Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目!( No.227 )
  • 日時: 2014/04/30 04:15
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: vxxiPhGs)

 クロスオーバー ダブルサクライザー×翼の勇車

 一章 未知という未知

 ニーリンside

「ふむ……ふむ、ふむ?ふむぅ……」
 ニーリンは上を見て、左右を見て、下を見て、正面を見る。
 ここは、地形の半分が砂浜で、残りは深い木々だ。
「よし、一つだけ分かったぞ。ナイアードくん、エルミール殿、マカオンくん」
 ニーリンはエリス、ライラ、マガレットの三人に向き直る。
「ここはどこか分からん、というのは分かったぞ」
 自慢げに言い張るニーリン。
「あのね、ニーリンアンタねぇ……ドヤ顔して言うことじゃないでしょうが」
 ライラは大きく溜め息をついた。
「……ライラックさんに同意します。分からないということが分かっても意味がありません」
 エリスは冷ややかな視線をニーリンに送った。
 そんな冷ややかな視線を受けながらも、ニーリンは飄々と答える。
「まぁ、仕方あるまい?昨晩はいつも通り?いつものベッドで?いつもと同じ時間に?眠った……で、その結果がこれだ。私は全知全能の賢者ほどお賢くはないんだ。今あるオツムで我慢してくれ」
 そう……いつもと同じ、時間に、ベッドで、眠ったはずだ。そしてなぜ、起きた時には世界が変わっていて、服装も寝間着ではなく、いつも身に付けている私服や装備になっているのか?
「あの、ここで止まって考えても仕方ありませんし、少し歩いて手掛かりを探しませんか?」
 ここで真っ当な意見を出すのはマガレット。
「おぉ、さすがはマカオンくん。そうだな、ここから五つの道に分岐しているようだが、どう見る?」
 ニーリンはマガレットに意見を求めてみる。
「まずは、ここがハンターの立ち入る狩り場がそうでないか、ですね。もしそうであれば、安全なベースキャンプがあるはずですし、他に人がいたとしたら、待っていれば帰ってくるはずです」
 マガレットの意見は正しい。もしここがどこかの狩り場だとしたら、どこかにベースキャンプがあるはずだ。まずはそこを拠点に、ということだ。
 ふと、ニーリンはその深く木々の隙間を目にする。
「あぁ、今のマカオンくんの発言でようやく気づいたぞ」
 そして、背中の妃竜砲【遠撃】を展開し、通常弾を装填し、引き金を引いた。
 放たれた弾丸は、木の葉を蹴散らし、そこに潜んでいた巨大な昆虫らしきモンスターを四散させた。
「ここは、狩り場のど真ん中ということだ」
 フゥッ、と煙の洩れる銃口を一吹きするニーリン。
 それを合図にしたかのように、気配は現れた。
 その気配、浜辺の海からだ。
「ギュオォォォォォッ!」
 海岸の海の中から、鮮やかな翡翠色をした巨大な魚のようなモンスターが顔を出した。
「安全と思える場所へ避難しろ!死にたくないならな!」
 ニーリンはそのモンスターに向き直りながら怒鳴る。
 ライラがエリスとマガレットの手を掴むと、無理やり引っ張っていく。
 これでいい。これで守るべき者はひとまず安心できる。
 目の前のターゲットにのみ、意識を集中出来る。
「やぁやぁ、おさかなクン。とりあえずその美味しそうな身を塩焼きにして頂こうか?」
「ギュオォッ!」
 そのモンスターは、ニーリンと対峙するかのように陸地へ上がってきた。
 ニーリンは妃竜砲【遠撃】に火炎弾を仕込んだ。なぜそれがあるのかは、今は考えないことにした。

 セージside

「ここは、どこなんだ?まずはそれが知りたい」
 ツバキは鍾乳石の生えた岩壁を見ながら、誰とは言わずに訊いてみる。
「それが分かるニャらとっくに教えてるニャ」
 セージは腕を組みながら辺りを見回す。
「そうですねぇ、ここはどこなんでしょうかぁ?」
 ルピナスは特に焦りも怯えもせずに首を傾げている。
「ほぇーっ、とっても大きな洞窟ですねーここっ」
 シオンはまず状況が分かってないのか、鍾乳石の洞窟全体を見回して感嘆の溜め息をつく。
 セージは直感的に感じたことがまず一つ。
 この状況、ルピナスやシオンは恐らく頼りに出来ない。少なくともツバキはまだ良識人だ。彼を上手く動かして、この状況を打破しなくてはならない、
「起きたらびっくり、タロウ・ウラシマだニャ」
 よく分からない例えを口にして、セージは呆れのような溜め息をつく。
 なぜこんなことになっているのかすら分かっていない状態だ。
 いつものように眠ったはずだ。
 それで、起きたらこの状況。理解しろと言うのが不可能な話だ。
「何だか飛竜でも入ってこれそうなくらい広いですねーっ」
 シオンは呑気にそんなことを言い出す。
 果たして、それが前振りだったのかは分からないが、どこからか翼の音が聞こえてくる。
「おいおい……まさかの、か?」
 ツバキはその翼の音の近付いてくる方へ向き直る。セージも警戒する。
 相手の姿が見えた。
 それは『青い』イャンクックだった。
「青い……イャンクック?」
 ツバキは背中の斬破刀を抜き放って構える。
「恐らく、亜種か何かだろうニャ。油断するニャよ」
 セージもラギアネコアンカーを抜き放つ。
「クォクォクォクォッ、クワァァァァァァァァッ!」
 青いイャンクックは上体を一度起こすと、威嚇する。
 ツバキとセージは一気にニ手に分かれて接近する。
「シオンとルピナスを怯えさすニャよ」
「了解」
 斬破刀とラギアネコアンカーが、左右から縦横無尽に青いイャンクックを捕らえていく。

 アストside

 少しだけ回りの様子を見てくると言ってから、雑木林に入っていったアスト。
 だが、そこには紫色の巨大な甲殻類がいた。
 その巨大な甲殻類はアストに気付くと、その二本の角が生えていたのだろう、モンスターの亡骸を向けながら突進してくる。
「なんで……」
 おかしい。
 いつものように眠っただけではないか。
 だとしたら……
「何でこんなことになるんだってのっ!」
 アストは憤りを吐き出しながら、コマンドダガーを抜き放って対峙する。