雑談掲示板

モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目!
  • 日時: 2014/08/06 15:35
  • 名前: 双剣 ◆HUQd0j4o36 (ID: H7ZW4Rro)

クリックありがとうございます!
このスレでは シリーズ物の 小説 をかいてください!
&主もショボいですが小説をかくので。

ルール
一 話数をしっかり書いてください!
二 お題は基本的にモンハン!もし違うお題で書きたかったら、主に一言。

あなた あ のお題で書きたい!
私 いいですよ。
あなた 書きます〜  
のようにしてください。
必ず聞いて、返信されてから、書いてください。
三 アドバイスはいいですが、基本的に批判、邪魔はなしで。

荒らしについて

 二回以上の荒らしで通報を考えますんで。
 四回以上の荒らしは確実に通報します。
私が居ない場合は作者様達にお願いします。

以上がルールになります!

リンクスレ  ttp://mh4g.com/bbs_talk/index.cgi?mode=view&no=326

参考にどうぞ
ttp://real-create.com/

一代目
ttp://mh4g.com/bbs_talk/index.cgi?mode=view&no=49
二第目
ttp://mh4g.com/bbs_talk/index.cgi?mode=view&no=828
作者様達の作品を最初から読みたい方は、上のスレからどうぞ。


現時点でのここの内容

作者様は二代目の続きからどうぞ。
&二第目過去ログいくまでの雑談
&月1の企画

企画ランキング

一位   タイム :

二位   タイム :

三位   タイム :

目次

>>>>>>>>>>


Page: 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 全部表示 スレ一覧 新スレ作成
Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.179 )
  • 日時: 2014/09/20 18:04
  • 名前: 影法師のペンギンさん (ID: bmTW4iVM)

>>178
これを見た途端、頭の中に
「サッカー殺ろうぜ♪」
って浮かんだ。

>>174
セロ「あの常にキレのいい突っ込みを食らって平然としている地さんでもコントロールできない力って」
メイ「笑えるわ」
レージ「コントロールできてないのはお前らも同じ」
メイ・セロ「(´・ω・`)」

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.180 )
  • 日時: 2014/09/20 18:28
  • 名前: 乱釜 ◆iEdRpeyh/M (ID: Ox.b5eEO)

>>178
短編…ですか それもクンチュウの…
こんな新人が書いてもいいのかわからないけど…
(というか俺が書いたら10行くらいにしかならないな…)
ま、頑張ってみますわ

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.181 )
  • 日時: 2014/09/20 18:35
  • 名前: 翼の勇車 (ID: pBUYZwrR)

>>173
ゲネッポ「チャナガブルなら鍋がオススメやな。ガノトトスならその通り、刺身が至高や。クルペッコなら肉ががちょいと硬いからよく叩いてから焼くとベストやで。うまいタレの調合も任せてやー」

ミズキ「流石ゲネッポ! 料理ならお任せだね!」


勇車「我のメインコンピュータが焼き切れそうなんですが……」

クック「知るか」

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.182 )
  • 日時: 2014/09/20 20:16
  • 名前: 影狼 ◆AqtLiM8aXQ (ID: P9mK4yPh)

>>178
短編、しかもクンチュウだと…?
モンスター視点も書いてみたかったけど…書けないんだよなw
どうしようかな…

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.183 )
  • 日時: 2014/09/20 21:32
  • 名前: 翼の勇車 (ID: pBUYZwrR)

>>178
ふむ……それじゃあ我の小説の外伝でも書きましょうかね……。
じゃあ題名は『おしゃべりクンチュウ珍道中』ですかね?

モンスターズ&神山ルーツ・桐谷ンポス「「とりあえず俺らの小説書け」」

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.184 )
  • 日時: 2014/09/21 11:54
  • 名前: 影狼 ◆AqtLiM8aXQ (ID: kJiG4fiI)

クンチュウの短編ってことで…
短いですがそこは御了承下さい

〜〜〜転がりのその先に〜〜〜

クンチュウ。甲虫種で様々な環境に適応でき、腐肉や老廃物、腐葉土を主食とするモンスター。
別名は“盾虫“。背面にとても堅い甲殻を持ち、危険を察知すると丸まり身を守ることからこの別名がついたという。
その甲殻はハンターの武器を用いても弾かれるほどの強度を誇る。
しかし、このモンスターにも弱点はある。
それは攻撃された後、腹部を晒す状態となってしまうことだ。腹部は背面と違い、とても軟らかい。
そこを狙いハンター達は今日も無駄にクンチュウを転がし、無駄に殺していくという…。
中には蹴って転がし、起き上がった直後にまた蹴って転がし…と動物愛護団体に怒られそうな行為をする輩もいる。

そして未知の樹海…とハンター達に言われている樹海にもクンチュウは棲息している。
この中の一匹に焦点を合わせてみようと思う。

樹海、そこでは今日もクンチュウは転がる。
悪質なハンター達に蹴られる日々、このクンチュウはいつもそうだった。
「へっへっへww。もっと転がれよぉwww」
不良みたいなハンターだった。このクンチュウは思う。
(よくこんな奴がハンターになれたね…)
リーゼントにギルド非公認の武具。いかにも、な格好をしていた。
そしてクンチュウはもがく。そこには追撃を仕掛けてこないリーゼント。
ジタバタともがき、やっと起き上がるクンチュウ。しかし、そこにリーゼントのキックが来る。
(また転がるのか…)
と思っていたが…蹴りは自分には当たらなかった。
当たったのは…そこら辺に転がっていた石ころだった。
「イッテェ!!?」
リーゼントは悶える。自業自得だがクンチュウには可哀想に見えてしまった。
「ク…クソ野郎がァ!!!」
リーゼントは逆ギレして涙目で武器を構える。
(八つ当たりか…。いつもするよね、こういう人…)
クンチュウはしみじみそう思いながら攻撃されることを覚悟した。
リーゼントが構えたのはヘビィボウガン“狼牙砲【逆獄】“を改造したものだった。
黒い砲身に大口径の砲口、砲口の回りには4本の角が生えている。
怪しく光るその銃はこちらに向けられている。
『…ガチャッ』
リロードする音。重めの弾のようでリロードは遅かった。
おそらく、竜撃弾だろう。そしてトリガーを、引く。銃口にエネルギーが溜められ、発射され…なかった。
グガアァァア!!
リーゼントの左から火球が飛んでくる
「な、イャンガルルガ!?」
驚いたリーゼントは首のみならず体も火球の方へ向け、竜撃弾は発射された。
火球は弾けとび、リーゼントには当たらなかった。
クンチュウはただ眺めているだけだった。
しかし、クンチュウはイャンガルルガやイャンクックを天敵とする。
このクンチュウにもこの事がわかっているはずなのに何故逃げないのか。理由は単純だった。
(ずっと蹴られるぐらいだったら食われた方がいいかな…)
で、リーゼントはというと…
「畜生!!弾なんて全然持ってきてねぇよ!!どうすりゃいいんだよ!!」
こちらを睨み、今にもクンチュウに八つ当たりしてきそうな様子である。
しかし、リーゼントがガルルガの尻尾に薙がれる。
リーゼントは5m程飛ばされ、岩に激突し気絶した。

クンチュウの目の前に立つガルルガ。クンチュウは丸くなり、身を守ろうとする。
ガルルガはクチバシでクンチュウを突っつく。クンチュウは跳ねるだけだった。
ガルルガは何かを確かめた後、口を開けてクンチュウをくわえようとする。
しかし、クンチュウはガルルガの脚の間を転がっていく。いつもよりも速かった。
そこにガルルガは追いかけてくる。逃げられただけで何故か怒り、こちらもいつもより速かった。
(あいつも逆ギレか…)
つくづくそう思うクンチュウ。
口を開けてガルルガは走っていく。クンチュウは突然、逆回転しガルルガのほうへと転がっていった。
結局、クンチュウはガルルガの口の中に入り、胃袋の中へと転がっていった。

クンチュウの転がる先。
結局はイャンクックやイャンガルルガの胃袋の中なのだ。
堅い甲殻があっても、丸まることが得意でも、転がることが得意でも、その道から外れることは出来ない。
クンチュウの繁栄は果たしてあるのだろうか?

