- 日時: 2014/06/22 07:28
- 名前: 真夏のペンギンさん (ID: n.j2KDJx)
6話 空中戦
クシャルダオラが怒りに身を任せブレスを吐く黒い竜巻が舞い上がる。更に竜巻は強くなり雷雨を起こし始めた。更に雷で竜巻が光だした。 「なんだ?竜巻が青く光った?」 青く発光する竜巻は見る者を圧倒する。こんな攻撃は見たことがない。やはり通常通りにはいかないだろう。アーバレストなんかを使ったら間違い無く竜巻の餌食だ。近づこうにも青い竜巻とクシャルダオラの風圧。ならどうしたら良い?セロの脳内が灼熱する。暫く(と言っても5秒程だが)セロがが考えて出した策は、 「こうなったら当たって砕ける!」 策でもなんでも無い。唯の馬鹿…… (まずはあの竜巻の正体だ……一気に間合いを縮める!) セロは走り出した。途中でダガーを落とした。クシャルダオラに近づいて行く。竜巻の無いコースで本体に近づく。しかし突如竜巻が接近して道を阻まれる。更に電圧に耐えられなくなった竜巻が大放電した。当たっては感電してジリ貧だ。悔しくもセロは後退する。不意に後ろで何かが落ちた音がした。 「やばい!太刀落とした!」 メイが叫ぶ。このままだとやられるのが目に見えている。クシャルダオラはブレスを吐く。避けながらセロはチャンスを伺っていた。隙が無い。やはり一か八かの特攻に賭けるしかない。クシャルダオラはまたブレスを吐こうとした。その時、飛んできた火線。クシャルダオラはバランスを崩す。 「俺が相手だ。鉄屑野郎!」
セロ視点
上から聞こえる罵声。見上げるとレージが舵の上に立っていた。レージは金色の髪を靡かせて跳躍した。人とは思えない高さまで飛び上がる。空中で3発撃ってリロードした。甲板に着地しセロが落とし対飛竜ダガーを拾う。クシャルダオラが突進……鮮やかな回避……からの反撃。散弾が降り注ぐ。さらに背後に着地。先程とは気迫が違う構え。 「L.Dを攻撃に転用……相手の甲殻を貫くイメージを込めて……やる……いや、やれる!!」 発砲。同時に大気が歪むのがわかった。命中。硬い銅板を貫く散弾。先程までは擦り傷程度だった弾丸が全弾貫通している。 「おい!何をボーっとしている!貴様も戦え!」 僕は慌てて抜刀する。 「メイさん!貴女は艦内に退避してください!僕の部屋に骨董品を修繕した物ですが太刀があります!」 「わかった!じゃあ」 メイさんがおりて行くのを見ると僕はクシャルダオラに駆け出した。後ろからのアシストはレージに任せ僕は斬撃する。もう手の内はわかった。後は倒すだけだ。スクアリーアルマードの牙が口を開き刃に喰らい付き斧になる。だが、パターンがわかったからって倒せるのか? 倒せる。 いや、倒す。 相手の甲殻を叩き斬るイメージ。信じろ。自分を。刃を。 「オララアアァ!!」 スクアリーアルマードの冷たい刃の周りの大気が歪んだ。クシャルダオラが接近に気づきブレスを吐く。跳躍して回避。自分でも驚くほどの高さまで飛び上がる。落下するエネルギーを利用して属性解放。紙を斬るかの様に銅板を削り羽根を落とす。 「Nooo!俺の翼がァ!!クソがァ。今回は負けてやるぜ。あばよ!」 突如大きな竜巻がおこる。クシャルダオラがそっちに向かって駆け出した。逃げるつもりだ。追おうとしたが間に合わない。 「僕の出番かな?」 何かが艦内から飛び上がる。女性だ。黒い髪。ポニーテールが印象的。トンファーの様な謎の武器。女性はクシャルダオラの目の前に着地して攻撃。全身を使った攻撃。まさに格闘戦だ。 「やれやれ。もっと僕を楽しませてもらいたかったけど……」 トンファーを構えた。 「これで終わり」 走る衝撃。クシャルダオラは吹き飛び落ちていく。 「おい!ミサキ!どこで油売ってた!」 「ごめーん。ちょっと寝てた」 「あのー、誰ですか?この人」 「僕のことかな。僕はミサキ。宜しくね。君は」 「僕はセロ・アグマです。宜しくお願いします」 「さてと、艦内に戻るぞ」 僕らは艦内に戻った。
続く…… |