- 日時: 2014/06/15 23:18
- 名前: 翼の勇車 (ID: fmo1zdij)
翼の勇車が描く二つ目の作品『高校生モンスター』
第八話〜同郷のモンスターとか〜
ちーっす読者諸君、神山ルーツことミラルーツだ。今は朝メシ確保のためにその辺飛び回ってるんだけど、どうも凄い場面に出くわしたから久々に更新した。 「ギャオウッ、ギャオウッ!」 ドスランポス率いたランポス軍団が、一匹のドスランポスを追っかけてるんだ。一つの群れにリーダー二匹ってのもおかしいから、権力争いに負けた奴が逃げてるのかと思ってたんだけど……たまにあるよね、そう、二頭狩りクエスト。これはつまりボスクラスの奴でも両立が可能な事を示しているわけで……俺って解説担当キャラじゃないよね? まあそんなこんなでしばらく観察していたんだけど、追っかけられてる方のドスランポスの仕草がどうも……人間くさい。ていうか慌て方がどう見ても人間。これは……もしかするともしかするかもしれないぞ? 思い立ったら即実行! ごたごた現場に滑空していく。ランポス集団の驚いた顔が傑作なんですけど。 「グゴアアアアアァァァァァ!!」 二匹のドスランポスの間に着地し、イジメっ子ドスランポスへ向けて咆哮をかます。そしたらそいつ、びっくりしすぎてひっくり返った後、慌てて戻ってった。ヤバい草生えそう……w。 そういえばと後ろにいるはずのドスランポスを見ると……土下座、そう、まごうことなき土下座をしていたのだ。おそらく……というかほぼ間違いなくランポス達に土下座文化はないと思われるので、こいつが元人間説は間違いないだろう。そしてまた、この世界そのものに土下座文化があるか怪しいところなので、同郷説までもが浮上してきた。てか同郷だとすれば日本人というのもほぼ確定だな。 「グオウルル……グギャオウグゥ(あー、まあなんだ。大丈夫か?)」 「ギャオウッ!? ギャ、ギャギャオッ、ギャオウ……(しゃっ!? しゃ、しゃしゃっ、喋った……)」 ※以下のやり取りは、鳴き声を省略して書きます。 「(おっと、まずは自己紹介だな。俺は神山条一郎。お前は?)」 「(えっ、神山って……まさか神山先輩!?)」 「(あ、やっぱりお前だった? いや、確証は無かったんだけど、仕草がそれっぽかったからさ。元気してたか? 桐谷)」 流石にこれだけ会話をすりゃあ読者さん方もわかりますよね? そう、実はこいつ生前の知り合いだったのだ! 名前は桐谷鉄也(キリヤテツヤ)、俺の学校の後輩である。部活動(文化部だけど)が一緒だった事もあってそれなりに仲は良かったんだけど、俺が死ぬ数ヶ月前に病死した。で、奇跡的にここで再開。これを運命と言わずしてなんと言う。 「(まさかこっちで先輩に会えるとは……)」 「(俺も最初は目を疑ったよ。でもさ、あれだよ? ドスランポスがお前特有のあの走り方してるんだもん)」 走り方の詳細は彼の威厳のために言わないでおいてやろう。 「(というかなんすかその姿! おもいっきりミラボレ亜じゃないっすか!)」 「(ふはははは! 我はミラルーツなりぃ!)」 そして会話からも分かるように、彼もモンハン経験者。というよりも相当強かった。まあ、俺には劣ったがな! その後の話によると、桐谷は死んだ後俺と同じように幽霊みたく自分の死体を見て、気がついたらこっちの世界へ来ていたという。 「(お前が気がついた時、周りどんなだった?)」 「(ええっとですね、見ての通りオレ、ドスランポスに憑依しちゃいまして、しかも狩りで指揮をとってた最中だったみたいなんですよ。急に指揮をしなくなったオレを心配してランポス達がよってきてくれたんすけど、こちらとしては気がついたらいきなりこんなところにいて周りに見覚えのあるモンスターがいてって状況なわけで……)」 「(ビビって逃げた、と)」 「(はい。んでしばらく放浪してたんすけど、偶然さっきのやつらの縄張りに入っちまったみたいで、今に至るわけです)」 「(なるほどな。俺は古塔の上だったから問題無かったが……。ま、ここでうだうだやってても何にもなんねえし、俺の寝床来る?)」 「(まじすか! あざーっす!)」 てなわけで、俺の後輩、桐谷ンポスが合流したのだった。 「(ちょ、桐谷ンポスってなんすか桐谷ンポスって)」 |