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.185 )
  • 日時: 2014/09/21 14:18
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: ir0C0.FM)

 モンスターハンター 〜輪廻の唄〜

 番外編 クンチュウを食べましょう?【前編】

 ケチャワチャの討伐に成功した、その翌日。
 アストはその依頼状を前に大変難しい顔をしていた。
 ルピナスからの依頼で、その内容は『クンチュウ三匹の捕獲』なのだ。
 アストはエリスに向き直る。
「なぁエリス……これ、捕獲じゃなくて討伐の間違いじゃないか?」
 ドスジャギィやケチャワチャと言った大型モンスターの捕獲ならまだしも、クンチュウ、つまりは小型モンスターの捕獲である。
 捕獲には通常、体力を削って弱らせてから、大型モンスター専用の罠に嵌めてから捕獲用の麻酔道具をぶつけるのだが、小型モンスターでは罠に掛からないので、クンチュウを捕獲するのは不可能である。
「……いえ、捕獲です。何でも、クンチュウを使った料理を食べたことがあるらしく、再現してみたいとのことです」
「ク、クンチュウを食べるのか!?」
 信じられない、とアストは声を裏返す。
 そんなアストを尻目に、セージは淡々と語る。
「何が変だニャ?オレ達だって普段から魚やら鳥やら食べているニャ。別にクンチュウに毒があるわけでもニャいニャ?それに、虫を食べること自体が昔の人間には普通だったんだニャ」
 さすがはセージと言ったところだが、なぜそんなことまで知っているのか謎である。
「マジかよ……」
 そんなセージの説明を聞いて、アストは頭を抱えたくなった。
「……私も信じられませんが、現にギルドがこれを認めているので、受けることは出来ます」
 エリスも大変微妙な顔を隠せなかった。
「ルピナスさんからの依頼だしなぁ、断る分けにもいかないよなぁ……」
 アストは渋々、本当に渋々とその依頼を受けた。

 遺跡平原に到着するアストとセージ。
「捕獲ってことは、殺しちゃいけないんだよな。さて、どうしたもんか……」
 虫あみで捕まえられるほど簡単ではないだろうし、毒けむり玉ではそのまま死んでしまう。
「セージ、小型モンスターを捕まえたことってあるか?」
 ここは何でも知ってるセージに訊いてみるアスト。
 答えは即答だ。
「アホかニャ」
 これだけ。
「……捕まえたことないんだな。よくわかった」
 それはそうだろう。セージでなくとも「アホかニャ」とも言いたくなる。
「小型だからって、モンスターだしなぁ。下手に捕まえても逃げられそうだ……」
 普通の虫籠ではまず入らない。
 そもそもどうやって捕まえるのか。
「小手先が通じないなら、力づくでやるしかないか」
「何も考えてもニャいくせに何が小手先だニャ」
「ほっとけ」
 とりあえず軽口を交わしあっておくアストとセージ。恒例のようなものだ。
「ほんじゃ、まずは虫籠からだな」
 アストとセージはベースキャンプを飛び出す。

 狩り場を駆け回り、ある物を集めてからベースキャンプに帰ってきたアストとセージ。
「セージ、どれくらい採れた?」
「七本は採れたニャ」
「よし、俺の分と合わせれば……」
 アストは麻袋を引っくり返す。
 中から出てきたのは、大量のなぞの骨やツタの葉、ネンチャク草だ。
 そう、アストの言う『虫籠から』とはゼロから作ることだったのだ。
 謎の骨とネンチャク草で枠を作り、その上からツタの葉で補強して、クンチュウに暴れられても耐えられるようにするのだ。
 クンチュウ三匹を無理矢理詰め込めるほど頑丈には作れないだろうと判断し、虫籠一つに一匹と言う形になる。
「その発想には恐れ入るがニャ、そう上手くいくのかニャ?」
「やってみてから確かめるんだよ」
 アストは黙々と作業を始める。

 数十分の後に、三つの虫籠が完成する。
「よし、全部完成したぞ。さぁ、時間もないんだ。早く捕まえに行かないと」
 アストは急いで荷車に虫籠を乗せて紐で固定し、狩り場へ急ぐ。
 何事も計画通りには進まない。
 それを思い知るのはもう少し後のことであった……。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.186 )
  • 日時: 2014/09/21 16:38
  • 名前: 翼の勇車 (ID: hZhQ6ZNg)

番外編〜おしゃべりクンチュウ珍道中part1〜

ミズキやカスケ達の暮らす大陸から遥か遠くにある大陸、超大陸。カスケやクック達の故郷でもあるここは、人語を解するモンスターと人間が共存する、不思議な場所でもある。
「考えらんねぇ……」
超大陸のとある港に、そのクンチュウはいた。名前をマルという彼は、ずっと他の大陸へ行くのが夢であった。憧れのクック先生、トトスアニキ、ギザミ先輩のように、外の世界へ行き、人の役にたちたかったのだ。そして先日、別大陸行きの二号船出るという事で、その大陸へ行くモンスターが選ばれた……のだが。
「キャハッ! これで大名様にまた会えるわ!」
「お前と一緒で良かったよ、ゲル」
「カスケちゃん元気にしてるかしらね〜」
そう、これまでずっと一緒に過ごしてきた、甲虫種モンスターのほぼ全員が選ばれたのにもかかわらず、彼は置いていかれてしまったのだ。
……と、いう訳で、見送りという体で行くメンバーを妬みにきたのだ。
「仕方ないよマルくん。僕らは小型モンスター、向こうのモンスターよりは大分強いとはいえ、古龍にでも会ったらひとたまりもないよ」
横から顔を出し、何か悟ったような顔で船を見つめるのはカンタロスのカンタロー。彼も甲虫種モンスターとしてマル達とずっと過ごしてきたが、今回の選抜で落ちてしまったのだ。
「いいんじゃなぁい? 私達はのんびりと暮らしてればいいのよ」
反対の横から顔をだしたのはオルタロスのルータ。多分に漏れず彼女も選抜に落ちた甲虫種メンバーの一人だ。
「いや……俺はこんな所でへこたれたりしないぞ! 俺は外の世界に出て、クック先生みたいにカッコよく、トトスアニキみたいに強く、ギザミ先輩みたいに優しくなるんだ!」
そう言いながら、ゆっくりと多脚を動かして船へと歩み寄るマル。
「マ、マル君どうするの!?」
急に取り付かれたかのように歩き出したマルに、カンタローが慌てて声をかける。それにぴたりと止まったマルはゆっくりとこちらを向き、ニタリと笑って一言。
「密航☆」
そして再び歩きだしたマルを慌てて追いかける二人。三匹の小型甲虫種モンスターの冒険が、今、始まる。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.187 )
  • 日時: 2014/09/22 22:24
  • 名前: 乱釜 ◆iEdRpeyh/M (ID: Jx6nVgym)


