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Re: 【2‐5更新】書き物的なもの【移行】 ( No.39 ) |
- 日時: 2013/06/18 07:03
- 名前: それだけの話 (ID: BJb5EyHc)
こうして見ると、もう随分な量を書いていらっしゃいますね。 今までの小説スレで、お一人でお書きになっているものとしては最長なのではないでしょうか。
気になる点はいくつかございますが、全体として普通に読めるレベルの文章ですし、なかなか大したものだと思いますよ。
継続は力なり、と申します。 これからも頑張って続けてください。応援しておりますよ。
ところで一つ質問なのですが。 このスレは今のところスレ主さんお一人でお書きになっていますが、他の方が小説を投稿することは出来ないのでしょうか? やはり別の話を途中で入れると、話が混ざってしまいますし、やめた方がよろしいでしょうかね?
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Re: 【2‐5更新】書き物的なもの【移行】 ( No.40 ) |
- 日時: 2013/06/18 13:18
- 名前: しろ (ID: R1vr5kJ8)
>>39 確かにだいぶ話が進んできましたー だけど、まだゲームでいうチュートリアル的な箇所なので どれぐらい長くなるか(-_-;)
気になる点は正直多々あると思います(笑) なかなか気がつかないんですよね… 後から何度か読み返した時に気付いたり… 地道に修正してまいります!
後、他の方の小説投稿について。
正直、無制限にすると話がごちゃごちゃになるうえ 途中で放棄される方や、関係のない話があがる可能性もあり 荒れる確率も上がるかと思われます。
長編ものなら自スレを建てたほうが管理も楽なうえ 読者の方々も読みやすいのではと思います。
短編なら短編用のスレを建て、そこを短編小説スレとして 皆様に解放なさってはどうでしょう?
私個人の意見ですけども参考になれば… 応援、ありがとうございます!
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Re: 【2‐5更新】書き物的なもの【移行】 ( No.41 ) |
- 日時: 2013/06/18 18:10
- 名前: それだけの話 (ID: aTSLAltT)
>>40 やはり自分で個別に作った方が良い、ですね。
いや、このスレを見ていると自分も書いてみたくなるのですよ(笑)
でも基本的に私はスマートフォンをメインで使っておりまして、文字入力が地味にやりにくいという……。 メモアプリに書いてみて、ある程度形になりそうであればスレを作ってみましょうか。
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Re: 【2‐5更新】書き物的なもの【移行】 ( No.42 ) |
- 日時: 2013/06/18 18:22
- 名前: ちょむすけさん ◆39JCODjUas (ID: QJaHKge2)
>>41 自分も書きたくなるの、分かりますww
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Re: 【2‐5更新】書き物的なもの【移行】 ( No.43 ) |
- 日時: 2013/06/18 20:52
- 名前: しろ (ID: mGGuaph9)
>>41 ということは長編ですね(´∀`*)
スマホ主体だと確かにやりにくいですよね。 私も2話ほどスマホで打ちましたけど…なかなか(-_-;) もし建てるなら大変でしょうけども頑張ってください!
