- 日時: 2014/06/18 16:07
- 名前: 真夏のペンギンさん (ID: RoJWsWvk)
更新更新〜♪
5話 空の上にて
腹の虫が鳴ったので僕は食堂に行くことにした。始めての筈なのにまるでわかっているかの様に部屋から出るとまっすぐまちがえことなく食堂についた。そして今まで感じていた違和感が何と無く気づいた。此処数ヶ月ずっとくすぶっていたこと。 僕は此処を知っている…… そして何度も来ている…… こうすると自分で意味不明な感情を抱いていたのも理解できる。唯、何と無くである。確証なんて存在しない。この先わかるかもしれない。このことを頭の片隅に追いやり僕はウイスキーボンボンを注文した。五分ほど待つとウイスキーボンボンが運ばれて来た。僕は片っ端から食べた。若いからこういう物を食べるなと言われるが美味いのでやめられない。それに酒には強いと自信ががある。一口、二口と口に運ぶ。10個目に手を付けたところで、 「昼間から何食ってんだよ。酔っ払うぞ」 顔を上げるとメイさんが呆れた顔で見ている。 「いいんですよ。これでも酒には強いと自信がありますから」 「ハンターだからって、お前も未成年だろ。身体を壊すぞ」 「うっ……」 「はあ……。それより今日の新聞見てみろよ!」 渡された記事には、 マガラ型古龍種の遺体発見!目撃者によると1人のハンターが一撃で討伐、更にその後ハンターは消えた! 「どう思う?」 馬鹿げてると思ったが、今の自分も馬鹿げた考えに振り回されている1人じゃないかと思った。変な世の中である。 「うーん……。まあ、凄いですね」 「それだけかよ!なんかないのかよ!」 「えーっと、じゃあとっても素晴らしいで」 「殆ど変わってねぇじゃん!って、ウオッ!?」 突然激しく船体が揺れた。その直後艦内放送が流れた。 「8時方向、距離20にクシャルダオラ接近!総員戦闘配置!繰り返す……」 船員が慌ただしく動き回る。僕達に出来ることは最前線で戦うことしかない。階段を駆け上がり甲板にでる。8時方向だから南西だ。見ると物凄い速さで接近する物体がある。金属光沢をもった身体を唸らせ接近する龍。クシャルダオラだ。 「みーつけたぜェマイハニー!!」 クシャルダオラが喋った。アンノウン以来である。ただしアンノウン以上のカオスだ。ただ単にキモい。 「なんでこんなことに巻き込まれてばっかなんですかね」 「しらね。まあ行くぞ!」 クシャルダオラはどんどん迫る。僕は(大石弓)アーバレストと書かれた装置を使うことにした。艦載された大型ボウガンである。使い回しが利かないが艦載なら平気だ。グリップを握ると小型スピーカーから音声ガイドがなり出した。説明通りに操作する。弾丸は三連榴弾を選択。狙いは頭部。リロードに時間がかかる。チャンスは1度だけ。外せば戦艦に直撃してジリ貧だ。発射。命中。成型炸薬が内部で爆発し確実に役目を果たした。威力でクシャルダオラがふらつく。突進をやめた。一斉に艦載機関銃の十字砲火を浴びせる。 「ウオオー!?激しすぎるぜマイハニー!」 クシャルダオラは羽ばたき急速に距離を詰める。そして勢いのままに甲板に乗った。船体が大きく揺れる。 「俺の名は鈴木軍強襲隊隊員クシャルダオラ様だ!俺を相手にするとはいい度胸してるじゃないかーマイハニー!だから潔く死ねェ!!」 クシャルダオラが竜巻を起こす。迫り来る竜巻。そこまで速くない。簡単に避けて反撃。スクアリーアルマードの斬撃が確実に当たる。メイさんも竜巻を斬り消して反撃している。後ろに飛んで下がるところに対飛竜ダガーを投げる。親父が接近型ハンターの減少に伴い開発した成型炸薬内蔵投げナイフである。貫通からの爆発。折り紙付きの威力。クシャルダオラは後方に吹き飛んだ。クシャルダオラは起き上がると怒りに血走った目で睨む。自然と僕は身構えた。
続く……だろう。 |