【盾虫の運命】


 〜これはあるクンチュウの物語

 俺はクンチュウ。名は…分からん。というのも親、兄弟、群れのみんな俺が産まれてからすぐにあの忌々しいイャンクックとか言うやつに喰われたからだ。人間達は『先生』とか呼んでるそうだがあんなのは先生じゃねえ。あいつは俺らの天敵で俺らを見つけるとところ構わず喰っちまう。今もいつあいつが飛んでこないかヒヤヒヤしているんだからな。ハンターもいるが俺らは『小物』として扱われていて、そんなに攻撃はしてこない。
 ここ、樹海は広いくせに何故かあいつらがよく飛んでくる。いつ喰われるか分からない生活はもう嫌ななんだ。
 ちょうど聞いた人間達によると遺跡平原とか言う場所はあいつがいないらしい。俺はそこで安全な生活を送るのが夢なんだ。だから今、こうして旅の準備をしている。まぁ、準備と言ってもする事は殆どないしせいぜい腹一杯食べるくらいだがな。
 「さて、そろそろ行きますか」
 俺は人間達がいつも向かっている方向へ歩き出した。そうすれば遺跡平原に着けると思ったからだ。予想は…外れたか?ここには一人の人間と…なんだこれは?アプトノスが繋がれて…円いものがついてるな。4つも。そんなものがあった。
「うー。やっとついたー。ゴール遠いんだよクソッ!」
「!!」
 やばいやばい。人間。しかもハンターが来た。あっちは老人だしハンターでもなさそうだったから良かったけどこっちは明らかにハンターだ。とりあえずあの変なものに隠れた。
「さーて。さっさと帰りますか」
 そう言うとハンターは俺の隠れてるところの近くに腰掛けた。俺は焦ったが、すぐにそのハンターが眠ったのでそのまま居座ることにした。俺も安心してきたせいか、眠くなってきた。

 起きた頃には、既に暗くなっており、1m先も見えない程だった。まあ、暗闇には慣れているしさほど困らなかった。
「えっと…ここが遺跡平原か?確かに遺跡っぽいのがあるが…なんか実感わかないな…それに乗ってたやつも無いし…とりあえず隠れて朝まで待つか。人間の一人や二人来るだろう」
 俺は岩陰に隠れてもう一眠りした。

「ここが遺跡平原か〜。独特の雰囲気だな〜」
 俺はその声で起きた。やはりここは遺跡平原だったようだ。
「よーし。ここならもう怯えないで過ごせるぞ〜。早速探索してみるか〜」
 俺は浮かれていた。あいつに怯えない生活が出来ると思って。だがそこに、一人のハンターが現れた。
「ん?何だあのクンチュウ?やけにハイだな…目障りだし、潰すか」

 俺は死んだ。一人のハンターの手によって。

 これはあるクンチュウの物語〜

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.188 )
  • 日時: 2014/09/23 00:19
  • 名前: 7倍quasar ◆FGU2HBsdUs (ID: SBL8VbAZ)

クロスオーバー 7倍quasar ×ダブルサクライザー

四十四章 妥協しない人

〜渓流BC〜

「…」
炎はすぐには言い返さなかった。少し間をおいて…それから話し出す。
「悪いな、俺はそういった感情はもう捨てた…はるか昔にな。それも俺の事情故のこと…」
「どういうことですかぁ?」
あまり明かす気にはならなかったが…これは明かさないと勘違いされるかもしれない。そう思いさらに話す。
「俺は…一つの世界にずっといるわけではない。ありとあらゆる世界を転々としていく。そのときにそこにいた記録、記憶共に全て消している。つまりだ、必然的に俺と会うことは別れがあるということ…それを何度も繰り返した。あきるほどにな…それ故に感情的な部分はほぼ消している」
「別に俺に惚れるな、という意味ではない。ただ必然的に別れが待っているということだ。この世界は本来俺が来るはずのなかった。そんなに長居はしない。3日後に合流してその次の日には去る。そのときが別れだ、それを受け入れろ。それでもなら考えてやる」
渓流のベースキャンプを照らす月は彼らを見守るかのように輝く
炎の言うことは一通り終わった。まだ明かすことはかなりあるが…それ以上は言わなかった。
なぜならルピナスがどう答えるのか知りたかったから。


〜水没林〜

「ギョエェェエ!!!」
「はいはいwwwまずは自慢ののどをつぶしますwww」
バシッ!!
「…次に片方の翼をへし折る」
バキッ!!
「最後に足を打ち抜けばあとは抵抗できなくなる!」
グシャッ!!!
「ギョエェェエ?!」
クルペッコ亜種は…もはや2人にもてあそばれるかのようだ。
自慢の鳴き声も、電気石も使えないまま容赦なく狩られる。
「さてあとはこいつを捌くから釣りしててwww」
「あぁそうか」
碧は再び釣竿を出して水場に垂らす。
その後ろでは…断末魔と飛び散る血しぶきが月明かりに照らされながら映し出されていた。
「あ、さっきの答えだけど俺は砂糖派d【第三の選択肢作るな】ぐげぇ!!」
いつになっても突っ込みに妥協はなかった。
だがさすがに碧もそろそろやりすぎか?と思い出した。
久々に地と出会ってからというもの、かなりハイペースに突っ込み…というなの暴力をぶち込んでいる。
それに平然と耐え、機嫌を損ねない地もどうかしているとは思うが…。
「さて、鶏(?)肉は確保できたしこれは郵便で届けるとして次の場所いこーぜー」
「それ鶏肉か…?まぁそれはいいとしてどこへいく」
「砂原でよくね?」
今度は砂原を目指すことにした…らしい。
ただし。
「あ、ホットドリンクないけどいいよな?」
「あほか、スタミナ切れて死ぬぞ」
「えーwwwwんじゃ仕方ないから使うk【持ってきてるじゃねぇか】ガホッ!!」

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.189 )
  • 日時: 2014/09/23 00:35
  • 名前: 7倍quasar ◆FGU2HBsdUs (ID: SBL8VbAZ)

時に崩れるクンチュウの常識

僕達クンチュウの甲殻は堅いんだ。
たとえどんなに研ぎ澄ました刀や槍であろうと、はじき返すことが出来るんだよ。
まぁ一度攻撃されるとどうしても驚いてひっくりかえっちゃうんだ。
でも一度は耐えられる。あとはその間に別のモンスターがなんとかしてくれるさ。
それが僕達クンチュウの常識。
今日も僕達はその常識のもとハンターが狩場という未知の樹海にいたんだ。

「うわっ!ハンターがきた!俺は転がって攻撃する!あとのはグラビモスにはりついておけ〜!」
その日はグラビモスがいたんだ。そこにハンターが一人きたんだ。だから僕達はいつも通りに動いた。
仲間の一匹がハンターへ転がり、あとのは…僕も含めてだけどグラビモスにへばりついたんだ。
一撃なら耐えられる、そう思っていたからなんとかなると思っていたんだ。

グシャッ!!