>>42 私の書き物で触発されるのならば本望です(笑)
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Re: 【2‐5更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.44 ) |
- 日時: 2013/06/21 18:14
- 名前: 理俺尉亜 (ID: 1nNDBZG3)
+Λ_Λ (0・∀・)ワクワクテカテカ (o UU) と__)_)+
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Re: 【2‐5更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.45 ) |
- 日時: 2013/06/21 18:48
- 名前: ちょむすけさん ◆39JCODjUas (ID: rC2Isv4m)
>>44 超かわいいww
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Re: 【2‐5更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.46 ) |
- 日時: 2013/07/07 19:26
- 名前: しろ (ID: .hhFuArg)
日が沈みつつあるセズナの街中は、家路につく人々の姿で溢れかえっている。 得物を屠り、多額の賞金を得たと喜ぶハンター達。 2本の巨大な角を持ち、全身を毛で覆われた草食獣の背に大量の荷物を載せ引き連れる商人。 手を繋ぎ、笑顔で語り合う母と娘……皆が皆、各々の帰る場所へと帰ってゆく。 その人混みの中で一人心が沈んでいるものがいた。
「……」 「どうしたの?レイ? 」
ふと立ち止まった少年をセナは見つめる。 まだ幼い少年の瞳は、彼らの横を通り過ぎていった母子を追っていた。
「いや……ちょっと思い出しちゃって」 「……レイ」
海の様に蒼く澄んだ瞳がセナを見つめる。 その海にはどれほどの悲しみが沈んでいるのか……彼女にも理解できる。 ぎこちなく微笑むレイにセナが声をかけようとした時。
「おいテメェら!何してんだ!?置いてくぞ!? 」
セーヤの呼びかけに少年は慌てて歩を進めようとした。 言葉をだしかけていたセナは、反射的に駆け出そうとしていたレイの手を掴む。
「えっ? 」
驚いた顔で自分を見つめている少年。 過去の自分と今の少年の姿がどうしても被って見えた。 だから止めずにはいられなかった。 この少年、いや過去の自分に対して言いたかった事を言うために。
「……あのね、レイ」 「何? 」 「一人で全てを抱え込まないで」
その言葉だけを彼女は少年に伝えたかった。 自分の思いを語る人がいない事の辛さを彼女は痛いほど分かっている。 恩人のセーヤにもトールにも語る事ができなかった、自分の思いを。 その思いはここまで生きてきた自分の足枷になっているのを彼女は感じていた。 彼を自分の二の舞にしたくない……その想いだけが彼女の口を動かしていた。
「私はあなたを支えたい」 「……セナ」 「だから……話がしたい時は聞くからね」
彼と同じ道を辿った事のある自分だからこそ、少年の苦しみを少しでも背負えたら。 その想いからでた彼女の言葉にレイは頷く。 少年の顔には笑顔があった。 それは作られた笑顔ではない、本当の笑顔。
「ありがとう、セナ」 「うん、行こう。隊長達が待ってるから」
これから先、この少年を守っていこう。例えどんな事が起きようと。 セナの心の奥でその想いが実った、セズナの夕暮れの一角であった――。
「あいつら……何やってんだ? 」
立ち尽くしたまま動かない二人の部下に対し、軽く舌打ちをする。 早く飯を喰いたい――セーヤの怒りは、腹の虫が鳴るのが原因のようだった。
「何か話をしているようだが、隊長」 「んなの見りゃ分かるんだよ、ハゲ」
その時、セーヤの肩に、彼の横を通り過ぎようとした男の肩がぶつかった。 爆発寸前の火山を噴火させるには十分な火種であった。
「こらぁ!どこ見てんだっ!? 」 「あぁ、これは失敬。ちょっと急ぎなもんでね」
男の言い草が妙に勘に触ったセーヤが男に掴みかかろうと前に踏み出したとき、セーヤは男が何かを背負っているのに気がついた。 男の肩からはみだしている細い腕、男の抱えている白い足。 そのどちらも擦り傷があり、所々赤く腫れ上がっている。 特に右足は酷いもので、右足に巻いている布切れは赤黒く変色している。 顔はフードを深く被っているために判別することはできなかった。
「おい……そいつ、怪我してるじゃねぇか」 「……そうだよ、だから診療所に急いでるんじゃないか」
喧嘩腰であったセーヤもそうと聞けば流石に男を留め置く事はできない。 無言で男の進路から身を外したセーヤに男は微笑む。
「ありがとう」 「ちっ……早く行けよ」
女か男か分からない中性的な顔立ちに、更にセーヤの怒りは削がれてしまった。 ゆっくりと歩いて去っていく男の背中をセーヤが見送っていると、レイとセナの声が彼の耳に入ってきた。
「ごめん、セーヤ」 「ごめんね、隊長……ってどうしたの? 」 「……なんでもねぇよ」
レイとセナは不機嫌なセーヤを怒らせてしまったかと恐縮するのだった。 不機嫌な隊長とその三人の部下も、家路に着く人々の流れの中へと消えていった――。
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Re: 【2‐6更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.47 ) |
- 日時: 2013/06/25 06:57
- 名前: 名無し (ID: 2q/wJS..)
