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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと三十! ( No.983 ) |
- 日時: 2014/04/16 16:42
- 名前: 10倍のquasar ◆FGU2HBsdUs (ID: FbfxwbW4)
レポート作ってると後々質問しないといけないことが出て困る。 >>981 別端末からがベストなのかな…
現在MY PC移動中。 話まとまったんで夜の狩り終わったら書くかも …ってか他作品からキャラだすのはやっぱアウト? ぼかすしオリジナルっぽくしてもだめなのかな。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと三十! ( No.984 ) |
- 日時: 2014/04/16 17:49
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: O8Ptuxgc)
モンスターハンター 〜輪廻の唄〜
三十一章 銀の太陽
アストは突然横から突き飛ばされた。 何が起きたのか分からないままアストは地面を転がった。 正気を取り戻し、状況を把握しようと辺りを見回す。 真っ先に見えたのは、銀色の鎧、赤茶けた長髪、それを結ぶ銀色のリボン。それはすなわち、『銀色の装備を纏ったカトリア』の姿だった。 「カ、カトリアさんっ……!?」 アストは目の前にいる存在と、その彼女を包む銀色の装備に目を見張った。 なぜ彼女がこんなところにいる?それとも他人の空似か? アストの中で疑問が絶えなかったが、今は状況に任せることにした。 「早くっ、逃げてっ……!」 彼女はアストを一瞥しながら行き絶え絶えな声でアストを逃げるように諭す。 何が何だかはよく分からない。 とにかく、アストはコマンドダガーを腰に納めると、蜘蛛の巣に足止めされているセージを取っ捕まえて蜘蛛の巣を取り払う。 「カトリアッ!なんでお前がここにいるニャッ!?お前はっ……」 セージがそう怒鳴るところ、やはりアストも知っているカトリア・イレーネその本人だ。 「いいからっ……!」 カトリアは膝を笑わせながら、泣きそうな声で訴える。 「ギャアァッ?ギャアシャァァァッ!!」 「ギョギョッ、ギギギギギッ」 ドスゲネポスとネルスキュラは新たな獲物を見つけて、二者二様の威嚇をカトリアに向けた。 「……っ!」 その威嚇で、カトリアは足をすくませた。 ドスゲネポスが先攻し、カトリアにその牙を剥ける。 「ゃっ……!」 カトリアは咄嗟に腕を頭の前に上げた。 結果、ドスゲネポスの牙はカトリアの両腕を捉えたが、鈍い音を立てただけで、ドスゲネポスはその銀色の装備に守られた両腕に噛み付いても千切れないことに首を傾げるが、構わずそのままカトリアを押し倒す。 「つっ……!」 カトリアは仰向けに押し倒される。 ドスゲネポスはその噛み付いている両腕から牙を離し、次は勢いを付けてカトリアの胸に当たる部位に攻撃する。 「んっ……!」 しかし、これも銀色の装備に阻まれてドスゲネポス得意の麻痺が通じない。 カトリアの身体は、その銀色の装備に守られて無傷だ。 だが、カトリアは小さく悲鳴を上げるばかりで反撃の体勢に移らない。 「なっ、何をやってるんですかカトリアさんっ!」 その一方的な有り様を見て、アストはカトリアに怒鳴った。 だが、カトリアは恐怖に顔を歪めてアストの声が耳に届いていない。 「ギャアァ?ギャァッ!」 ドスゲネポスは自分の攻撃ではこの獲物は仕留められないと悟ってか、自らカトリアから離れた。 が、諦めた分けではない。 すると、ドスゲネポスの出方を見ていて我関せずの態度を取っていたネルスキュラが動いた。 「キシャァッ」 ネルスキュラは四本の脚を垂直に立てると、腹から白い球状の塊を三発打ち出した。 その白い球状の塊は、カトリアを直撃すると瞬く間に弾け、彼女の銀色の装備に絡み付いた。 それは、蜘蛛の糸の塊だ。 「きゃっ……!」 カトリアの全身は糸によって地面に縛り付けられる。 「えぇいっ、お前はやっぱりバカニャッ!」 セージはアストから離れてカトリアを助けようと走るが、ドスゲネポスがそれを阻んでくる。 