- 日時: 2014/06/10 13:36
- 名前: 7倍quasar ◆FGU2HBsdUs (ID: zoK62vvj)
第19話 確信
なんとかテオ・テスカトルを狩猟した。あ、俺は師条だ。 俺が打ち抜いたあとは…しっかりと残っている。頭は原型をとどめていない。 体の甲殻はぼろぼろに砕け、内臓ももはや元の構造がどうだったのかわからないほど。 俺の撃った矢は貫通しきっている。これは…あとでギルドがテオ・テスカトルについて調べようにも調べられないだろうな。 おっと、そういえば奏連がいなかったら俺は死んでたかもしれないな。粉塵大爆発によってな…。とりあえず感謝しておかねば… 「奏連…って…どうした?」 俺は奏連を見たのだが…頭を抱えて苦しそうにしている。 「う…!!あ…頭が…!ああ…!な…なに…これ…!!う…がっ…!!…」 「どうした、これを飲んでおけ」 BLAZEはある薬を渡す。奏連はその薬を飲んだが…効果は出ていない。 依然として苦しみ続ける 「あ…頭が…!いたい…!!ああぁぁあああああああっ!!!!」 おいおい…なにかあったのか? さっきの戦いで何か…いや、様子を見るからになにか記憶がよみがえろうとしているのだろうか… しばらくして、奏連に襲った頭痛は治まり、彼女はなんとか意識を取り戻した。 「はぁ…はぁ……はぁ…」 「いったいどうした?」 BLAZEが聞く。正直俺も知りたいところ。 「わからない…あれが誰なのかわからない…!だけどあの時…私にこういったのよ…【隙がないなら自分で作れ!】って…。それは師条がテオ・テスカトルの突進に巻き込まれたときで今度は…誰かわからない人と共に行動していた記憶が…!でもそれが誰なのかわからない…!一体私は…私は…!!」 ドゴッ!! 何か鈍い音が聞こえた…一体誰が?と思っていたがそれがなんの音かすぐ分かった。 涙那が奏連の鳩尾を殴った音だった。 「ッ?!」 「奏連殿…今は休むべきだぞ。このままだと脳組織が焼けてしまう」 奏連はガクッっと倒れた。 「涙那…一体なぜ…」 「急になくした記憶を…それも一気に取り戻してしまったのだ。あまりのデータ量に脳が限界を超えかけてしまったから…こうなったと思うぞ。だから今は安静にさせたほうが…いいと思う。」 「我もそれに賛同する」 BLAZEも涙那の意見に賛成らしい。仕方ない、今は奏連を休ませることにするか。 それにしても…一体奏連は何者なんだろうか。記憶がなくなっているらしいが…それにその記憶の中に誰かと共に行動していた…。いつか俺たちと出会うのだろうか…その人物たちに。 「とにかくクエストは終わった。一旦集会所にもど…」 「否、もう集会所には戻らない」 え?集会所に戻らない?奏連がこんな状態なのに何言ってんだ? なぜ戻らないんだ?と聞く前にBLAZEは…こういった。 「次の世界へ行く」 「「!!?」」
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