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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.929 ) |
- 日時: 2014/04/11 18:01
- 名前: 掲示板 (ID: CJTQ31xy)
>>928気のせいですね(現実逃避!現実逃避!)
けっこう書いてる人がいますね。 小説。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.930 ) |
- 日時: 2014/04/11 18:47
- 名前: 翼の勇車 (ID: 0RrrrGVc)
おおお! 主殿がご帰還なさったぞ! お帰りなさいですー。結構心配しましたよ? 二代目もこれで安泰ですねこりゃあ。 それとなんですけど、最後のレスは主殿にやってもらいたいと思ってるんですよ。異論は……認める。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.932 ) |
- 日時: 2014/04/12 10:33
- 名前: 双剣 ◆HUQd0j4o36 (ID: XrB2Qwqb)
>>930 まあ、確かに1000は私がやりたいとは思いますが、 そこに俺がいないと無理DAKARAなぁ
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.933 ) |
- 日時: 2014/04/12 11:53
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: ufbSDF3U)
モンスターハンター 〜輪廻の唄〜
二十三章 力の限り猛ろ叫べ
セージの言う通り、正面から突っ込めばあの二本の大牙の餌食になるのは明白だ。 アストは正面からやや左斜めの軌道を描きながらテツカブラに接近する。セージはその逆に右斜めで動く。 テツカブラは左右に展開する敵に目移りさせる。 一瞬の思考の元、テツカブラはセージに狙いを付けた。 「ヴォオッ」 セージに向かってそのくわえた巨岩を持ち上げると、顎に力を込めてその巨岩を粉々に砕いた。正確には、その砕いた巨岩の破片をぶつけるつもりなのだろうが、セージは既にテツカブラの懐に潜り込んでいる。 「当たらニャければそのパワーも形無しだニャ」」 ラギアネコアンカーを横凪ぎに振るい、テツカブラの後ろ脚を削る。 一方で、アストもテツカブラの後ろ脚に取り付いていた。 「おぉりゃあぁぁぁっ!」 鍛えられたばかりのコマンドダガーは遺憾無くその切れ味と攻撃力を発揮し、テツカブラの後ろ脚を次々に斬り裂いていく。 後ろ脚の肉質はそこそこ柔らかい。背中は硬そうだが、その内側の腹は柔らかそうだ。 「ヴォアァァッ」 自分の腹回りに敵が取り付いているのか、テツカブラは身体の右半分を持ち上げた。 押し潰すつもりか、とアストは直感で判断し、そこで攻撃を止めてテツカブラの後ろに回るように回避する。 アストの直感通り、アストのすぐ背中でテツカブラが持ち上げた右脚で地面を踏みつけた。 セージはやはりテツカブラの左脚でラギアネコアンカーを躍るように振るい続けていた。 左から右へ凪ぎ払い、そこで一回転してまた左から右へ凪ぎ払い、腰を右にひねって回転を止めて溜めをつくり、右下から左上へ斬り上げ、斬り上げと同時に自身も飛び上がり、落下の勢いをつけながら叩き付ける。 その度にラギアネコアンカーから放たれる蒼光が、躍るセージを鮮やかに彩る。 「ヴオォッ!?」 立て続けに攻撃を与えられ、テツカブラは一瞬だけでも怯んだ。 テツカブラはセージに向き直ると、一歩引いてその二本の大牙を地面に突き刺した。 固い地盤がバターのようにくり貫かれ、テツカブラよりも大きな巨岩が立ち上げられる。 ふと、後ろに回り込んでいたアストはそのテツカブラの異変に気付いた。 「尻尾が変わったっ……?」 後ろに回り込んだ時のテツカブラの尻尾は、甲殻と同じ赤色に、小さな棘が無数に生えていたような外見だった。 だが、今アストが見ている尻尾は白く柔らかそうな筋肉が露になっていた。 人間が力を込めると筋肉が隆起するように、テツカブラの尻尾も巨岩を持ち上げるほどの力を込めると、このように筋肉が隆起するのかもしれない。 アストは踏み込みながらその尻尾にコマンドダガーを振り抜いた。 すると、コマンドダガーの刃がいとも簡単に通り、テツカブラの尻尾から鮮血を撒き散らした。 「行ける!」 アストはこの状態の尻尾がテツカブラの弱点だと見立て、そのままコマンドダガーを振るって連撃に繋げていく。その度にテツカブラの尻尾からおびただしいほどの血が溢れ、返り血がアストのクックシリーズを赤黒い水玉模様を描く。 「っしゃあぁぁぁぁぁっ!!」 連撃の最後に身体を回転させつつ、遠心力を乗せた踏み込みと共にコマンドダガーを横一文字に放った。 「ヴゥオォォォォォォォォォ!!」 突如テツカブラの挙動が変わり、テツカブラは咆哮を上げた。 遭遇直後の咆哮とは違う、はっきりとした「怒り」の感情を持ったそれは大音響と共にアストとセージを縛り付ける。 このような咆哮はそのまま耳にすると鼓膜が破れかねない上に、人間の心底の感情、「恐怖」を本能的に感じてしまうため、耳栓という特殊な性能がなければこのような咆哮はどうあがいても意味はない。 