来てた、支援
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Re: 【2‐6更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.48 ) |
- 日時: 2013/06/25 11:29
- 名前: ゴースト (ID: sxR1yKrE)
この先を勝手に予想してみると。
主人公の少年と、あの女の子、最終的には敵同士で再会しそうな気がします。
「どうして! どうしてなんだアンナ!」 「ごめんなさい……。でも、しかたなかったの!」
さあ、どうなる?
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Re: 【2‐6更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.49 ) |
- 日時: 2013/06/25 12:11
- 名前: それだけの話 (ID: mKllxhO9)
>>48 では、ちょっと続けてみましょうか。
レイは、アンナの隣で不気味な微笑みを浮かべている男に厳しい視線を叩きつける。 「お前がッ!! お前のせいで!!」 しかし男の微笑みは変わらない。 「違うよ。これは彼女が選んだことさ。僕は少し手を貸してあげただけ」 「ふざけるな!! お前だけは絶対に許さない!!」 「へぇ、許さなければどうするんだい?」 レイは武器を抜き放ち、全力でロキに向かって打ちかかる。 「貴様を……倒すッ!!」 ロキもすかさず自らの武器を抜き、激しい金属音を響かせながら真正面からレイの攻撃を受け止める。 「やってみなよ、できるならね!!」
あれ? どうしてこうなったんでしょう?(笑)
なんだかスピンオフが一本出来てしまいそうな気がします(笑)
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Re: 【2‐6更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.50 ) |
- 日時: 2013/06/25 14:54
- 名前: 「」 (ID: JapK50tg)
>>49 某司令官の言う通り人間同士の殺し合いで人類滅亡とかなったら洒落にならんな
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Re: 【2‐6更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.51 ) |
- 日時: 2013/06/26 15:50
- 名前: しろ (ID: M9be2r.G)
>>47 支援ありがとうございます('∀'*)
>>48->>50 和解できず敵対するという構造ができあがってるw まだまだ序章ですので、どのような運命へとたどり着くのか… 遅筆ですけども、お付き合いくださいませ(*・ω・)*_ _))
げーむみたいに マルチエンドにしても面白そうですねw
スピンオフまで作ってもらえるような作品にしたいなぁー
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Re: 【2‐6更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.52 ) |
- 日時: 2013/07/01 20:24
- 名前: しろ (ID: zrBnjmGg)
夜の帳が下り、セズナは闇の淵へと沈む。 次々と闇に飲みこまれてゆく中、ポツリポツリと小さな明かりが灯る。 街に住まう住人達の家に点く、暖かな淡い光だった。 そして狩猟居住地区にあるとある小さな一軒の建物にも暖かな光が灯った。 その建物の壁は独創的であった。 周囲の建物は普通に木造や石造りの壁であり、小奇麗である。 それに対しこの建物は木造の作りであるのには変わりはないのだが、所々に獣の皮を装飾として飾ってあった。 まるでそこに住まう者達の力を誇示しているようだ。 だが、その毛皮が飾られていない箇所には、ところどころに板で補修した跡が嫌でも目につく。 そこまで新しい建物ではないことが一目でわかる程に古い。 そして一番の注目すべきところは建物の入口と思われる扉の上に掲げられた木の看板に書かれた文字。 そこにはデカデカと『白銀の空』と汚い文字で書きなぐられており、その下には小さく『傭兵団』の文字。
「おらぁ!新入り!元気がねぇぞぉ!? 」
そこに住まう傭兵達の荒々しい声が補修された壁から外へと漏れ出ている。 その建物では新たな団員を祝うための『祝賀会』が催されているのだった――。