鈍い音が聞こえた。その音が意味するのは…僕以外のクンチュウが何かにぶち抜かれたこと。
でもちょっとまって…?
―はじかれた音がなかった…?

「お、おい!逃げるぞ!!あいつは俺達の甲殻でも防げない!とにかく逃げろ!!!」
仲間の一人が慌てながらそういってたけど…なんなんだろう?
「いやいや、防げない攻撃なんてないって。よくみてな、あのハンターの攻撃を防いで見せるから」
別の仲間がそういっている。よく見ると…あのハンターかな?こっちに接近して何かでかい剣を構えている。あれは大剣だね、僕は何度も見たからわかるよ。
そしてグラビモスを完全に無視して切りかかろうとしている。
僕達はいつものようにはじかれるハンターを見るだろうと思っていたんだ。

ザシュッ!!!

その一振りは…僕の仲間ごと切り裂いた。
見るも無残な姿になった僕の仲間…と、それがへばりついたとこのグラビモスの甲殻。
僕は…そのハンターに今までにない恐怖を感じた。
―あの剣に切られたら一撃で死ぬ。
「う、うわぁぁあああ!!な、なんなんだこれはぁあああ!!!」
仲間達はあわてふためく。けど僕はそれどころじゃないんだ。
逃げなければ、殺される。本能がそういっている
逃げないと。逃げなければ。逃げなければ……しぬっ!!!!




そこから僕は記憶がない。
気がついたら茂みにいた。
あのハンターは…なんだったのだろう?
もしかしたら夢だったのかも…?
それでも…僕はあの恐怖を忘れることは…出来ない







炎「一匹逃げたか…」
「グォォオオオオオ!!!!」
炎「うっさい」
ザシュッ!!!!

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.190 )
  • 日時: 2014/09/23 01:01
  • 名前: 7倍quasar ◆FGU2HBsdUs (ID: SBL8VbAZ)

番外編 師のもとへいった炎

「なんできたんだてめぇ」
ここは空間の狭間と呼ばれる場所…
常人にはここへ来ることは不可能と呼ばれる空間。
そこにいるのが彼の師である黒とそれに仕える翠。
そこへ…炎がやってきたのだ。
「なんとなくだ、別にいいだろ…」
「よくねーんだよ、ここはそうそうきてほしくないとこだからな!つーかかえってくr」
「いいじゃない、たまには。」
さっさと追い返そうとする黒と、別にいてもいいという翠。
正反対の意見が飛び交う。
「あー!んじゃリオレウス創造するからそれを狩れたらいてもいい!気にするな、創造するが命はふきこんでねぇ!」
そういうと黒は腕から紅の焔を解放する。
それは腕から離れて、リオレウスの形そっくりとなる。そしてその焔は自然に消滅した。
その中からリオレウスが現れる。
骨格も、鱗も、尻尾も、どれをどうみてもリオレウスだ。
「さっさと狩れよ!時間かかったらかえr」
ズドンッ!!!
ブシャァァアア!!!!
「終わった」
炎はリオレウスの頭をぶち抜き、一瞬で討伐した。
「あ?!」
その証拠に…討伐されると自動で消滅するようにしていたため、その姿はどこにもなかった。
「討伐したからいいじゃない。」
「あー!!!しゃーねーな!!泊めたるわ!」
「いや帰る」
「「はい?!」」
まさかの帰る発言に二人同時に振り向く。
「師と翠の姿が見れた、それだけで十分だ。俺はまた自分の使命を果たす…。」
「…冷やかしに来たのかてめぇ」
「違うでしょ、まったく頭が固いわね」
「…それでは」
そういうと炎は空間にある一つの切れ目に入っていった。
その切れ目は彼が入ると切れ目はふさがり、何もなかったかのように消えた。
「いつになっても変わらんなあいつ…」
「本当に若いころのあなたそっくりね。」
「いらんこというな!!!」
こうして、炎が師である黒の元へいくことは無事終わったのであった。
「あー、いらいらする…今日はいつもの3倍だ、覚悟しろ」
「なんでそうなるの…秒間30兆はさすがに辛いわよぉ…」
本当に何やってんだこの二人。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.191 )
  • 日時: 2014/09/24 02:14
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: /PdZH/se)

 クロスオーバー 7倍quasar ×ダブルサクライザー

 四十四章続き

 〜ルピナスside〜

 炎は言った。
 別れは必然なのだと。
 結ばれたとしても、その糸はすぐに千切れて無くなるのだ。
 そもそも、彼とは本来ならば有り得なかった出逢いなのだ。
 初恋は実らないのだとよく言うが、それが自分にも当てはまるとは思わなかった。
「そぉなんですかぁ。私達がぁ、元の世界に帰っちゃったらぁ、覚えてないんですよねぇ」
 ルピナスのその声に対し炎は頷く。ルピナスに包まれている手を離そうとしないのは、彼なりの優しさだろうか。
「でしたらぁ、私が炎さんの世界に付いていっちゃダメですかぁ?」
「却下だ」
 炎は躊躇いなく一蹴する。
「それに、自分がいなくなった後のことも考えているのか?残妖の気配から、キャラバンのコックをしていると言うことは分かる。勝手にいなくなって、その後で誰が飯を作るんだ?」
「……」
 ルピナスは言い返せなかった。
 今の自分は、カトリア達ミナーヴァの健康、究極的に命を預かる存在だ。勝手に抜けたとしたら、恐らく激しい自責の念に駆られるだろう。ルピナス自身、ミナーヴァと別れることなど考えられなかった。
「人には自分の役割がある。それを第一に考えろ。感情で行動するのは正しい人間の生き方だと聞いたことはあるが、それは何にも屈しない尋常ではない精神力があってこそだ。役割を果たすことだけに満ち足りろとは言わん。好きなものを嫌いになれとも言わん。どうしても付いていきたいなら勝手にしろ。どこで野垂れ死のうと、俺は知らん。……ただ、自分が選びたい道を取れ」
 炎はルピナスを諭すように語った。
 そんな彼を前に、ルピナスは呑気そうに顎に人差し指を当てて考え込む。 
「んー、炎さんと一緒にいたいって言うのも本音でぇ、ミナーヴァの皆さんと別れたくないって言うのも本音でぇ……あぁん、困っちゃいますぅ」
 ルピナスはぷるぷると頭を小さく振る。
 炎は何も言わない。
「あぁぁ、そうでしたぁ」
 ぽむ、とルピナスは手を打った。
「お別れの時に記憶が無くなっちゃうってことはぁ、私が炎さんに一目惚れしたこともぉ、忘れちゃうんですねぇ」
 ルピナスは悩む顔から、いつものニッコリした笑顔に戻る。
「でしたらぁ、悩む必要なんか無いですよねぇ。どうせ忘れちゃうくらいならぁ、思い出はたくさんある方がいいですよねぇ」
 完全に迷いを捨てたルピナスは炎に向き直る。
「私はぁ、炎さんのことが大好きですぅ。だからぁ、付き合ってくださいぃ」
「……」
 炎は少し考え始める。
「そぉそぉ、帰ってきたらぁ、一日だけのデートもしてくださいねぇ。頑張ってお弁当も作りますからぁ、楽しみにしていてくださいねぇ」
 さて、炎はどう返すだろうか。