「どけニャァッ!お前と遊んでる場合じゃニャいんだニャァァァァァッ!!」 セージはラギアネコアンカーを抜き放ち、ドスゲネポスに飛び掛かった。 ラギアネコアンカーの切っ先はドスゲネポスの眼球をぶち抜き、その口の中にラギアネコアンカーを突っ込ませ、咽頭をズタズタにした。 「ガァギャァァァッ!アギャガャァァァァァァァ……!!」 ドスゲネポスは激痛の余り暴れまわり、血を吐き散らしながら崖の下へ落ちていった。 身体の内側から雷を浴びた上に崖から落ちたのだ。まず生きてはいられないだろう。よしんば生きたとしても、出血が酷くて長くは持たないだろう。 「ギギギョギヨッ」 そうこうしている内にネルスキュラは鉤爪を顔の前でクルクルと回していた。 それに伴い、カトリアの身体に絡み付く糸が短くなっていき、ギリギリとカトリアの四肢を締め上げていく。 「ぃやっ……!ぅんんっ……!」 簀巻きにされたカトリアはそのままネルスキュラの元へ引き摺られていく。 「カトリアァッ!」 セージはカトリアを助けようと駆けるが、既にカトリアはネルスキュラの目の前で格好のエサになっている。 「ギョオオオォォォッ!」 ネルスキュラは口の中から触手状の牙を剥き出しにする。 嫌な紫色の液体が滴っているところ、それは毒にまみれた牙だ。 「あ、あぁ……!?」 カトリアは抵抗すらも許されず、それが許されても恐怖のあまり動けない身体にあの牙が襲い掛かってくる状態を想像してしまう。 その瞬間、カトリアの前に誰かが立ち塞がった。 それはセージではなく、アストだった。 ネルスキュラの牙はカトリアではなく、アストを確実に捉えた。 「ぐぁっ……っあぁがぁぁぁぁぁぁっ!!」 クックシリーズは挟み潰されてメキメキと軋み、その隙間からアストの身体に毒液が浸入する。 「アッ、アスト、く……!?」 ネルスキュラはアストを振り払うと牙を口の中に戻した。 アストは受け身も取れずに、捨てられるゴミのように放られた。 その瞬間、カトリアの奥底の記憶がフラッシュバックした。 自分を守るために、仲間達は次々にモンスターに捻り潰されていく。 鮮血が飛び交い、悲鳴が耳にへばりつき、息も出来なくなるくらい喉が渇き、屍の姿でなお守ろうとする。 「ゃ、ぇ、て……」 やめて。 私を守ろうとしないで。 カトリアはそれすらも声に出来なかった。 ネルスキュラはゴミを見るようにアストを一瞥すると、再びカトリアに向き直る。 「っ!」 ネルスキュラの無機質な複眼が、カトリアを捕らえた。 「ギッギッギッ……」 鉤爪を擦り合わせ、まるで食事を楽しみにしているように見える。 アストとセージを助けるどころか、余計に危険に晒し、自分までもが死へ急いでいる。 「ローゼェ……リアァ……フリージィィ……助けてよぉ……」 今は亡き仲間に助けを求めても、無駄なのは分かっていた。 分かっていても、今のカトリアは何かにすがるしかなかった。 ネルスキュラは再び毒液まみれの牙を剥き出した。 それと同時に、何かがカトリアの頬を駆け抜けていった。 すると、突然ネルスキュラの顔面が爆発した。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあ ( No.985 ) |
- 日時: 2014/04/16 17:41
- 名前: 双剣 ◆HUQd0j4o36 (ID: yC.QmKPO)
更新しました!
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと三十! ( No.986 ) |
- 日時: 2014/04/16 18:58
- 名前: 破損したスプレー缶 (ID: Wnas0QW3)
>>982 スレ主のレスがカウントされるのは俺の立てたやつだけかな?(ツクヨミ氏のスレでもスレ主のレスがカウントされていたのだが・・・) 間違ってたらスマソ
多分誰かがレス消したから合わないとか
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあ ( No.987 ) |
- 日時: 2014/04/16 20:00
- 名前: 双剣 ◆HUQd0j4o36 (ID: yC.QmKPO)
え、そうなの? とりあえずテスト
五秒後 カウントされてたよ。 やったねこれで最後を飾れるよ!