狭い室内では、何十人もの団員達が乱雑に置かれているテーブルに各々陣取り、酒を酌み交わしていた。 飲み散らかされた酒瓶が床にいくつも転がり、歩くのに苦労するほどである。 壁には『新入り歓迎』と乱雑に書かれた木の板が飾られ、その板の下に置かれた特別席に本日の主役がいた。
「セーヤ!酒臭いって!」 「酒臭くて結構!おらぁ!お前も飲まねえか! 」 「ちょ……臭いって!顔近いから! 」
そう、この宴はレイの入団を祝っての祝賀会であった。 右手に銀色の金属製のジョッキを掲げ、左手にブドウ酒の酒瓶を持ったセーヤが林檎のように頬を赤く染め、その主役のレイに絡んでいた。 顔を必要以上に自分へと接近させてくるセーヤの顔を両手で必死にレイは押さえ、顔を反対側へと向けぶはっと息を吐く。 セーヤが呼吸をするたびに、酒の臭いがレイの鼻腔を刺激していた。
「セーヤ!ちょっと離れて……」 「おぉう!恥ずかしがんなって! 」 「隊長!レイはまだ子供なんですよ! 止めてください! 」
あまりのセーヤの暴走にみかねたセナがセーヤをレイから引きはがした。
「なんだぁ……そんな固いこと言わないでもいいじゃねぇか。せっかくの飲みの場だってのに」 「だからといってしていい事と悪い事の区別はつけてください! 」
セーヤはセナの叱責に白けてしまったのか、口笛を吹きながらレイのテーブルから立つ。 半分ほど残っていたブドウ酒をそのままグビグビと飲み干し、ぷはぁっと大きく息をついた。
「おう、酒切れたな。新しいの誰か持ってこい! 」
セーヤは空になった酒瓶を宙へと放る。 それは綺麗な円を描きながら、飲みつぶれている団員達の頭上を越え、なだらかに重力に従い落ちてゆく。 その酒瓶をゆっくりと目で追うレイ。
「あっ」
何かに気がついたレイは椅子が倒れる程の勢いで立ち上がったが、時すでに遅し。 その酒瓶は、酒に酔い潰れて床に寝転がっていたトールの顔面へと吸い込まれるように落ちてゆく。 ゴツッと鈍い音が室内に響いたかと思うと、その数秒後には怒声が室内に響き渡ったのは言うまでもない――。
※本来はこれ以後も物語は続いているのですが、文字数の関係上分割せざるをえないため分割しています。
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Re: 【2‐7更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.53 ) |
- 日時: 2013/06/30 18:27
- 名前: 「」 (ID: K7OljR24)
更新来てた >>52 1レスで全部書かなくても分けて書いても構わないよ
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Re: 【2‐7更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.54 ) |
- 日時: 2013/06/30 21:33
- 名前: ウェン(3ds) (ID: YfDuVutE)
これは俺の予想だと…
最初にでてたキャラが実はロキ ↓ その数年後レイとアンナの故郷が滅ぼされる
実はロキは自分の家族を殺した飛竜を殺すためハンターになった そんで簡単にケルビ(?)とかも殺せる様になった
と思う…
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Re: 【2‐7更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.55 ) |
- 日時: 2013/07/01 12:13
- 名前: それだけの話 (ID: kdMYyDvf)
>>52 何十人も入るような建物は、もはや「小屋」ではないのでは……。 実は地上の小屋の部分はただの入り口で、地下に広大な空間が広がっているとか!?(笑) あと、銀色の陶器のジョッキとありますが、金属の間違いでしょうか?
関係ない話なのですが。 最近ネット上の小説投稿サイトで発表された作品が書籍化して発売されるということが増えてきていますよね。 それらを全てチェックしているわけではございませんが、書店などで軽くながめると、「ネットゲームをしていたらそのままログアウトできなくなってゲームに取り込まれてしまった」「平凡な主人公が突然異世界に飛ばされてしまった」というような話が驚くほどたくさんあります。 しかも大抵の場合、その世界ではなぜか最強クラスの力を持っている、というのがパターンです。 流行り、なんでしょうかねえ……? これも一種の変身願望なのでしょうか?
