- 日時: 2014/06/06 18:34
- 名前: 翼の勇車 (ID: C/AIPzlE)
翼の勇車が描く二つ目の作品『高校生モンスター』
第五話〜人化? 邪道!〜
「グアゴア……(ですよねー……)」 ハンターちゃんが煙に紛れて消えた。なるほど、あれがモドリ玉か、ゲームではなんとも思わなかったけど実際見ると不思議だな。 「グアゴウ(さて、と)」 まあ、今や古龍となった俺にはたっぷり時間がある。人間とのコミュニケーションはいずれ考えよう。それよりも今は……メシだ! ティガレックスの肉とは随分と贅沢ですなぁ。あいや、別にこの世界でのティガ肉の相場なんて知らないんだけどね、気分よ気分。実は俺、料理男子なんだぜ、だから無論調理する! 「……グア、グギャオガ?(……で、どうするよ?)」 いやさね、ミラさんの体は精密な作業も得意みたいで、結構色々できるのよ。でもさ、ティガレックスの調理法なんか知ってるヤツ普通いる? ……しゃーない、ただ焼いて食うか。
~暫くのち~
「グオオォォォ!(ウマーイ!)」 なにこれすんげえ旨い! 筋肉質だからどうかと思ったけどさっぱりしててメッサ旨い! 調理法? 簡単簡単。その辺の木をなぎ倒して集めて、そこに雷落として燃えたところで焼いた訳よ。ハンターは素材は持っていけど肉は持っていかないからね、ああ勿体ない。 さて、お食事しながらですがさっきの事を考えますかな。さっきの事とは無論、人間サマとのコミュニケーションだ。 人外転生ものでよくあるもので人化があるが、そんな都合良くできることじゃあない。そもそもの話、人化は邪道だと思ってる。せっかく人外に転生したってのに人になれるんじゃ人外転生の意味がないだろ? まさに今の俺みたく試行錯誤して手段を見つけるのが人外転生物の一つの醍醐味だってのに。故に、物にもよるが人化する作品は駄作が結構多い……と思う。 さて、言うまでも無いと思うけど、発声による意志疎通は無理。となると、あと残るのは文字と身振り手振りか……。 まずは前者、文字だ。さっきも言ったように俺の体は繊細な動きが可能だ、字も余裕で書ける。これを確認するには俺がこの世界の文字を見るか、実際に俺が書いて見て貰うかの二択だな。まずは俺が見る方だが……ん? 何か落ちてる。 『調合書 入門』『調合書 初級』 『調合書 中級』 !!? なんだ? 文字は読めないけど見たら頭に言葉が浮かんだぞ? これは凄いな……。 どうやらこのモンハンお馴染み調合書は、先程のハンターちゃんが落としていったらしい。しかも裏にご丁寧に名前まで書いてあった。 『アカリ』 へー、アカリちゃんっていうんだ。っと、そんなことはどうでもいい。俺がこの文字を読めたことについて二つの仮説を立ててみた。 仮説一:この世界では、意味のある文字は翻訳されて読むことができる。 仮説二:転生者である俺特有の特典的な。 これを確認するには、先ほどの『俺が書いて他の人にみてもらう』のが有効だろう。どうするのかって? フフフ、考えならあるさ。 |