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと三十! ( No.989 ) |
- 日時: 2014/04/16 21:29
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: WA1qOFc3)
>>988
蒼の「もう一回気絶するか?今度は死ぬほど痛いぞ」……もうこれあれですよね。本編開始序盤で早くも自爆するグリリバさんですよね。 やっぱりどう頑張っても知ってる以上はGネタが入ってるように見えるんでしょうか。 僕の所のセージくんも「捌ききれない」とか言ってますし、どう聞いても骨十字海賊のなうさんです。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと三十! ( No.990 ) |
- 日時: 2014/04/16 21:30
- 名前: 破損したスプレー缶 (ID: Wnas0QW3)
>>987 だいぶ早いけどおめでとう!
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと三十! ( No.991 ) |
- 日時: 2014/04/16 22:45
- 名前: 翼の勇車 (ID: SyXS7cdu)
ラスト17レス! いよいよですなぁ、グフフ。
あ、それとなんですけど、我の小説に出てくるヒプノックのヒックなんですが、全力で種族間違えましたorz 正式にはクルペッコのペッコです。修正しておきます、すいませんでした……。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと三十! ( No.992 ) |
- 日時: 2014/04/17 11:16
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: WFDqsm9O)
モンスターハンター 〜輪廻の唄〜
三十二章 スナイパー
「ギョオワァァアッ!?」 突如顔面が爆発したネルスキュラは驚いてのたうち回った。 爆発は一度に限らず、二度三度と爆発する。 「拡散弾っ!?一体誰がニャッ……!」 セージはその爆発の正体を瞬時に見抜いた。 拡散弾とは、ボウガンナーの攻撃手段の一つであり、着弾と同時に爆薬を撒き散らすというガンナーの中でも一、二位を争う破壊力を秘めている。 しかし、誰がそれを撃ったのか? 簀巻きにされているカトリアでは無理、だからと言ってアストは片手剣士だ。 故に、この二人ではない第三者によるものだ。 何者かを確かめたい衝動をおさえ、セージはネルスキュラがのたうち回っている内に、カトリアを縛り上げる蜘蛛の糸をラギアネコアンカーで焼き切る。 カトリアのその顔は、恐怖に顔を歪めて全身を震わせていた。 しかし怪我という怪我は無いようだ。 一方のアストはさすがと言うべきか、既に起き上がっている。 だが、顔は真っ青であからさまに身体に異常が出ていることは如実に証明していた。 ネルスキュラのあの毒液まみれの牙だ。あれを直撃したなら、今アストの身体中の細胞が急速に壊死を始めているはずだ。 「アストォォォォォッ!」 セージの呼び声で、アストは瞬時に反応する。 「カトリアをっ、頼むニャッ……!」 「……?……!」 アストは声は出さずにうなずきで応えた。 そして、のたうち回っているネルスキュラにもう一発拡散弾が放たれた。 やはりそれはネルスキュラの顔面を捕らえると、顔回りに爆撃が走る。 「ギギッギョッ、ギィシャアァァァァァッ!」 ネルスキュラは二度も顔面を爆破され、さすがに癪に触ったのか怒りを露にして、その爆撃が飛んできた方を睨み付ける。 その方向は、アストとセージが入ってきたエリア1への出入り口だ。その出入り口の陰から、緑色の何かが見え隠れしていた。 「もう気付いたか?意外と早かったな」 陰から、それは姿を現した。 深い緑色、深緑の装甲を纏った、ヘビィボウガンを構えた女性ハンターだ。 だが、それにしてはその距離だ。 そのエリア1と4の境目から、エリア4のほぼ中央にいるネルスキュラとの距離はかなり空いている。 「あの距離から……」 セージはあの深緑のガンナーの腕に舌を巻いた。 深緑のガンナーは構えていたヘビィボウガンを折り畳んで背中に納めると、ポーチから拳大の何かを取りだし、それを持ってネルスキュラに接近して投げ付けた。 ネルスキュラにぶつかったそれは弾けると、いかにも臭そうな茶色い煙を撒き散らした。 「ギョッギギッ?ギッギッ……」 それを喰らったネルスキュラは不意に明後日の方向を向いて、エリア5の方へ消えていった。 辺りは静けさに包まれた。 セージはその深緑のガンナーに話し掛ける。 