 〜残妖&ツバキside〜

 ルピナスが帰ってくるまでの間に、何組かに分かれて先に温泉に入ることになった。
 カトリアの判断で、ツバキを先に安静にさせるために残妖とツバキが最初に入れることにした。 
 と言うわけで、裸の付き合いと言うわけではないが、互いに肌が見える格好になる二人。
 ツバキはやはり恥ずかしがっている。
「うぅ、やっぱり慣れないし、恥ずかしいよ……」
 両腕で身体を隠しながら脱衣所を出るツバキ。
 既に残妖は温泉で待っている。
 ツバキはトボトボとそちらへ向かう。
 一杯身体にお湯を掛けてから、湯船に浸かる。
「私達しかいないんですから、そんなに恥ずかしがることないじゃないですか」
「う、うるさいなぁ。俺は家族やユリの前以外で、こんな格好になることなんかなかったんだぞ」
 口を尖らせても説得力は微妙なツバキの反応だ。
 ふと、残妖がツバキの右肩を見る。
「ちゃんと炎さんに治してもらって良かったですね」
 安心したように微笑む残妖。
 あれだけ凄惨とも言えた状態だった右肩が、今では産まれて間もない赤子のように汚れのない肌となって再生している。
「ツバキさんくらい可愛い女の子に、傷なんて似合わないですもんね」
「んなっ……!?」
 残妖に臆面もなく「可愛い女の子」と言われて、ツバキは顔を真っ赤にした。
 温泉に浸かっていることもあり、なおさら真っ赤になっている。
「ざっ、残妖さんだってっ、肌とか白くて綺麗じゃないかっ。腰だって細いし……」
 あわあわしながら苦し紛れに反撃するツバキ。
 しかしそれは、互いの誉め殺しあいの引き金だった。
「そんなぁ、ツバキさんだって細いですよ。それに、胸だってこんなに大きいし……さらしで締め付けるなんて、勿体無いですよ」
 残妖は自分の微妙な大きさのそれと、ツバキのそこそこ豊かなそれを見比べる。
 それを指摘されて、ツバキはさらに真っ赤に。
「どっ、どどどこ見てるんだよ残妖さんっ!」
「やっぱり柔らかいですよね……」
 残妖の指先が、ツバキのそのたおやかな丸みを持ったそれをつつくと、ツバキは麻痺毒を受けたように痙攣した。
「ひぁんっ!?さっ、触らないでくれぇっ……!」
「あっ、ごめんなさい……」
 残妖も手を引っ込めた。
 しばらくの間、温泉に百合色の空気が流れていった。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.192 )
  • 日時: 2014/09/24 18:57
  • 名前: 布都御霊剣 ◆Mp0wNgpgF6 (ID: pAwbZV3o)

モンスターハンター「焔の詩」 サイドストーリー微笑は風と共に2章-4
僕は今氷海で狩りをしている。
――フロウと一緒に。
フロウが扱っている武器は操蟲棍と呼ばれるもので、文字通り、蟲を操りながら戦う。
しかし、それだけではなく、武器の形状を生かしてジャンプし、モンスターの背中に乗ることもできると言う。
現に今、フロウは飛び跳ねている。
着地時に操蟲棍のナイフの部分を氷海の足場――つまり、氷に軽く刺し、テコの原理体を空中で回転させ、着地し、滑るように移動し、そのまま操蟲棍を使い、低空を長く飛ぶジャンプをし、そのまま一閃。その後、ウルクススの腹を蹴り、左側からきた引っ掻きを操蟲棍を回しウルクススの左腕を力点としてテコの原理が働き、無傷で着地した。
「グラニ! 今だよ!」
その声を合図に、ウルクススの喉笛を突く。
その時、武器を通して感じた。
ウルクススの温もりが、それを無慈悲に切り裂く冷たい剣。それが切り裂いた生暖かいもの――
その時、感じてしまった。当たり前の事だが、”生きている”ということが・・・・・・
ウルクススは喉を裂かれ、そこから空気が漏れ、苦しそうにもがいている。
そこに畳み掛けるようにして斧形態へ変形させ、装填されたビンの力を一度に解放する技――属性開放斬りを発動させ、振り下ろす。
その一撃が脳天にあたり、ウルクススは絶命した。

「グラニ。ご苦労様。どうだった? 初めてのフィールドでの狩りは」
そうフロウに問われ、先程の狩りを思い出す。
「――・・・・・・」
「ん〜。じゃあ狩りを続けたい? それとも、ここで辞めたい?」
そう言われ、更にリアルに蘇る、喉笛を突いた感触が――
「・・・・・・ひとつ、聞かせてください。フロウは――何故狩りをしているのですか?」
そう問うと少しの間をおき、やがて答えた。
「――グラニなら、いいよ。教えてあげる」
そう言って、フロウは話し出した。
自分の過去の話を――

皆さんお久しぶりです。
さて何人の方が失踪したと思いましたか?
失踪はしていません。まとまった時間がなかなか取れず、書けなかったのです。
多分、暫く更新ペースは遅くなります。
2章完結!

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.193 )
  • 日時: 2014/09/24 00:54
  • 名前: 7倍quasar ◆FGU2HBsdUs (ID: ypxp80Pt)

クロスオーバー 7倍quasar ×ダブルサクライザー

四十五章 集会浴場に現れた謎の女性

〜渓流BC〜

「…」
炎は少し考えた
あまり回り道となるようなことはしたくない。
それ故に今…本来来るはずのない世界で、会うはずのない者と共にいる
これ以上似たようなことは勘弁したい。
ただ…これはそれとは違う。
残るものは…何もない
「別に構わない、ただし条件はつけるぞ。それを守れないなら断る。」
「条件ですかぁ?」
「…貴様の仲間に俺のことは話すな。たとえどんなに聞かれてもだ。もし限界だと思ったら地に頼れ。あいつならなんとかしてくれる…つーかあいつ以外に俺を知る者はいない。だから話すな。余計な混乱を生みだす」
炎のいう条件は…ツバキに言ったこととほとんど、いやほぼ一緒だ。
まだ全てを明かすには早すぎる。それゆえにルピナスにも同じことをいう。
それと直感だが言わなかったらうっかりいってしまいそうだと思ったのだろうか。
「えぇ?なんでですかぁ?みんな納得すると思うんですけどぉ」
その条件になんとも納得できないルピナス。それに対し炎は…
「理由?簡単だ。実際に見たものの説明は納得される。だが実際に見ていないものの説明に納得するわけがない。特に俺は人間離れした行動があまりにも多い。今…お前達の仲間に俺の全てを明かしてみろ。確実に俺を敵視し、無関係の俺の仲間も敵視する。俺が説明しない限りな」
「そんなことないですよぉ!ちゃんと分かってくれますよぉ」
「分かる?では聞くが、地から聞いた俺のことを理解できていたか?」
「・・・!」
炎の危惧するところはそこだ。
地が今まで炎のことをいっても半信半疑に近かった。炎自身もそうなるだろうとは知っている。
そこに己が行った所業を、自分以外の者が言ってしまえば真実を真実ととらえられない。
それ故に誤解が生じる。そして炎の仲間達にもそれは起きる。無関係な者(地は除く)を巻き込むのは避けたい。
そのため自身がすべてを明かす。それ以外のものには誰にも言わせない。
「…とにかくだ、俺のことを明かすな。これを俺がそっちにいくまで守れ。それができたらお前の望みをかなえてやる。難しいことではないはずだ…」
厳しくも、やさしく炎はそう告げる