テツカブラはアストを向きながら後方へ下がる。 すると、テツカブラは頭を持ち上げると、口の中から気味の悪い色をした液体を吐き出した。 咆哮に足を止められていたアストはその液体をまともに浴びた。 「うっ!?」 硫黄か何かだろうか、嫌な臭いが鼻を刺激される。 それと同時に全身の力を抜かれたような脱力感が襲った。 「あ、あれ……?」 アストはその場で膝を付いてしまう。 「ヴォウゥアァァッ!」 その液体を浴びたアストが動けないと悟ったのか、テツカブラはアストに飛び掛かった。 まずいと感じても、身体が思うように言うことを聞かない。 どうにかコマンドダガーの盾を構えるものの、ろくに受けも踏ん張りも効かないその防御は、意味をなさずにテツカブラの飛び掛かりがアストを吹き飛ばした。 「まずいニャッ……!」 セージはこのテツカブラのパターンを知っていた。 テツカブラは吹き飛んだアストに向かってさらに飛び掛かって距離を詰めると、地面を這いずる突進でまたアストを撥ね飛ばす。 「があぁぁぁっ……!」 立て続けに強力な一撃を受け続けてしまう。 クックシリーズの高い防御力がアストの身体を守るが、テツカブラの重い一撃はクックシリーズをへしゃげさせ、その衝撃でアストは内臓のどこかを損傷したのか、口から血を吐き出した。 受け身を取る余裕もなく、アストは地面に叩き付けられる。 「がはっ……げほっ……!」 アストは咳の度に吐血し、クックメイルがテツカブラの返り血と混ざる。 もしもハンターシリーズのままだったら体幹の骨中の骨を砕かれて死んでいたかもしれなかった。 このクックシリーズを作ってくれたライラに感謝しながら、アストはどうにか立ち上がる。 幸い、テツカブラはセージの方に注意を向けており、アストへの注意は疎かになっているようだ。 アストはポーチから回復薬グレートを取り出して、それを飲み干した。回復薬本来の即効性の体力回復と、ハチミツに含まれている成分によって、アストの体力が大きく回復する。 「やるじゃないか、この野郎」 回復薬グレートの空き容器をポーチに戻すと、再びコマンドダガーを抜き放った。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.935 ) |
- 日時: 2014/04/12 16:44
- 名前: izayoi0018 ◆BrF6HmqDk2 (ID: i6TrD3Kq)
ただいま。失踪していたわけではない。決して。 ディバゲが面白くてハマってたとかそんなんじゃない。決して。
真のモンスターハンターを目指して 番外編 3
「空と」 「風の」 『雑談回〜!!』 「もはや手放せなくなった雑談回。」 「まぁしょーがねーなwww」 「今回のお知らせ(?)は俺らの出会い方だな」 「えぇ〜。めんど〜」 「お前ライの性格移ってきたな…。本編でかかわってないのに…」
特別編 〜回想〜
「なんだよ…これ…!!」 俺は駆け出した。俺の故郷、ユクモ村はかなりひどい惨状になっていた。 「おい!!誰かいないのか!!おい!!」 どこがどこだか分からなくなるほど壊滅した住宅街。 足の踏み場もないほど壊れた道路。 それは12歳の少年の心を折るのには十分すぎるほどの光景だった。 「なんで…。なんでこんなことに…。なんでだよ!!」 「古龍 アマツマガツチのせいだ」 「…だ、誰…?」 空はか細い声を絞り出すので精一杯だった。 それは、この光景に絶望したわけでも、こんなところを見られたせいで恥ずかしかったわけでもなかった。 「俺は風。この村の専属ハンターだったんだ」 その原因は、風から発せられる殺気のせいだった。 「俺は今、この古龍の討伐をしようとしているところだ。お前もハンターのようだが…来るか?」 空は少し躊躇うが、はっきりとした声で告げる。 「あぁ。行ってやるさ…!そいつを倒すためならなんだってやってやるよ!!!!」 それは、先ほどまでの怯えたような声ではなかった。
「漂うフェアリーテイル風」 「5巻までしか買ってないんだよな」 「まったくいろんなものに手ェ出しすぎだろ作者」 「風が注意した…だと…!?」 「はっ倒すぞテメェ」 「おー怖ー怖ーwwwじゃあ今回はここまで!!」 「それでは次回も!!」 『ゆっくり見ていってね!!』 「ばいばい!!」 「作者居たのかよ…。」
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.937 ) |
- 日時: 2014/04/12 18:45
- 名前: izayoi0018 ◆BrF6HmqDk2 (ID: i6TrD3Kq)
>>936 その流れならねぇ。 次回楽しみにしてますよ(にっこり
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.938 ) |
- 日時: 2014/04/16 22:49
- 名前: 翼の勇車 (ID: SyXS7cdu)
我も更新! 今回は神視点で行きます。
第十八話〜鳥竜種連合軍〜