別にそれが悪いということではないですし、面白い作品は面白いのでしょうが、書店でなんとも微妙な気分になる今日この頃です。
異世界に飛ばされて、という話では、「十二国記」シリーズが個人的にお勧めです。 最初の話では主人公は文字通り死ぬような苦労をしますが、それだけに最後が素晴らしく思えますよ。
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Re: 【2‐7更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.56 ) |
- 日時: 2013/07/01 20:33
- 名前: しろ (ID: zrBnjmGg)
>>53 ご意見ありがとうございます! 今後もこの形式で続けていこうと思います('∀'*)
>>54 うーん…説明すると @序盤からでている少年はレイ。 Aケルビを殺したのはアンナ。 ロキについての過去はおいおい(;^ω^)
>>55 ご指摘ありがとうございます!修正致しました! 書籍化されたものを拝見したことはないのですが 確かに現実の世界から架空の世界に入り込むという設定はよくあるような気が… 主人公は大体チート能力&強運だったりしますねw すごく共感できます(笑)
十二国記は以前アニメで見てましたー 確かに主人公は苦労してましたね! 私のこの物語も似た感じになるかもしれないです(笑)
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Re: 【2‐7更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.57 ) |
- 日時: 2013/07/03 21:18
- 名前: しろ (ID: LwfsTE9J)
2-7A
足元を照らす僅かな淡い光を頼りに、彼女は道を進んでいた。 その道には茨の棘の様に小さい無数の棘があり、足を前へと進ませるごとに足裏を傷つける。 何も履くものもない彼女――なら進まなければいいではないか。 ふと足を止め、後ろを彼女は振り返る。 自分が歩んできた道は音もなく消失していた――変わりにそこにあったのは無数の屍。 飛び散る血、漂う死臭――悲鳴をあげつつ彼女は一目散に前へと駆けだす。 足の痛みなど気にしている暇はない、奴が近くまできていた。もう、彼女のすぐ後ろまで。
「あぁ……ああぁ……! 」
息切れ切れにただ前へ前へと駆ける。 何度も足がもつれそうになりながらも、必死に彼女は走った。 足元の痛みに唇を噛みながらも必死に耐え、光のない道をただただ走っていく。 だが……もう限界であった。
「あぁ!? 」
疲れとあまりの痛みに耐えきれず前へと倒れこむ彼女の後ろから響く咆哮。 それはこの世のものとは思えない、化け物の咆哮であった。 耳を切り裂かんばかりの咆哮の後、ズシッズシッと道を踏みしめる音。 もう逃げられない――目を瞑ったと同時に、彼女の胴体は化け物によって噛みちぎられた。
「あぁあああぁぁッ!……あっ……? 」 「……あ、目が覚めた? 」
目の前には、こちらを見下ろしている男の顔があった。 女性か男性か分からない中世的な顔に、陰湿な雰囲気の漂う細長い目。 あまり生気の感じられない白い顔には彼女は見覚えがあった。 確か名前は……。
「ロキ……? 」 「おはよう、アンナ。よく眠れた? 」
ロキは優しく微笑んでくる。 そうだ、確かこの人に背負われて眠ってしまったんだ。
「ここは……」 「あぁ、ここ診療所。綺麗なところでしょ」
アンナの横たわるベッドと、ロキの座る椅子のみが置いてあるだけの狭い部屋であった。
「大丈夫かい?だいぶうなされてたけど……」 「あっ……うん、大丈夫」
ゆっくりとアンナは体を起こそうとすると、全身に鈍い痛みが走る。
「痛ッ! 」 「あぁ、まだ起きない方がいいよ。医者が言うには3週間は安静にしてろって言ってたからね」
誰がこのような目に合わせたのか、この男は分かっているのだろうか。 アンナは痛みをこらえつつも、ゆっくりと上半身を起こし、額から流れ出ていた汗を手で拭う。 己の肢体には無数の擦り傷と赤い腫れがあり、所々に包帯が巻かれていた。 特に痛みの酷い右足には緑色に染まった布が巻かれており、何か花の蜜の様な甘い匂いがしている。
「これは……? 」 「それは特別な薬品に長い時間漬けた特別なものだってさ。傷の完治が早まるらしいよ」 「そう……私、どのくらい寝てたの? 」 「うーん……まぁ朝から晩まで、かな」
ロキはそう言いながら笑った。 この人は私を背負ってどのぐらいの長い距離を歩いてきたのだろう。 自分だって疲れているのにずっと傍にいてくれたのだろうか。 そう思うと自然と言葉が口からでていた。