〜集会浴場〜

集会浴場はけっして個人のスペースではない。
そこには少なからず何人かのハンターが集う。
「おいおい、今度は二人だが大丈夫か?」
「へへ、あいつは今いないんだ。狙うなら今しかないだろう」
…昼間にアストと碧にぼっこぼこにされた二人組が懲りずに温泉に入ろうとしている。
どうやら今はアストも、碧もいないことに気がつき、武器も持っていない隙だらけの残妖とツバキを襲おうとでも考えているのだろう。しかし忘れてはならない。
―ここは少なからず何人かのハンターが集う場所。
「ふふ、あなたたち、何する気かしら?」
ビシッ!!!
その二人組の背後から何か不気味な音と、女性の声が聞こえる。
「あ?てめぇなにm…」
二人組の男は同時に振り向く。振り向いた先には…
一つは黒と紅の刀身を持つ太刀、もうひとつは白と蒼の刀身を持つ太刀が向けられていた。
そしてその二つの太刀を持つ女性は…顔は笑っているが、声は明らかに怒っている。
「もう一度聞くわ。あなたたちは…あの子たちに何をする気なのかしら??」
二つの太刀はのど元に触れるか触れないかの位置で止まる。
「お、俺達はなにも…!」
「嘘ね、あなたたちはあの子たちを襲おうとしていたでしょ。あら、違う?そんなわけないわよね。その目をみたら一発というより少し考えたら分かるわよ。本当に単純ね。つまらないわ」
あっさりとその男達のたくらみに感づき挑発交じりに返す。
「き、きさまぁああ!!!」
それに逆上した一人の男が…その女性を襲おうと突進する。
「あら本当に単純。ふふ、少し眠ってもらうわ」
スッ
それを流れるかのように避ける。

ドサッ!!

突進した男はその場にいきなり倒れる
「は?!」
もう一人の男にはなにが起きたのかさっぱり。
突進を避けられたと思ったら倒れていた。しかも何かに斬られたかのような傷跡が無数に残っている。
「ふふ、あなたもこうなるのかしら?」
その傷跡は…彼女が作ったもの。すれ違った瞬間に無数の斬撃を浴びせたのだ。
しかしその攻撃した素振りは何一つとして見えなかった。彼女の青緑色をした髪は一切乱れることもなく、刀も何一つ動いたようには見えなかった。
…察しのいい人なら彼女が誰か分かるだろうか。
「く、くそぉぉおおお!!!」
もう一人の男も突進してくる。
「もー…単純ね、あきるわ。ごきげんよう」
その言葉が発せられた後、その男達は集会浴場から姿を消していた。

「あのおばかさんは軽く数キロぶっ飛ばしたからおいといて…ここに炎はいないしいるのはその仲間さん。そんなに姿を見せるわけもいかないし、散歩して帰ろうかしらー」
彼女は二つの太刀を背中にしまう。その二つの太刀に鞘はない。鞘の代わりとなっているのは…彼女自身の髪の毛。
二つの太刀を納め、彼女は一人で外へ出かけていった。
「……あれは一体?」
その様子をずっと見ていたエリスは一瞬だったそれがなんだったのか…一人で考えていた。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.194 )
  • 日時: 2014/09/24 01:01
  • 名前: 7倍quasar ◆FGU2HBsdUs (ID: ypxp80Pt)

まぁ分かると思うけど集会浴場に来た女性は翠のこと。
なんとなく介入させただけなんで気にしないでください。別にこれから話に混ぜるわけでもないです。
あと四十四章じゃなくて四十一章になってまっせ

黒「どうだった」
翠「んー、炎の仲間とそうじゃない人がいた。一人には気づかれてないけどもう一人には見られてたかなぁ…まぁ記憶は消えるから大丈夫よ」
黒「…頼むから変なことするな」
翠「何もしてないわよ?避けた時に200回ほどみねうちはしたけど」
黒「それが余計なこと。」
qua「というよりこれからこの二人だけで解説うんぬんはやることにします理由はなんとなくではなくて下手に本編キャラ使うと時間軸ぶれちゃうの。」

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.195 )
  • 日時: 2014/09/24 15:09
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: gSBZEOGQ)

 クロスオーバー 7倍quasar ×ダブルサクライザー

 四十五章続き

 〜ルピナスside〜

「分かりましたぁ。ではぁ、この事は内緒にしますねぇ」
 ルピナスはゆっくり頷いた。
 自分が何を言ってもどうせ信じてもらえはしないのだ。
「炎さんはぁ、これから何をしに行くんですかぁ?」
 他のミナーヴァのメンバーに教えられないなら、せめて自分だけでも知りたかった。
「……俺には特殊な力があることは分かるな?今はある理由があって力が散らばってしまっている。その回収だ。貴様達を元の世界に返すためにもな」
「そうなんですかぁ。大変そうですねぇ」
 他人事のように(事実他人事だが)言うルピナス。
「もういいか?あまり一ヶ所に留まりたくはない」
 炎はルピナスに包まれている手を離す。
「はいぃ。ではぁ、また三日後に来てくださいねぇ。お弁当作ってぇ、待ってますからぁ」
「……」
 ルピナスの笑顔を見てから、炎は背中に悪魔の翼を現し、飛び立った。
 それを見上げて送るルピナス。
「いってらしゃいぃ」
 精一杯手を伸ばして振る。
 見えなくなってもだ。
 それから少ししてから、ルピナスはユクモ村への帰路を辿る。
 その途中、何かがものすごいスピードで通りすぎていったが、気にしていなかった。
 今の彼女の頭には、炎のことしか無いのだから。

 〜炎side〜

 渓流の遥か上空まで高度を上げ、一度そこで滞空する。
「……「行ってらっしゃい」、か」
 忘れるほど久しく聞いた言葉だ。
「……「ただいま」の一言ぐらいは、言ってやるか」
 俺も随分と人間臭くなった、と炎は自嘲するように溜め息をつく。
 ふと、何かが通りすぎていったように見えた。
 見えた感じは、素行の悪そうな二人組のハンターだった。
 一人は全身に切り傷、もう一人は首筋が真っ赤に腫れていた。
「地か?いや……」
 地がやったにしては奇妙だ。
 気にするな、と炎は意識を力の方へ向ける。
 そして、夜空を翔ける。
 上弦の月を弓と喩えるなら、その矢のように。

 〜残妖&ツバキside〜

「今、何か変な音とか声とか聞こえませんでした?」
 残妖は温泉に浸かりながら、脱衣所の方を見る。
「と言うか、今そこから向こうへ、何か飛んでこなかったか?」
 ツバキは温泉の奥の、露天窓を見る。
 何か見えたような気がしたが、気のせいだったかも知れない。
「気のせいだと思いますし、そろそろ上がりましょうか」
「あぁ、そうだな」
 残妖とツバキは揃って温泉から上がる。