「ここにおると思うたんやけどなー」 ミズキ達がヤマツカミと戦闘開始する3時間前。渓流を、本来ここにはいないはずのモンスター、ドスゲネポスが一匹で走り回っていた。 「あいつのことやし、どうせまた歌でもうたっとるんやろうし……あークックヤンも連れて来るんやったわ、耳のええやつ他にレオヤンぐらいしかおらへんし……」 片目のドスガレオスことゲネッポは、とあるモンスターを探していた。ヤマツカミと戦う事になるであろうミズキ達を援護するためだ。すると、風に乗ってラッパの音のようなものが聞こえて来た。 「あっちやな!」 ゲネッポはその音を聞き、走り始める。そのモンスターは、少し開けた場所で踊りながら、ゲネッポの予想通り歌をうたっていた。 「おっ、そこにいるのはゲネッポじゃアーリマせんか!」 「久しぶりやな、クルヤン。ちょいと緊急事態につき手を貸してほしいんや」 ゲネッポの探し求めていたクルペッコ、ペッコは、緊急事態という言葉を聞いて真剣な顔になる。かくしてゲネッポは諸々の事情をヒックに伝えた。 「なるほ。で、オイラに呼ぶのを手伝ってほしいと?」 「せや、できれば戦闘にも参加してほしい所なんやけど……そっちの都合とかあったらええで?」 「ノープロブレム! まっかせろぉい!」 そう言って空を仰ぐペッコ。ゲネッポも心得たように空を見る。 「さん、にぃ、いち……ファイヤ!」 《ウー、ウー、ウー、ウー、ウー……》 大音量で、ペッコの発声器官からサイレンのような音が鳴り響く。その音はどんどんと大きくなり……急に聞こえなくなった。鳴らすのをやめたのでは無い、音が超音波となり、人間の耳には聞こえなくなっただけだ。モンスターは超音波も聞き分けることが出来るので問題無い。その人間には聞こえないが凄まじい音量のサイレンは渓流だけでなく、砂漠や密林、火山に森丘など、全てのフィールドに響き渡った。 「完了、っと」 任務を終えたヒックは一度大きく息を吸うと、そう言い放った。そして、早速反応があった。 「うぃーっす、ペッコ、呼んだ?」 「相変わらずすごい音量ですね……」 早速やってきたのはイーオとラン。そして、総勢500匹を超える数のランポス、イーオス。中には結構な数のギアノスなんかも混ざっていた。 「いんや、呼べって言ったのはコイツ。ちょっとイロイロヤバいっぽいから付き合ってあげてちょ」 「急に呼び出してすまんかったわ。でも、いまカスヤン達が大変な事になっとるんや。詳しい事は皆集まったら言う」 そう言った頃に、ゲネッポの部下でるゲネポス達も到着した。そして……。 「……久しいな、皆よ」 茂みからゆっくりと出てきたそれは、これまたゆっくりとした口調で喋り出す。奇妙な形をした嘴、強靭そうな脚。 「おお、来てくれはったかゲリョヤン。ちいと緊急事態につき呼ばせてもろうたわ、すまんかったな」 「そうか、気にするな。どうせ暇を持て余していたところだ。……して、緊急事態とはなんだ?」 「せやな、みんな集まったんやし、話すわ」 再度細かく説明するゲネッポ。 「……なるほど、状況は理解した。無論、手伝おう」 「おいおいすんげえ事になってんなおい。ま、俺らがいりゃあ古龍とか秒殺だろ。これいってやろ、おまえはもう、しんでいrゲボァ!「他のとこからネタ持ってくんなや」」 「はぁ……こっちでは色々と大変だとは思ってましたが、まさか古龍と戦う事になるとは。まあ、いいですけど」 かくして再集結を果たした鳥竜種連合軍。これから向かうはカスケ達の村付近の岩場。ゲリョから狂走エキスが全員に配られ、全力で走り出したのだった……。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.939 ) |
- 日時: 2014/04/12 22:12
- 名前: 掲示板 (ID: B31nznbR)
>>938 どうやって狂走エキス取り出してんだろう? そこんとこkwsk お願いします
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.940 ) |
- 日時: 2014/04/12 22:49
- 名前: 翼の勇車 (ID: gcaVn0mW)
>>939 ゲリョは強い武士道精神の持ち主です。よって、仲間を大切に思っており、そのためならば自らが多少傷つく事もためらいません。まあ勿論、一度に800匹近くのモンスターに分け与えるだけの体液を抜かれたらミイラになってしまいます。ただしご心配には及びません。彼は、こんなこともあろうかと日常的に少しずつ体液を取っておいてあるのです。その量たるや、なんと1000回分!武士は準備を欠かしませんものね。 それに、彼は普通のゲリョスではありません。知ってる人、居るかなぁ。『Gの洗礼を受けよ』←コイツの親戚です。グフフ。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.941 ) |
- 日時: 2014/04/13 01:39
- 名前: Trailblazer ◆FGU2HBsdUs (ID: eJKJk94M)
>>933 そういえばテツカブラって何気なくはめてくるような。最近戦ってないけど。 >>935 ダイソン…げふん、アマツさんぱねぇっす。こっちではさっきリサとリシアが捌いてたけど。 >>938 はて、500匹も集まれるほどの広場が…あったか。うん。武士道とは、死ぬことと見つけt(殴
やっぱ活動範囲ここだけのほうがいいような気がしてきた…でしゃばりすぎた やっぱり小説だけ書いてあとはROMっておいたほうがいいか…
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.942 ) |
