Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目!企画考案中!( No.925 )
  • 日時: 2014/06/25 20:52
  • 名前: 翼の勇車 (ID: BjvmUIHn)

早くこっちもクロスオーバーできるくらいまで進めないと……。

翼の勇者が描く二つ目の作品『高校生モンスター』

第十話〜最近アカリちゃんの様子が変〜

俺は、バルバレでハンター相手に道具屋の仕事をしている親父だ。ハンターをしていた妻には先立たれ、一人息子だったジンもハンターになるため旅立っていったため、一人で寂しく回復薬やら何やらを淡々と売る日々だ。そんなある日、このバルバレの街にあるハンターがやって来た。その名はアカリ、旅立っていった息子と同い年の女の子だ。その娘が初めてこの店に来た時、俺は目を疑った。何故ならこの子……死んだ妻、ヤクナに見えたのだ。決して顔が似ていた訳ではないのだが、なんかこう……雰囲気というか、オーラ? みたいなものが同じだったんだ。俺はその娘に何かを感じ、少しサービスして送り出した。
それからその娘はクエストの有無に限らず、毎日顔を見せるようになった。俺にはそれが、堪らなく嬉しかった。決して恋等では無い。俺は妻一筋だ。ただその妻と同じオーラを出すその娘を……守らなければならないと思った。

ある日……具体的にはティガレックスの討伐クエストへ行くというアカリちゃんをいつも通り送り出した翌日、いつも通り店に来たアカリちゃんの防具は、昨日見た時よりも見るからにダメージを受けていた。どうしたのかと聞くと、ティガレックスの突進を食らったのだと言っていた。
「でも、おじさんのくれた回復薬でもう全快だよ!」
そう言った彼女の目には、何故か悩んでいるような光が宿っていたような気がした。
「そっか。それで、今日はどんなクエストなんだ?」
「採取ツアーだよ。ちょっと足りない素材があったから」
彼女がそう言った瞬間、何かを決心したかのように顔が引き締まり、目にあった悩みの光が消えた。彼女が何を思い悩んでいたのか知らないが、俺との会話で何かを決める事ができたらしいことが嬉しかった。
しかし、次の日、その次の日も、彼女は採取ツアーへ行き続けた。まるで何かにとりつかれているかのように。本人に聞いてみようかとも思ったが、採取ツアーへ毎日行くようになった彼女の顔は以前よりも晴れ晴れしく、俺がそれを邪魔するのもどうかと思ったために止めておいた。
勝手に仮説を立てたりもした。狩り場で誰かと落ち合っているのではないか? だとすれば恋人だろうか。しかし何故狩り場で落ち合う? アカリちゃんは一人でこのバルバレに来ているから、バルバレで会えない理由は相手にあるのだろう。親関連か? それとも相手はバルバレという街に来てはいけない存在……。そこまで考えて、馬鹿馬鹿しくなってやめた。もしそうだとしても、それがアカリちゃんの選んだ道だ。大体親でもない俺がそんな事に干渉するのもいい迷惑だろう。そう考えていたが……この時の俺は、相手がこんなとんでもない奴だとはこれっぽっちも思っていなかった。