- 日時: 2014/07/02 18:32
- 名前: 真夏のペンギンさん (ID: YZJyDvyF)
4章 ワイルドタイム
1話 防衛戦
シュレイドに行くことが決まったラノーチェスメンバーだが用品が無いので、全滅村という村で補給することになった。全滅村は工業や地底資源などにより発達した村だった。ガスタービンエンジンの輸出で賄っていたが戦争により全滅している。ただ物が転がっているだけだ。ちなみに現在だいたい世間で使われているのはガスタービンエンジンを駆動とする。艦内ではミーティングが行われていた。 「食料、3.5mm弾、アーバレスト弾、マガジン、予備の排熱装置……以上が今回の補給内容だニャ」 副艦長のアイルーである平蔵が告げていく。 「ここまでの物を飛ばすには相当なガスタービンエンジンの出力が必要です。しかしそれには相当な燃料が必要になるんじゃ……」 セロが質問する。それに艦長、アンドリュー・ノーカが答える。 「この戦艦をなんだと思っている。この船には相当な出力が出ながら省エネ、安全な装置、核融合炉・バラジウム・リアクターって装置があるんだ」 「成る程……試験的に積んであるわけですか」 セロが納得して引き下がる。 「さて、補給が間も無く終わる。それまでは交代で見張りを……失礼。電話が」 艦長が話していてあいだにセロは悩んでいた。もし、あの力でまた自分が暴走したら……全くなんて力だ。コントロール出来ないなんて必要無いじゃ無いか。この力を使わずに勝つのだ。彼がそうこう考えているとやや慌てた声でアンドリューが言った。 「鈴木軍の大群が迫っている。もうすぐそこだそうだ」 「戦闘ですか?」 一つあいだをあけてアンドリューは言った。 「ああ」 「戦闘配置!至急戦闘配置!鈴木軍が接近中!いそげニャ!陸戦ユニットは重装備でニャ!セロ!新型兵器を準備だニャ!」 「ラーサー!」 全員がミーティングルームから出て行った。セロとメイも出ていく。 「メイさん。太刀見つからないみたいですしこれを使ってください」 セロはメイに太刀を投げた。その太刀はどこのカタログにも載っていない太刀だった。妙な威圧感がある。メイがキャッチしたときに感じた。この太刀……軽い。太刀は鉄の塊だ。軽くするにも限度がある。しかしまるで重さがない。 「骨董品店で見つけたものなんですけど1000年前のものらしいです。これ、全く錆びてなかったんですよ。いろいろ作ってるついでに調整しました。さて、もう時間がありません。いきますよ!」 セロが何やら銃やバズーカやマシンガンを見に纏い飛び降りた。地面に激しい振動が奔る。同じ様にレージも重装備だ。自分も着けるべきかとメイが悩んでいると 「君は僕と同じで軽装でいくよ」 ミサキが言った。同じ年なのにミサキの方が背が高い。並んでいるとバレるのでメイは少し離れた。 「あ、ありがとう。」 「いえいえ。気にしなくていいよ」 二人は軽く会話をかわすとセロとレージを追って飛び上がる。 彼等が降りた先にはもうモンスターが遠くに見えた。武装した鳥竜種、そしてそれに跨る 「人間……?」 「ああ、あれは普通の鈴木軍だな」 龍騎槍を装備したアロイシリーズの男が接近している。数が多い。 「ここは梅雨払いといく」 「了解です!」 レージとセロが大量の砲門を敵に向ける。そして 一斉に火を吹いた。 命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中命中…… 鈴木軍に一斉に血の花が咲いた。地面が真っ赤に染まる。砲声が止むと半数は死んでいた。しかし二人の武器は全弾を使い果たし使い物にならない。重いので切り離した。そしてセロはスクアリーアルマードを、レージはボルボバレットを構える。 「あとは力尽くだ。好きな様に暴れる」 レージが連射する。そしてセロが弾道に入らない様に突入する。視界に入った周りの敵を片っ端から斬りつけまくる。溜まったもんかと武装したランポスが反撃するも、既にそこにはいなかった。どこだと周りを見回す。上だ。セロはランポスをこの世の全ての労働から解放した。 メイは飛び掛かる敵を斬りつけて進む。ランスを構えた男が突進する。メイは軽やかな足捌きで周りこみ、一撃。たちまち男は絶命した。 「よし!次」 メイは掛け声をあげて進んだ。
続く |