- 日時: 2014/04/13 12:59
- 名前: 双剣 ◆HUQd0j4o36 (ID: BDBjbMXK)
なんか今みたら、変なスレが大量に上がってる。 しかもほとんど古スレって・・・
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.943 ) |
- 日時: 2014/04/13 13:34
- 名前: 翼の勇車 (ID: xu4iCwuw)
謎の米がテロを起こしてsagaっている……別にageる目的ではなくコメントをば。 >>936 キタアアァァァ! 温泉キタアアァァァ! リサ&リシアに期待! >>941 誰も広場に収まりきっているとは言っていませんよ? (ゲス顔)ハンターの不可侵入領域にも居るんですわハイ。
すいません、Trailblazerさんに質問……というか相談なんですが、クロスオーバー、この続きどうしますか? 他の人の作品を扱わせていただいている事もあって、全く思いつかないんですよ。
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モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.944 ) |
- 日時: 2014/04/13 13:48
- 名前: 片手拳 ◆EBwplS/Cbs (ID: 86h2s.hV)
小説の題名出来ました〜。
HunterLife〜ふんたーらいふ〜
ふんたーが描くハンターライフ。意味あい的にはそれだけ。 では本編行きますね。
〜第十九話「一買い行こうぜ!・前編」〜
アナウンスが終わったのを聞くと、私はすぐに闘技場を後にすると、更衣室に駆け込んだ。 ……なにせ防具が破れているのだ。インナー丸出しだ。 その下が見えなかっただけまだマシなのだろうが、恥ずかしい事に変わりは無い。
私は待合室のロッカーを開けようとしてロッカーのドアの取っ手を掴んだ。 それと同時に、嫌な音がした。 ベリベリッ! 先程の闘技で傷がついていたらしく、ブレイブシリーズとセットのインナーが胸元から大きく裂け、床に落ちた。 インナーの下に、確か「ブラジャー」だったか、そういう物を付けているハンターもわずかながらいるらしいが……。 別に付けなくても支障が無い物をわざわざ付けようとは思わない。
「……ひっ」 私の上半身が露わになった。反射的に胸を隠す。 ……隠すほど無いとか言った奴は殺す。これでもハンターとしては並程度にはあるのだ。
誰も見てないのが幸いだった。これが闘技中だったらと思うと……ぞっとする。 私は他の防具パーツと下のインナーを脱ぐと、慌てて自前のインナーとジャギィシリーズを着た。
「……そろそろ次の方が来られますよ〜」 係員の声が聞こえてくる。 「はい、すぐ出ます」 すぐに私は待合室を後にして受付へ向かった。
「はい、これが報酬の1000zですね〜」 「ありがとうございます!」 私は受付から報酬を受け取り、財布にしまった。 これで今度の上位昇格試験に必要なアイテムを買い漁るのだ。 ……足りるかどうかかなり心配だが。
買う物はすでにリストに書き込んである。
・砥石 ・回復薬 ・大タル爆弾 ・爆雷針
これだけあれば十分だろう。
私はそのまま雑貨屋へ向かった。
〜第二十話につづく〜
設定に関して、一つ。 ※ハンターとしては並程度:胸があるとはっきり言って狩りには邪魔なので女ハンターは貧ny(ryが多いという設定。ゲーム内の女ハンターはハンターとしては巨ny(ryという事になります。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.945 ) |
- 日時: 2014/04/13 14:33
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: lrbLnihy)
モンスターハンター 〜輪廻の唄〜
二十四章 地の利は我に有り
戦闘を開始して幾分かが経った。 テツカブラは突如頭から地面に突っ込み、地中へ潜っていく。 土煙を上げながら、地底洞窟のより地下の方へ向かって消えていった。 ペイントボールの効力は継続しているため、臭いは地図上で言うところのエリア8の所から続いているようだ。 周囲に危険がないかを確認してから、アストは一息ついてから、臭いを頼りにテツカブラを追う。
エリア8。 地底洞窟の中でも最も広大なエリアで、急な傾斜が続く地形となっている。 「オォォォッ」 「ゥォアォォオ!」 そのエリアにいた草食竜、リノプロスの群れが突如縄張りに侵入してきたテツカブラに向かって、固い頭殻を活かしての突進を敢行する。 リノプロスは草食竜の中でも縄張り意識の強いモンスターで、縄張りの侵入者を追い払おうと執拗に突進を繰り返してくるのである。 「ヴゥオォアァァァァッ!」 しかし、テツカブラのパワーの前にはさしものリノプロスも敵わず、あっけなく吹き飛ばされて絶命する。 アストはその様子を、エリア3から続く、鍾乳石の崖から見ていた。 「やっぱすごいな」 その声に反応したかのように、テツカブラはアストとセージに向き直る。 アストは崖から飛び降りて地面に着地する。 間近で見ればよく分かる。 このエリアは、急斜面と段差だらけの地形だ。 