MH小説「とあるハンターの伝説」 第四十話終わりました( No.97 )
  • 日時: 2014/07/04 19:43
  • 名前: 赤衣の男 (ID: DFMiKvtg)

第四十話「ユスティーツ家の運命」

      俺達はギルドナイトの団長に多分バレルの件でドンドルマに
      無理やり連れていかされている途中だった

ガル  「いやードンドルマって遠いなぁ」
   
     俺達が話をしていると突然団長が右手を上げた
     これは止まれのサインだ

ミラ   「ど、どうしたんですか?団長さん」

ランサ 「シッ・・・・実はさっきから何者かにつけられている・・・・・・」

デステ 「え?」

     辺りを見たがひとらしき姿は全くない、音も小鳥のさえずりと草木のたなびく
     音だけだ、とても人がいるとは思えない

ランサ (まずいな、数はだいたい十五人・・・・先鋭だな・・・・俺一人ならなんとかなるが・・・・
      チッ、こいつらの命を第一に考えると戦闘は・・・・・)

??? 「ギルドナイト団長、よくやってくれたユスティーツの身柄をいただこうか」

      なんと前方から鎧を身に付けた一人の男が現れた

ランサ 「ほぉー目の前に現れるなんてね、馬鹿なのか、命知らずなのか・・・・・
      先に行っとくがお前たちなんて俺一人でもどうにかなるんだ、今引けば
      命だけは助けてやる、部下を連れてとっとと帰るんだな」

      そういうと男は軽く笑みを浮かべた

??? 「確かに貴様レベルの男となると私の部隊ではどうにもならない、いや
      私の部隊だけではない、王国の兵士内に勝てるものはいないかもしれない
      だがそれは貴様一人の時、だが今は守らなければならないもの
      お前にとって邪魔になる存在がいる」

     謎の男は右手を上げ前に振った、その瞬間たくさんの狩人・・・・いや
     兵士と思える男たちが俺達を包囲した。
     が団長は全く気にする様子もなくただ一つの質問をした

ランサ 「お前、王国・・・といったか、まさか前兵士長アドルフ率いる
     部隊ではないのか?」

??? 「あぁ、勿論だ、私たちは国王直属西シュレイド王国軍第一師団、そして私が第一師団師団長だ
      今回も国王の命令でここにきた」

     西シュレイド第一師団・・・・この前、団長がバレルに言っていた
     話の中に出てきた師団だ

ランサ 「・・・・・そうか」
     
     なぜか団長の顔に少し余裕が生まれていた
     それが俺にはわからない、周りには兵士が三百六十度囲っており
     逃げることもできないのに・・・

デステ 「おい、バレルを拘束してどうすんだ・・・・
      こ、こ、殺すのか?」

     それだけが気になった、盗み聞きした話では
     母も兄も殺されている

トラン 「バレル?さっきこいつが言ったユスティーツ
     ってのはバレルのことなのか?」

      しまった・・・・つい言ってしまった

デステ 「・・・・・・・・・・・」

バレル 「あぁ、そうだ、俺はバレル・ユスティーツ
      西シュレイドの元貴族の子供・・・・だ
      今まで黙っていてすまなかった」

トラン 「・・・・気にすんな」

師団長 「とっとと行くぞ」

     師団長はバレルを鋭く睨み手をつかんだ
     バレルも全く抵抗しない

デステ 「まて!!まだ俺の質問に答えてないだろ!!
      どうするんだ!!」

師団長 「うるさい、どうするかなど私にもわからん
      それにどうなろうが貴様らには関係ないだろ」

      その言葉にガルは食ってかかった
      どうやらこの言葉はガルの怒りに
      火をつけたらしい

ガル  「な、なんだと、関係なくねえよ!!
      仲間だぞ!!」

師団長 「仲間・・・・・か、くだらん、そんな情のために
      国を裏切り命を捨てるのか」

      師団長は冷静に言った、ガルとの温度差が
      激しい

ガル  「あたりまえだろ!!お前らは仲間の為に
     命をかけないのか!!」

     ガルの言葉に師団長は細い目を大きく開き
     驚いたような表情を見せた

師団長 「フッ・・・・・・それもそうだな・・・・・」
ザック 「わかったか、じゃあ俺達が命を
      かけてでもバレルを救うってことも
      わかったんだな」

師団長 「あぁ、自由にしろ、だが今お前たちが
      おかれた状況がわからないのか?
      今すぐに殺すこともできる・・・・・。
      ユスティーツ、行くぞ、さっさとついてこい」
 
      バレルは黙って師団長の方に歩み寄っていた

ガル  「おい、待てよ、なんで行くんだ?死ぬかも
     しんねぇんだぞ」

     バレルは振り返らずに言った

バレル 「お前らに迷惑をかけるわけにはいかない、
      これは俺の家の事情だ」

デステ 「バレル・・・・・・」

バレル 「短かったが・・・・お前らとの旅・・・」

      バレルは振り返り笑みを浮かべて言った
バレル 「悪くはなかった」

     無愛想なあいつがが珍しく笑った、いや、初めて
     見たかもしれない
     そしてバレルはそのまま兵士たちに連れられて
     行った・・・・・・。
     そしてしばらくして俺達はドンドルマに到着した