- 日時: 2014/06/03 19:18
- 名前: ペイルカイザー ◆XXm9HVMu9w (ID: E9MwKbss)
M.H. 滅龍少女〜ドラゴン×スレイヤー〜
プロローグ
私は生まれた時から、両親という存在はいなかった。 物心がついた頃には、既に山の教会でお世話になっていた。 そこのシスターが、母親のようなものだった。シスターが母親なのだと思ったこともあった。 私は教会で十数年を過ごして、一人で暮らしていくことを決意した。 街中に降りて、そこで働いてお金を稼いで、お世話になった教会に恩返しをする……それが私の今の目標だ。 街には見たことのないもの、面白いものがたくさんあった。 働く先を捜している内に、『モンスターハンター』という職業も知った。 モンスターを狩り、その報酬としてお金や物を貰うらしい。 教会暮らしとは言え、山の中で暮らしてきた私に向いているかもしれない。 そう思った私は、早速モンスターハンターになった。 そして、自然を相手にしていくなかで、思うことがあった。 どうして私は一人だったのだろう? 私がここにいるなら、私を産んでくれた人がいるはずだ。 もうこの世から去っているのかも知れない……だが、私の中でもうひとつ目標が出来た。 自分の親を探すことだ。 世界を回って、色んなことを知り、そしていつか、親と再会するのだ。そう信じて疑わなかった。 だから私は、今日も狩り場でモンスターを相手に自然を駆け抜けるーーーーー。
『龍殺し』 アタシはそう言われてきた。 周りの奴らは、アタシのことを『最高傑作』とか言う。 ただ、古龍とか言うのを殺せばいいのだと、奴らは言う。 武器の、道具の使い方、戦い方を教えられた。 『モンスターハンター』と名乗ればいいとも教えられた。 だからアタシは『モンスターハンター』なのだろう。 モンスター狩れと言われ、アタシは初めて狭い部屋から出た。 広い。 大きい。 気持ちいい。 どうしてあんな狭い所で生きていたのだろう。 外はこんなにも気持ちよくてスッキリするのに。 『モンスターハンター』を名乗るアタシは、街とか言う、人がたくさんの所に送られた。 『モンスターハンター』は、頼み事をやってやることらしい。 それで、金とか言う物とか、色んな物を貰うらしい。 何かが欲しいときは、金が必要らしい。 戦い方しか知らなかったアタシにとって、ここはとても居心地がいい。 そして思い出す。 アタシは『龍殺し』とか言うのをやるんだった。 龍を殺すこと……それって、モンスターハンターと同じじゃないか? 色んな奴らに聞いてみたが、みんなアタシを笑った。 どうしてだ?アタシはモンスターハンターなんだぞ?その龍とか言うのもモンスターなんだろ?狩るんだろ? わけがわからない。 何でみんなしてアタシを笑うんだ? そもそも、龍って何だーーーーー?
古龍を巡る、二人の少女の物語が始まるーーーーー。 |