「さて、このチャンス……活かすも殺すもお前次第だニャ、アスト」 セージは意味深な言葉をアストに呟くと、ラギアネコアンカーを抜き放って突進する。 「チャンスだって?」 アストはセージの言葉の意味を汲み取れなかった。 つまり、セージから見るこの状況はハンター側にとって攻めやすい状況だと言うのだ。 一見は安定しない地形だ。 それを見つけろと、セージは言っているのだろう。 アストはそれがすぐには見つけられずに、そのままテツカブラとの戦闘を再開する。 テツカブラは四本の脚を器用に動かしてすぐにでも接近してくる。 これまで通り、まずはテツカブラの側面や後方に回り込み、比較的安全な後ろ脚や時折急激に柔らかくなる尻尾へダメージを与える。 だが、アストの中にはもうひとつ目論見があった。 (あいつがあれだけ大きな岩を持ち上げるには、間違いなくあの二本の牙が支えになってるはずだ……。つまり、あの牙をへし折れば、持ち上げられる岩にも限界が出てくるはずっ……!) しかし、牙の破壊、つまりテツカブラの正面に回る必要があり、かなり危険を伴う目論見であることに変わりはない。 動きを止めることが出来れば、狙った部位への攻撃など容易なのだが、そういった拘束できる類いの道具は、トラップツールに雷光虫を仕込ませた、シビレ罠が一つだけだ。 シビレ罠という道具は、地面に設置する罠の一つで、踏み込んだ大型モンスターを麻痺させてほんの数秒だけ足留めさせる道具だ。狩りを行う上での強力な手段の一つだが、一度設置すると取り外しが効かない上に、同じモンスターに何度も使うに連れて、モンスターにも抗体が生成されるのか拘束時間が短くなっていくというものだ。 故に、ハンターにとっては切り札のような道具であるため、無闇には使えない。 アストはテツカブラの後ろ脚を攻撃しながら足留めの方法を考えていた。 (あとは、体勢を崩すぐらいか。でも、不確実だし……他には……) テツカブラが前肢でアストを引っ掻けるように前肢を振り上げるが、アストは直ぐ様回避して安全を確保する。その反対側ではセージがラギアネコアンカーを振るう。 回避したその先で、段差に足を捕られてしまう。 「……っと」 そこで転ばずに足踏みして姿勢を安定させる。 段差、ドスジャギィ、ジャンプしながらの強襲……。 連鎖的にその時の状況がフラッシュバックし、アストは「そうかっ」と思わず声を出した。 テツカブラをさらに迂回し、段差に足を掛ける。 目下には、テツカブラの背中だ。 「うおぉぉぉぉぉっ!!」 アストは意を決して段差を蹴り、コマンドダガーでテツカブラを掬い上げるように振るい、さらに力強く叩き付ける。 「ヴォアァァァァァッ!?」 突然の上方からの攻撃にテツカブラは驚き、体勢を崩してしまう。 「やっぱりなっ!」 アストはコマンドダガーを素早く納めると、そのままテツカブラの背中に飛び乗った。 セージはテツカブラに飛び乗ったアストを見てほくそ笑みを浮かべた。 「ヴォアッ、ヴゥゥアァッ!」 テツカブラは背中に取りついた小賢しい人間を振り落とそうと暴れまわるが、甲殻にしっかりしがみついているアストは早々には振り落とされない。 やがてテツカブラは暴れすぎたが故に動きを止めて休憩する。 それを確かめて、アストは剥ぎ取り専用ナイフでテツカブラの背中を突き刺しては引き抜くを繰り返す。 再びテツカブラは暴れまわるが、アストはまた甲殻にしがみついて抵抗を続ける。 またテツカブラが休憩を始めると同時にアストも剥ぎ取り専用ナイフで背中を攻撃する。 「ヴアァァァァァッ!」 突如テツカブラは地面を転げ回った。 アストもテツカブラの背中から飛び降りる。 苦しげにもがいているところ、効いたようだ。 「よぉしっ!」 アストはコマンドダガーを抜き放って、テツカブラの頭に回り込む。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.946 ) |
- 日時: 2014/04/13 15:52
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: pXyxjRoW)
モンスターハンター 〜輪廻の唄〜
二十五章 炎上する激情、セージの静かな怒り
狙いは、テツカブラの二本の大牙だ。 「りゃあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」 烈迫の勢いと共にアストはコマンドダガーを振り回す。 研磨したばかりの斬れ味は最高だ。 もがき苦しむテツカブラの頭に、一方的にコマンドダガーを叩き込んでいく。 牙はやはり硬いが、コマンドダガーの斬れ味ならば問題なく攻撃を通していく。 縦横無尽に斬撃を放ち、瞬く間にテツカブラの二本ある内の一本の牙を半ばから破壊する。 その牙が破壊されたと同時にテツカブラは起き上がる。 テツカブラの口からは唾液が漏れ、明らかに疲労していることを表している。 アストはテツカブラが起き上がるや否や、再びテツカブラの近くにある段差に足を掛け、再度上方からの攻撃を仕掛ける。 「ヴォアッ……!?」 またしてもテツカブラはその攻撃に体勢を崩してしまう。 アストは再びテツカブラの背中に飛び乗り、剥ぎ取り専用ナイフによる攻撃に出る。 疲労しているテツカブラはそのアストの攻撃に抵抗する余裕もなく、背中の随を傷つけられてまた地面を転げ回ってもがき苦しむ。 アストはそれを確認すると再びテツカブラの頭に攻撃を仕掛ける。 「かあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 もはや、アストの目はテツカブラの牙しか見えず、四肢はコマンドダガーを振るうための役割しか果たさず、アストは『テツカブラの狩猟』ではなく『テツカブラの牙を破壊する』ことしか頭になかった。 「おいアスト、熱くなりす……」 「ぶぅっ潰れろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」 セージの言葉も耳に貸さず、アストはテツカブラを牙を二本とも破壊してもなお、テツカブラの頭にコマンドダガーを振り回しまくる。 テツカブラの眼球を貫き、舌を八つ裂き、脳髄を斬り刻んだ。 もうテツカブラは死んでいる。 それでもなお、アストはコマンドダガーを振り回している。 「……」 そんなアストを見て、セージは動いた。 ラギアネコアンカーを逆さに構えると、柄でアストの首筋を叩いた。 「ぎぇやぁぁぁぁ……っうっ!?」 アストは突然の痛みにコマンドダガーを手から落とした。 「はぁっ……はぁっ……俺は……何を……?」 目の前には、牙を二本とも折られて絶命したテツカブラ。 「熱くなりすぎて、周りが見えなくなっていたようだニャ」 セージはアストの正面に回る。 その瞳は怒りと、軽蔑を宿していた。 「アスト、ハッキリ言うニャ。今のお前は『モンスターハンター』じゃニャい……」 セージはおくびもせずにアストに言い放った。 「ただの殺戮者ニャ」 「さ、殺戮、者……?」 アストは今の自分を見てみる。 コマンドダガーやクックシリーズはおびただしく真っ赤に染まっている。 「熱くなりすぎる……それが若さだと言えなくもニャいが、もう殺した相手をなおも殺そうとする……アスト、お前は虐殺快楽者かなにかニャ?」 「ち、違うっ、俺、俺は……」 不意にセージはアストに飛び掛かり、アストを蹴り倒した。 「ぐっ!?」 アストは簡単にセージに押し倒された。 フッ、とアストの喉仏に何かが突き付けられる。 それは、セージのラギアネコアンカーだ。 「何が違うニャ?教えてみろニャ。それでオレを納得させてみろニャ」 セージはアストのクックメイルを踏みつける。 「…………」 アストは何も答えられなかった。 熱くなりすぎて周りが見えなくなるなど、少なくともそれは快楽者では無い。 しかし、アストは死んだテツカブラになおも攻撃を続けていたのだ。 端から見るその様子はどうか? バーサーカーか、もしくは本当に虐殺快楽者だろう。 「おい、どうしたニャ?オレの言う虐殺快楽者は違うのニャ?答えてみろニャ、おいっ!」 セージはラギアネコアンカーを降り下ろした。 首では無いが、へしゃげたクックメイルにラギアネコアンカーが捕らえた。 その瞬間、アストの全身に焼けつくような痛みが走った。 「ぐあっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁっ……!!」 アストはラギアネコアンカーによる雷を受けて苦しげに叫んだ。 セージはラギアネコアンカーを納めた。 「……まぁ、これはお仕置きみたいなものと思えニャ。だが、次にまた同じようなことがあれば……」 セージは肉きゅうをアストの首に当てると、一言ずつ句切って言い放つ。 「オレは、後ろから、お前を、殺す、ニャ」 「…………!?」 アストの背筋に戦慄が走った。 オトモアイルーに殺されるハンターなど有り得ない。 そして、セージの殺意を込めたその目は、冗談で言っているとは思えない。 「その方が、カトリアのためニャ」 セージはそれだけを言い残すと、アストから離れてエリア8を離れていった。 アストはしばらく茫然自失していた。 しばらくしてから、と言っても、テツカブラの屍がもう剥ぎ取れなくなるほど腐敗してからだった。
ベースキャンプでセージは待っていたが、何も言わない。 アストも無言で帰還の準備を始める。 依頼には成功した。 だが、アストの気持ちは、まるで失敗した上に大切な何かを失ったかのような気分だった。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.947 ) |
- 日時: 2014/04/13 16:13
- 名前: izayoi0018 ◆BrF6HmqDk2 (ID: nbj3enqZ)
なんでそんな文才あるねん…。 はぁ。軽く鬱。裏山水です。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.948 ) |
- 日時: 2014/04/13 16:19
- 名前: 翼の勇車 (ID: xu4iCwuw)
……なんといいますか……とりあえずテツカ兄さん、ご愁傷様です。そしてセージ先生、怖いです。まあ、あの状態のアストを止めるにはあのくらいしないとダメか……今後もちゃんと抑止力となることを願います。そしてアスト、てめえはダメだ。……まあ、ドスガレオスの屍を時間切れまで切り付けて楽しんでる我が言っても説得力無いですけど。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.949 ) |
- 日時: 2014/04/16 22:52
- 名前: 翼の勇車 (ID: SyXS7cdu)
久々に番外編書こ。
番外編〜ヤマツカミ戦における雑談会〜
