Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目!企画発表!( No.705 )
  • 日時: 2014/06/09 12:30
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: ux8TZdjT)

 クロスオーバー ダブルサクライザー×翼の勇車

 二十三章続き

「行くぜぇっ!」
「おぅっ!」
 アストとツバキはゲネッポの「なんでやねん」を直撃してのたうち回っているクシャルダオラに接近する。
 アストは横腹、ツバキは尻尾に取り付いた。
(まずは一撃!)
 アストはコマンドダガーを振り抜いた。
 しかし、コマンドダガーとクシャルダオラの鋼の鱗の力の差は歴然だった。
 鈍い感覚と共にコマンドダガーが跳ね返ってくる。
「ここは硬い……ならっ!」
 アストはツバキを見やる。
 ツバキの表情も険しい。
 尻尾は斬れないことはないが、与えているダメージはかなりゼロに近い、ようだ。
「アスト君、離れて!」
 頭には既にギザミが接近していた。アストは彼から離れた。
 動けない今ならやれる。自分の、全力の一撃を。
 ギザミはハサミを振り上げる。
「ギザミ・クロスクラッシャァァァァァッ!」
 ダイミョウザザミ亜種の重殻も一撃の元に粉砕したそれなら、効果はあるだろう。
 クシャルダオラの頭部に、ギザミ・クロスクラッシャーが降り下ろされる。
 鳥肌が立つほど鈍い金属音が響く。
 クシャルダオラの頭部は、角に多少の亀裂が入っただけだ。
「何て硬い奴なんだ……っ!」
 ギザミはこのクシャルダオラの規格外な強さに歯噛みをする。
 クシャルダオラは起き上がる。
「グゥアァァァァァァァァァァァ!!」
 怒りを滲ませた咆哮を上げるクシャルダオラ。
 同時に強風、龍風圧が吹き荒れ、アストとツバキを吹き飛ばした。
 ギザミもしっかり踏ん張ってどうにか堪えられる程度だ。
(ダメだ、アスト君達の武器じゃ歯が立っていない……。ボクがやるしか!)
 ギザミは待ち受けているだろう、長期戦を覚悟する。
「どけぇっ、ギザミ!」
「は〜い、ちょっと危ないわよ〜」
 セルタス夫婦が、突撃してくる。
 ゲルタスが前屈みになり、アルタスの角を地面に押し付け、大地を蹴散らしながらクシャルダオラに突進する。
「このセルタスティレット・ヘビーパワードをっ、受け止められるか!?」
 
 カスケは遠くから聞こえた咆哮を耳にして、目を細めた。
 ミズキも、しかりだ。
「カスケ君、今のは……」
「あぁ、急ごう」
 急いで不可侵領域から抜け出し、狩り場に戻る。
 既にクシャルダオラとの戦闘は始まっている。
 ギザミやセルタス夫婦、ゲリョが応戦しているだろうが、相手はクックやティガを一蹴するクシャルダオラだ。
 そう長くは保たないだろう。
 やはり、この超龍剣【天一門】をぶつけるしかないだろう。
 ミズキは腰に納めているその存在に勇気を与えてもらいながら、狩り場を走る。

「ルピナスさんがいない!?」
 ベースキャンプではカトリアが動揺を隠せないでいた。
「まさか、料理を作ってることに夢中で……!?」
 その可能性はある。
 何せルピナスだ。
 この危険に気付いてすらいないかもしれない。

「ん〜、皆さん遅いですねぇ」
 カトリアの危惧している通り、ルピナスは一人料理を作り続けていた。