- 日時: 2014/06/15 16:54
- 名前: 布都御霊剣 ◆Mp0wNgpgF6 (ID: t0acikJm)
モンスターハンター「焔の詩」16話 クシャルダオラ狩猟は、アンバーが復帰した事で、優勢になりつつあった。 その時のアンバーの横顔は、何か吹っ切れたような―奪取何かを決意した者のそれだった。 恐らく、やっと自分の心と向き合ったようだ・・・・・・ (強くなったな・・・・・・もう、このパーティーに俺は必要ない・・・・・・か) 属性開放斬りが、クシャルダオラの角に当たり、高等部から突き出たその小さな角がへし折れた。 すると、今まで纏っていた見えない鎧から感じる威圧感が消え、その鎧が殺げた事が、肌で感じ取れた。 ならば――畳み掛ける。 「アズルライトは翼を攻撃し、飛べなくしろ。アンバーは尻尾及び後ろ足を攻撃し機動力を殺げ。楼華は俺と頭を集中攻撃!」 この号令に従い、いつも通りの――ジェノスの判断を大黒柱に、各々が自分の狩り方でモンスターを圧倒する。このパーティーの、独自の狩り方に戻っていた。 だが、一つ気がかりな事があった。 見えない鎧が殺がれてから、行動が変わってきている。 まるで――探りを入れているかのように・・・・・・ (長引いたら・・・・・・マズイな――) そう直感し、トリガーを引く速度を速める。
(やれる・・・・・・このまま上手くいけば――クシャルダオラを討伐できる) 翼に3度目の属性開放突きを当て、翼の一部に皹の様な亀裂が入るのを見て、そう直感する。 だが、長引けば武器が持たない。少しづつだが――確実に刃毀れしてきているからだ。 それと同時に、属性開放突きは武器と腕の負担が大きい。恐らく、後4、5回が限度だろう。 それまでに・・・・・・片翼だけでいい。壊さないと―― 焦りが、体中に走り、武器を握る力が強まっていく。 焦りが集中を阻害し、クシャルダオラの方向転換についていけなかった。 そして、気付いたときには遅く、避ける間も無く、突進をくらった。 身体がバラバラになりそうな衝撃を、身に着けていたレウスSが受け止めるが、鱗に皹が入り、割れ、血反吐を吐く。 当たる寸前、後ろへ飛び、衝撃を出来るだけ小さくしたが、それでもレウスSの防具を砕くだけの事が出来るというのか――
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