勇車「よく集まってくれた」 カスケ「集まらなかったら番外編にならないだろ」 クック「というかその碇ゲンドウのポーズやめろ、お前の体のサイズだとほとんど意味無い」 勇車「……言いたい放題だな、まあいいや。今回増えた新しい仲間をご紹介ー」 ヒック「クルペッコのペッコだ、よろピク」 ゲリョ「ゲリョスのゲリョだ。以後、よろしく」 ミズキ「はいはいちょっと質問!」 勇車「こりゃまたいきなりだな。ハイどうぞ?」 ミズキ「ずっと……というか第十七話から気になってたんだけど、私達がヤマツカミにやられそうになったときトトスが使ってたあの技って何?」 トトス「んあ、アレか? アレぁ亜空間攻撃っつってな、俺様以外のガノトトスも使うぞ?」 ※実際のゲーム内部にも存在するバグ(?)。どうみても当たっていないのに吹っ飛び、ダメージを受けるというもの。 ギザミ「ガノトトス種以外のモンスターも地味に使ってるよね。しっぽ回転の時とか」 ネオ「おい作者ぁ! トトスが救出に入った辺りからオレの存在が無いみたいになってるにゃ! もう空気はイヤだにゃぁぁ!」 勇車「すまん全力で忘れとったwww」 ネオ「草生やすなにゃあああああぁぁぁぁぁ!!」 勇車「さて、今まですんごい強いモンスター達めっさ出してきたわけですが、今回はマジでチートクラスのやつがこのなかに紛れています」 ゲネッポ「フッフッフ、ワイは何となく予想がついているんや」 レオ「ヒャッハ!? どういうことだゲネッポ!」 ゲネッポ「>>940を見るがいい!」 イーオ「おおおさすがゲネッポ! 惚れ直しt「てめえに惚れられても嬉しか無いわ阿呆」ゲボァ!」 クック「で、実際の所ホントにそうなのか?」 勇車「……さぁて! 次は鳥竜種連合軍の快進撃回だ! 楽しみにしていたまえ諸君!」 ティガ「話を反らすな……」
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.950 ) |
- 日時: 2014/04/13 19:22
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: JtR5GQRl)
とりあえず、王道主人公がぶち当たる、「鬱の壁」です。 熱くなりすぎたことをセージに脅されたアスト。 ここから少しの間は暗い話が続く予定です。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.951 ) |
- 日時: 2014/04/14 00:01
- 名前: 十倍のquasar ◆FGU2HBsdUs (ID: EZyy2PYK)
参照通り。
>>941 うーん…自分はそちらのキャラの性格等がうまくかけないので自分から書くことはできなさそう… ネタならこんなものが… ・歓迎会の続き(蒼と雑談、天とはっちゃける、双と居合をする、幽と大食い競争でもしてみるとか。) ・歓迎会後のお話 ・狩りに出かけてみる。 ・なんか事件起こしてみる ・あえての綾とクシャ登場← くらいかなぁ…あ、クロスオーバーなんで適当な時に更新したのでおkです。
>>944 爆雷針…昔みんなで置きまくって討伐してたころがありました。 今は…そんなのあったかなレベル。
>>946 なんだろう、ところどころガン○ムネタに見えてしかt(殴 まぁ熱くなりすぎて我を忘れることってありますよね。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.952 ) |
- 日時: 2014/04/14 01:24
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: neeUplam)
>>951
Gは歴史が長いですからね。 ちょっとした台詞でも誰かの台詞と被ったりしますし、表現もそれと被ったりします。 書いてる時は脳内にアニメーションと仮定CV を想像しながら書いてるんで、誰かの台詞の使い回しとかは考えてないです。見直して「あ、これ〇〇の台詞だな」って気付くんです。 僕が分かる限りなら、格闘の極限進化と、おぼっちゃんのお父様と、自爆志願者ゆいちゃんと、光と影に分かれたブラザーの台詞が使われてました。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.953 ) |
- 日時: 2014/04/14 03:27
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: 5AL6Pzi/)
モンスターハンター 〜輪廻の唄〜
二十六章 狩りと殺しの違い
