Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目!( No.254 )
  • 日時: 2014/05/03 02:33
  • 名前: 翼の勇車 (ID: RHJjSo1J)

よーし、そろそろみんな乱入させ始めますか!

クロスオーバー ダブルサクライザー×翼の勇車

七章 泣き虫

セージside

「実は俺も朝から何も食っていない。虫も食おうと思えば食えるが、生憎俺は『料理』が好きだ」
「? お前、料理ができるのかニャ?」
セージの言う事も最もだ。モンスターが料理できるのだろうか。
「俺はだし巻き卵くらいしか作れんが、知り合いにプロがいる」
「そうなんですかぁ、それは是非会ってみたいですねぇ」
そんな会話をしていた、その時だった。
「クエエエェェェン!」
モンスターの情けない声が響き渡った。身構えるセージとツバキだったが、クックは呆れた顔をしていた。
そして天井の穴から降り立ったのは、一匹のイャンガルルガだった。
「またかニャ!? ペースがおかしいニャ!」
クックも含めて、三匹も立て続けにやって来る大型モンスターに驚くセージ。
「ああ、あいつは大丈夫だ。安心しろ」
「仲間なのか?」
「妹だ」
目を見開いて驚くツバキをよそに、そのイャンガルルガは走ってきた。
「うわあああぁぁぁん、おにいぢゃああぁぁぁん!」
クックに抱き着き、泣きじゃくるイャンガルルガ。
「よしよしいい子だ。ほら、人がいる目の前でそんなに甘えていいのか?」
「ふぇ!?」
ようやくセージ達の存在に気づき、慌ててクックの後ろに隠れるガルルガ。よく見れば、この種特有の刺々しさは全く無い固体だった。
「これはイャンガルルガのルカ。見ての通り寂しがりやで泣き虫、んで異常な人見知りの俺の妹だ」
「うぅ……」

アストside

「どうしよ……」
ギザミは再び悩んでいた。自分一人でこれだけ怯えてしまうカトリアを、すぐに他の皆に会わせるのは良くないと思ったからだ。
「カトリアさん、ほら大丈夫ですよ」
ユリはアストの救助要請を受け、カトリアを宥めている。ギザミはといえば、自分が動いたところでむしろ警戒心を強めると思い、それを眺め、カトリアさん可愛いなーとか思ってみたりする。最も、彼はミズキ一筋なので好きになったりすることは断じて無いが。
「そういえば……」
アストが口を開く。どうやら話題を変えて気を紛らわすことにしたようだ。
「他の皆はどうしたんだろ……」
「心配ですね、場所が場所ですし」
「みんなって?」
ギザミはアストとユリの会話を聞いてそう言った。
「ああ、俺らの仲間。実は……」
アストはここまでの経緯をギザミに話す。夢の事、朝起きたらこの密林にいたこと、他にいた仲間がいなかったこと……。
「うーん、もしかしたらボクの仲間と会ってるかも」
「ギザミにも仲間がいるのか?」
「うんまあね。その時はモンスター仲間は二人いたんだけど、それぞれ何かを感じとったみたいに行っちゃって。で、ボクもその、うーん、なんて言ったらいいかな。ズレ? みたいなのをたどってここに来たら君に会ったってわけ」
「じゃあ、皆も無事って事か?」
「たぶん。二人とも優しい……まあ一人はちょっと荒っぽいけど。みんな無事だよ」
憶測ではあるが、その言葉に少し安堵するアストであった。