「ありがとう、ロキ」 「いえいえ、当然の事をしたまでです」
ロキはアンナに微笑むと、傍らに置いていた弓を肩に背負い立ち上がった。
「行くの? 」 「うん、君も目が覚めたようだし。僕も休ませてもらうよ」
部屋の扉を開けたロキの背中に、アンナはもう一度感謝の言葉を述べた。「ありがとう」――と。 ロキは振り向くことなく、右手だけを上げて彼女への返答とした。 ロキが姿を消すと、アンナはゆっくりと体をベッドへと戻し、目を瞑る。 それから急激に襲ってきた眠気に、彼女は身を委ねるのだった――。
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Re: 【2‐7A更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.58 ) |
- 日時: 2013/07/02 17:27
- 名前: ランランル〜〜〜♪ (ID: 3T/5Dccp)
はじめまして〜
この作品は3g板から見させてもらってます 早く続きがみたいな〜(*^_^*)ワクワク
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Re: 【2‐7A更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.59 ) |
- 日時: 2013/07/02 17:40
- 名前: ちょむすけさん ◆39JCODjUas (ID: 0shUcUzp)
¨/\_/\ ( *^ω^)ワクテカワクテカ
とても面白いです!ロキさん良いねww
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Re: 【2‐7A更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.60 ) |
- 日時: 2013/07/02 21:55
- 名前: しろ (ID: Eu/N000Z)
>>58 はじめましてー!前板から読んでいただけているとは… 感謝感激です。・゚・(ノД`)・゚・。 これからもお付き合いくださいませ!
>>59 ありがとうございます!楽しんでいただけているようでなによりです! ロキはたぶん一番好かれやすい性格してるかもしれませんねw 今後もこんな感じでマイペースな人だとおもいます(笑)
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Re: 【2‐7A更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.61 ) |
- 日時: 2013/07/03 16:58
- 名前: 「」 (ID: VFYy45xF)
>>57は予知夢かなんかかもな 冒頭の襲撃のトラウマによる悪夢とかであってほしいが
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Re: 【2‐7A更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.62 ) |
- 日時: 2013/07/03 17:08
- 名前: 只 ◆9sSjKSOhi2 (ID: moQYRIby)
>>55 SAOは第二幕がチートだった希ガス 因みにモンハンノベル見てるが大抵不利→逆転のパターン ネタバレだが蒼天の証アマツ編はとどめをさそうとしたアマツがどっかいったという強運 まあ設定的にはアマツは害は起こさないけどついてくる嵐が害起こしてるだけなんだが。
まだ全部見てないんだが追々見ます^p^ 書籍化したら買いたい所だがなぁw
塚ロキ・・・うなされてるの分かっててよく眠れたかい?ってw
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Re: 【2‐7A更新】書き物的なもの【0‐2修正】 ( No.63 ) |
- 日時: 2013/07/04 17:47
- 名前: しろ (ID: XYnQXnNU)
>>61 彼女の見た夢がトラウマによるものか、それとも予知夢なのか? どちらにしても良くないことに変わりありませんね(´-∀-`;) 今後少しでも事態が改善されるのか…
>>62 主人公サイドが勝たないと盛り上がりにくいかもですねー ですけども私の小説ではそのようなことは関係なし!w
ロキについてはこの台詞の方が彼らしさが出るかなあと思いましてー 彼の今後にも注目してください!
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