ナグリ村に帰還してテツカブラの狩猟成功を報告すると、村中が歓喜に満ちた。 まだ怪我が治っていないにも関わらず、土竜族達は殺到するように地底洞窟へ向かっていった。 常にどこかで槌を打ち鳴らす音が聞こえてなければ落ち着かないのだろう。本当に根っから村を愛しているのだとも汲み取れる。 「おうよ、さすがカトリアのとこのハンターだ。やってくれんじゃねぇかよぉ」 村長は愉快そうにアストに話し掛ける。 「ありがとうごさいます」 だが、アストは何の表情も見せずに会釈する。 「ぁんだ?疲れちまったのか?元気ねぇな?」 「そんなとこです」 アストはそう答えると、自室の馬車へ戻っていった。 セージはその背中を見送ると、村長に向き直る。 「思春期ニャ。考えるべきこと、考えたいことがたくさんえるのニャ、村長」 アストがあんな様子を見せている最もの理由を知っているセージだが、事をそのまま伝えようとはしなかった。 思春期なのかは微妙な所だが、考えるべきこと、考えたいことがあるのは確かだ。 アストは道具袋を投げ捨てて装備も脱ぎ捨てると、ベッドに転がった。 『今のお前は『モンスターハンター』じゃニャい……ただの殺戮者ニャ』 セージのその言葉を反芻していた。 モンスターを狩るのがモンスターハンターだ。 狩るということは、殺すこと、命を奪うことだ。 セージは今のアストをただの殺戮者だと言った。 しかし、テツカブラは『狩った』のだ。 おかげでナグリ村の人々は喜んでくれたし、得たものもある。 テツカブラを狩ることが出来た。 それは胸を張って言えばいいだろう。モンスターハンターにとって、それは誇るべきことなのだから。 だが、それまでの経緯はどうだったか? ただ激昂に身を委ねて、必要もない殺傷をすることがモンスターハンターの成すべきことだろうか? それは否だ。 訓練生時代だった時の教官の言葉をうろ覚えながら思い出す。 「本当の『モンスターハンター』とは、ただ名を馳せる狩りをするだけでなく、自然と協調し、敬意を示してそれらを狩ることだ」 あの時は、ただの教育的洗脳のような言葉だと思っていたが、今それを思い出すとその言葉に込められた意味が分かる気がする。 正直、テツカブラに対して二回目の乗り攻撃を成功させてからはもう意識がなくなっていた気がする。 我を忘れる……それはすなわち、自分自身を、心を忘れることと同義。 心をなくしたヒトが、自然に敬意を示すなどちゃんちゃらおかしいことだ。 心のなくしたヒト、つまりそんな人間に優しさはない。 ふと、セージが最初に言っていたことも思い出す。 「命を大事に出来ない奴はカトリアを悲しませる」 もし、カトリアがテツカブラ狩猟のあの瞬間を見ていたのなら、アストに対して何を思うだろう。 優しいカトリアなら、セージのようにハッキリと面と向かっては言わないだろう。 だが、きっと悲しむだろう。 セージの言う「命を大事に出来ない奴」とは、己の命だけのことではなく、相手の命のことも指しているのだろう。 あのテツカブラを狩った時、少しでも敬意を示せただろうか? そんなわけがない。 生を失った命に力を向けて、激情の捌け口のように扱ってしまった。 「……最低のハンターだな。いや、ハンターですらないかな」 それこそ、セージの言っていた、『殺戮者』だ。 ふと、ドアがノックされる。 「はい?」 アストはベッドから飛び起きると、ドアを開けた。 ドアの向こうには、医者の雛を自称する少女、マガレットが待っていた。 「初めまして。あの、ミナーヴァのハンターさんですよね?」 アストは彼女と初対面だ。 「そうだけど……君は?」 アストも彼女の素性を訊いてみる。 「あ、すみません。私は、マガレット・マカオンです。あちこちのキャラバンに同行させてもらいながら、医者としての修行を積んでいます」 マガレットは礼儀正しく自己紹介する。 「医者かぁ……って、君、じゃなくて、マガレット、さん?」 「マガレットで構いませんよ」 「じゃあ、マガレット。君、いくつ?」 「今年で16歳です。医療学校を卒業したのがつい最近ですから、まだまだ修行の最中です」 アストは絶句した。 自分と同い年なのに、医者という人の上に立つ職を手にしているのだ。モンスターハンターというありふれた自分の職業と比べるまでも無いほど位が違う。 「あの、ハンターさん?どうかしましたか?」 マガレットは小首を傾げて絶句するアストをみつめる。 絶句した理由はそれもあるが、もう一つ理由があった。 マガレットのその容姿だ。 爽やかな若葉のような翡翠色の短髪。それを木の葉とするなら、青紫色の瞳は果実だ。そしてあちこちを旅して日にさらしているのか、健康的に焼けた肌。 彼女を例えるのなら、実を付けたばかりの若々しい木だ。 アストからすると、彼からでなくても、かなり可愛らしい。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログ! ( No.954 ) |
- 日時: 2014/04/14 16:30
- 名前: 翼の勇車 (ID: 9v8UVU6/)
>>951 なるほ! 参考になりました。それとですが……書いてくれたらむしろ嬉しい件。キャラ捉えてなくても良いです。 >>953 ハーレム絶賛拡大中!
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあ ( No.956 ) |
- 日時: 2014/04/14 17:12
- 名前: 双剣 ◆HUQd0j4o36 (ID: CUAQz6z/)
明日二代目作るので、 ここが過去ログになったら、 来てください!
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと五十! ( No.957 ) |
- 日時: 2014/04/14 17:27
- 名前: 翼の勇車 (ID: 9v8UVU6/)
>>956 リョーカイです! さあさ皆さん、ラストスパートです! バリバリいきましょー!
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