「カトリアさん、上がりましたよ」
 部屋に戻ってきたツバキと残妖。ツバキがカトリアにそれを告げる。
 それを聞いてカトリアは頷く。
「じゃあ、次は誰が入る?」
 全員を見渡しながら訊いてみる。
「あー、んじゃアタシが入っていいかい?」
 挙手するのはライラだ。
「はいはいはいっ、私も入りますーっ」
 続いて挙手するシオン。
「じゃあ、ライラとシオンちゃんね。シオンちゃん、他の人も入ってくると思うし、えっちなことはダメだよ?」
「はいはーいっ」
 と言うわけで、次はライラとシオンが入ることに。

 〜地&碧side〜

「さて、百秒で砂原についたわけだがwww 」
 夜の砂原に到着する地と碧。その移動時間はおよそ百秒。
「既視感」
「おいこら碧、俺まだ何も言っ……ふぉびどぅんっ!!」
 地が例の百秒の曲を流そうとすると踏んだ碧は予めツッコミを入れておいた。
「しかし、砂原に来て良かったのか?ここじゃあまり食料は採れないと思うが」
 ホットドリンクを口にしながら、碧は空に架かる紫色のオーロラを見上げる。
「さすがに砂漠じゃ何も採れねーだろ。洞窟行こうぜ」
 珍しくまともな意見を出す地。
 二人は洞窟へと足を向け、ようとして止まる。
「なぁ、碧。リノプロスをエサにしたら何が釣れると思う?」
 地は不自然な砂丘を見ながら碧に訊く。
「ティガレックスか?」
 あくまで真面目に答える碧。
「ぶぶーwww ティガレックスが喰うのはアプノトスだよwww」
「どっちでもいい……で、アレはどうするんだ」
 碧もその不自然な砂丘を指す。
「じゃ、ちょっとリノプロス捕まえてくるわ」
 地はその辺にいるリノプロスをそのまま捕まえてくる。
「ヴォォッ、ヴゥアォォォ!」
「はいはい、静かにしましょうねwww 」
  地の拳がリノプロスの頭殼を砕き、その衝撃でリノプロスは気絶する。
「さっ、とっと釣糸を喰わせて……」
 その砂丘の目の前に、釣糸に繋がれたリノプロスを放り投げる。
 すると、その砂丘は突然動きだし、リノプロスに食い付いた。
「おいこら、マジで掛かるとか聞いてないぞ」
 碧はその砂丘を見て溜め息をついた。
「さぁ、釣るぞーwww 」
 地は意気揚々と釣竿をしならせる。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.196 )
  • 日時: 2014/09/26 19:45
  • 名前: 乱釜 ◆iEdRpeyh/M (ID: ./JNV04L)

仮目次が無いようなので作ってみました
間違いが多数あると思うのであまりあてにしないで下さい…


目次


スレ主=あいりあの作品


ダブルサクライザーsの作品
モンスターハンター 〜猛焔を抱きし翼〜
序章 蒼き瞳に憎悪が揺らめく> >8

モンハン日記 〜親愛なるマスターへ〜

序章 プレリュード> >107
一章 変わりだした日常> >117
二章 ネコ武者修行のオトモアイルー> >131
三章 母と娘、仕えて守る者> >134

モンスターハンター 〜輪廻の唄〜

番外編 クンチュウを食べましょう?【前編】


翼の勇車sの作品
第三十話〜終演〜> >66
番外編〜人間の星(我が小説初のエタ無し番外編)part1〜> >79
番外編〜おしゃべりクンチュウ珍道中part1〜> >186


7倍quasarsの作品
世界を旅せし狩人〜狂竜病を滅ぼし者〜
第39話 朝> >143

同時進行するもう一つのお話
〜世界を戻すため〜
その29 起動> >142
その30 異世界より来るモノ達> >162

ちょっとした番外編> >165
番外編 師のもとへいった炎> >190

時に崩れるクンチュウの常識> >189


布都御霊剣sの作品
モンスターハンター「焔の詩」

モンスターハンター「焔の詩」 サイドストーリー微笑は風と共に
2章-4> >192


真夏のペンギンさんsの作品
5話 ワイルドTime前編(覚醒)> >163


煌星sの作品
設定> >164
第9話  事件でしwww> >43
第十話  人間を超えた存在> >156


スラクsの作品
「反撃の烽」(はんげきののろし)←題名これであっているかご確認を…。


影狼sの作品
The HUNTERs’ story 〜永久の蒼き焔〜
設定> >41
第一話 【出会い】> >22
第二話 【喜・嬉】> >40
第三話 【装備完成】> >62
第四話 【巨竜と衝撃】> >91
第五話 【闇を包む光】> >120
第六話 【スクルド】> >150
第七話 【夜を越えて】> >171

転がりのその先に(クンチュウ短編)> >184


乱釜sの作品
モンスターハンター  〜伝説と世界〜
設定> >52
第一部  【ギルドマスター】
第一話 日常> >78
第二話 受注> >96
第三話 クエスト【ババコンガの狩猟】> >141
第四話 油断> >176

【盾虫の運命】> >187


デルタゼータsの作品
モンスターハンター 覇を宿す者
設定> >69
プロローグ> >67
第一部 〜お転婆姫と破壊の王子〜
1章 二人の日常【前編】> >76


ウダイsの作品
M.M.Trione 蛙を夢む
一> >97
二> >98

M.M.Trione 虹に吠える> >121
M.M.Trione 虹に吠える2> >123


ギャンブルZsの作品
《monster hunter 鼓動》
プロローグ モンスター> >128
第一章 伝説の始まり
第一話  ハンター出撃> >133
第二話 闇火竜> >136
第三話 セレの能力> >151


コラボレーション作品1
クロスオーバー ダブルサクライザー×翼の勇車


コラボレーション作品2
クロスオーバー 7倍quasar ×ダブルサクライザー
三十五章 耐えることのできない睡眠の欲望> >33> >36
三十六章 火山で死闘がはじま…る?> >100> >101
三十七章 たまに見せる本気> >118> >119
三十八章 上弦の月の元> >140> >144
三十九章 再び届く知らせ> >146> >149
四十章 もうすぐ夕飯です> >158> >159
四十一章 手紙の内容> >160> >161
四十二章 完治>> 166> >168
四十三章 明かすことのできない事実> >172> >173
四十四章 妥協しない人> >188> >191
四十五章 集会浴場に現れた謎の女性> >193> >195
番外編 執事とお嬢のお戯れ> >169


モンここ作品対抗体育祭
第1種目
結果> >23

第2種目 モスロデオ
翼の勇車s> >31
ダブルサクライザーs> >32
7倍quasars> >34
影法師のペンギンさん> >35
スラクs> >37
影狼s> >38
結果> >48

第3種目 100m走
7倍quasars> >39
翼の勇車s> >42
影狼s> >47
スラクs> >53

第4種目 ぬたうなぎバトンリレー
影法師のペンギンさんs> >70
ダブルサクライザーs> >71
翼の勇車s> >72
影狼s> >73
スラクs> >74
7倍quasars> >75
影法師のペンギンさんs(最終ランナー)> >81


目次ここまで。195までです。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.197 )
  • 日時: 2014/09/29 23:15
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: zg5YbfKD)

