぶやく 「私達何だかとんでもない事に巻き込まれたみたいだな……」 「そうみたいですね。なんだか……やな予感がします」
To be continued
また遅くなります。 |