 もしかして皆さん、既に4Gの掲示板に移りました?
 だとしたらどなたかURL貼ってください。お願いします。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.198 )
  • 日時: 2014/09/30 11:30
  • 名前: 乱釜 ◆iEdRpeyh/M (ID: u90/LF4G)

>>197
一応小説スレのURL
ttp://mh4g-cap.net/bbs_talk/index.cgi?mode=view&no=18
ただ最終更新が8/21だし作者さんも少ないので違うと思いますがね…

本当皆さんどうしたんだろう…

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.199 )
  • 日時: 2014/09/30 11:41
  • 名前: 影狼 ◆AqtLiM8aXQ (ID: YoXMxlAi)

7倍quasarさんのことなら知ってますが…まあ大変なんですよ

自分は…うん…思いつかないのと色々やらなければならないことが…
まあゲームしてますがね(殴

そして今は4G板に行きたくない…
恐らくだが…チャット民等々しかいないから…

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.200 )
  • 日時: 2014/09/30 13:40
  • 名前: 7倍quasar ◆FGU2HBsdUs (ID: N7h4ycVZ)

今のわて
別のゲームにどっぷり。あと学校はじまた。教習所は終わった。
4G板?知らない…

>>196
仮目次ありがとー

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.201 )
  • 日時: 2014/09/30 14:06
  • 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: neis0gno)

 とりあえず、ペンギンさんの作った新しい所に行ってきました。ここではクロスオーバーも続いてるのでこちらでも書きますが、新作は向こうで書きます。

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.202 )
  • 日時: 2014/09/30 17:49
  • 名前: 煌星 (ID: Z0fLTRtq)

現在は大乱闘中なんで
あまり書き込めない状態ですぅ

後、色々忙しいんで覗くだけしか
できなかったんです。(学校等で

10月12日以降は恐らく書き込めると思う

Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ三代目! ( No.203 )
  • 日時: 2014/10/02 11:32
  • 名前: ウダイ (ID: lZps7PHJ)

M.M.Trione いかならん影をもとめて



身動きの取れぬ私は、地底洞窟で孤独に耐えていた。
身体の自由を、背後からの刺突によって奪われたようだった。痙攣、あるいは麻酔作用のある毒を注射されたようで、疼痛が傷口から手足などの末端へと緩慢に広がっていく感覚は、どこか甘かったように思う。地面につっ伏したことに気付いたのは、足が麻痺する前だったか後だったか。助けを呼ぼうにも、上手く口が回らない。いや、元よりヒトの住む環境ではなく、かつ随分と前には同道していた女――メイ・リオ・エムノートと言ったか――と分かれてしまったのだから、余人の助けなど期待できようか。

ぐう――と私はくぐもった呻き声をもらした。

不幸な時には、決まって不幸が重なる。これは私の経験的な哲学である。ここ数日の経緯を振り返れば、それは明らかなことだ。拉致、監禁、拷問と暴行のフルコースを被ったかと思えば、傷も癒えぬ内に地の底にまで連れて来られ、挙句の果てに人知れず行き倒れているのだから、我が身の不幸については論じるまでもない。私の過去は、いつだって冬の雨のように陰鬱だ。
嫌な記憶から回帰したところに、とぼけた声が私の耳に触れた。

「いっけね。そういや虫は火に集まってくるよね。忘れてた」

徐々に大きくなる笑い声を聞くにつれ、怒りが沸き立つようだった。しびれて動かないはずの首を無理矢理にまわす。救いを喜ぶためではない。聞き覚えのある声の主を、うらみつらみを込めて一瞥するためである。
が――

「ずいぶんと傑作な格好したもんだね。お尻突き出して、ピクピクして。アハハハ」

地面に這いつくばって痙攣している私は、嗜虐的な瞳で睥睨するメイによって大爆笑された。まさに破顔一笑。心底、愉快なのだろう。腹を抱え、目に涙を浮かべ、地団駄のように地を踏みしめている。
腹に据えかね反論を試みたが、全身の痺れがたたって口がもつれてしまった。

「だ、黙れ。笑うにゃ」
「ちょ、聞いたフォンウ(鳳舞)。にゃって言ったよ。も一回言っておくれよ、もう一回さ」

メイが嘲笑しながら、友人のフォンウに話を向けた。見れば、フォンウが苦々しい顔をしている。哀れみか呆れか、あるいはその両方の表れだろうか。

「ブナハブラの毒は、すぐに消える。もう大丈夫だ。安心しろ。修次郎」

フォンウが、ハエを追い払うように納刀したままの太刀を振るった。ブナハブラなるマヒの原因が、私にたかっているのだろうか。
未だ感覚に乏しい手をフォンウの肩に回し、どうにかこうにか身体を起こした。覚束ない両足を踏ん張るものの、驚くほどに心もとない。まるで大地が揺れているようである。
なおも笑い続けているメイに対して、私は荒い咳を一つ、意図して吐いた。

「いやはや悪かったよ。修次郎や。誘蛾灯よろしく、虫が火に集まる習性を失念していた」
「白々しい」
「何のことだね」

なおもとぼけるメイの態度に、苛立ちが増した。数える程度の会話しか交わしていないが、医学薬学然り、モンスターの生態然り、深い知見を持っていることは疑いようがない。かつ、医薬品の不正流通を是正するために権謀をめぐらせるような、打算的な面も併せ持っている。そんな女が、はたしてブナハブラの習性を見落とすだろうか。トリックスターを気取っていると言うならばそれまでだが、眼鏡の奥の笑わない瞳に悪意を予感せざるを得ない。窮地を救われた借りがあるとはいえ、我慢するにも限界がある。
意を決し詰め寄ろうとした矢先、フォンウが私とメイの間に割って入った。

「落ち着け」
「ふざけるな。こっちが黙っていれば調子に乗って」
「俺の話を聞け」
「フォンウ。この女に何故かしずく。らしくないぞ」
「修次郎!」

フォンウの強い語気に、私は反射的に口をつぐんだ。そして、フォンウと、その奥でにやにやと嘲笑うメイを交互に見比べた。

「修次郎。お前の腕を折った馬鹿共だがな。とっ捕まえて塀の中にぶち込んでやった。殺したヤツもいる。しかし、一部の構成員は未だに現存している。組織自体は、消滅していないんだよ」
「だから、何だと言うんだ」
「20人前後の馬鹿共が、暫定的にコイツ――メイの管轄下に置かれてる。管轄下っつっても拘束してる訳じゃない。野放図って訳でもねえが、そこいらを勝手気ままに歩き回る程度の自由は与えている。暴力の行使が許可されるのは、メイが合目的的と判断した時のみ、だ」
「付け足すと、飲酒とか性交、薬は許可申請制でっす」
「口を挟まないでくれ。面倒だから」

フォンウが背後を振り返って、メイの発言を止めた。止めはしたが、どこか弱腰で頼りない。強靭な肉体を持つハンターよりも、矮躯のメイの方が立場が上なのだろうか。どうにも推し量りかねる関係だ。



<続>

*
*
※ この欄には何も入力しないで下さい
*
(記事メンテ時に使用)

※ 動画などのアドレスを書き込む時は、hを抜いて「ttp://www.youtube.com/」のように入力して下さい。

*
スレッドをトップへソート

クッキー保存