「誰かは存じニャいが、助かったニャ。礼を言わせてもらうニャ」 ネルスキュラを見送っていた深緑のガンナーは、セージに振り向いた。 が、セージとは目が合わなかった。 むしろ目が合ったのはアストの方だった。 「そっちの君、これを飲め。でないと死ぬぞ?」 深緑の女性はアストに近寄ると、ポーチから白い袋に包まれたそれを彼に手渡した。 「……?」 アストは真っ青な顔でそれを受け取った。 「漢方薬ニャ、早く飲むんだニャアスト」 セージに促され、アストはそれを口にした。 かなり苦い味がしたが、我慢して飲み込んだ。 すると、見る内にアストの顔色に活気が戻り、瞳にいつもの赤い輝きが宿る。 「ぷはっ……にっがぁ……でも、スッキリだ」 アストは大きく息を吐くと、目の前にいる深緑のガンナーとむきあった。 まず目に付いたのは、その髪だ。 炎のように赤い長髪は後頭部でしっかり纏められて、ポニーテールになっている。 ルピナスのそれよりも爽やかな、どちらかと言えばマガレットの髪の色に近い碧眼。 整えられた輪郭、まともに睨まれたら間違いなく怖いだろう、鋭い切れ長の眼光。 次に、その高い身長だ。恐らくはライラよりも高い。 その高身長の身体を包むは、先程から目についている深緑の装甲。 刺々しくも、凛とした麗しい空気を纏わせるその防具。 アストでも、いや、ハンターを志す者なら誰でも知っているレギュラーな、だが入手は困難なその防具は…… 「レ、レイア、シリーズ……?」 アストは大きく目を見開いた。 レイアシリーズとは、陸の女王リオレイアという大型の飛竜種の素材をつぎ込んで作られる、モンスターハンターなら誰しも憧れを抱く装備だ。 空の王者リオレウスと対を成す、陸の女王の名は大袈裟でもなく、縄張りに侵入する愚者にはその強靭な脚力を持って徹底的に叩き潰す、ハッキリ言えばこの世界の食物連鎖でも頂点に君臨する存在だ。 そんな強力な飛竜の素材を用いた防具を纏う、つまりはそのモンスターを狩れるほどの実力はあるということだ。 「積もる話は後にしないか?君やオトモくんはいいかも知れないが……」 深緑のガンナーはアストの隣で震えている、カトリアに目を向ける。 「そっちの彼女は……心が大丈夫じゃなさげだが?」 「…………」 彼女の言うことは確かだ。 アストとセージは一度話を切ると、カトリアを連れてベースキャンプまで下がることにした。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあ ( No.993 ) |
- 日時: 2014/04/17 16:04
- 名前: 双剣 ◆HUQd0j4o36 (ID: a3KG/04v)
更新しました!
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと二十! ( No.994 ) |
- 日時: 2014/04/17 18:35
- 名前: 破損したスプレー缶 (ID: ck8nJ4O6)
あと14レスかな?
ちなみに小説自体は
多分300ぐらいから読んでない
暇だったら読む
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと二十! ( No.995 ) |
- 日時: 2014/04/17 20:39
- 名前: アクア@オワタの人 ◆pVZdWIZl7M (ID: MBbfYCtp)
あとこのスレも、もうちょっとか~ あ りがたいことに私の小説を見てくれた人たちはいたのかわかりません が!たくさんの人に見てもらえる と嬉しいです う~ん、でもどれぐらいの人たちが見てくれているか気になる... !?
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと二十! ( No.996 ) |
- 日時: 2014/04/17 21:59
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: UIZDLBP4)
>>995
僕は読んでましたよ。 二代目ではぜひ周3以上の更新を期待してます。 明日もう一章更新したら二代目に移ります。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと二十! ( No.997 ) |
- 日時: 2014/04/18 11:19
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: BiyQVKsj)
モンスターハンター 〜輪廻の唄〜
三十三章 異名の重み
深緑のガンナーの介入によってどうにかその場を凌いだアストとセージは、カトリアを連れてベースキャンプに撤退していた。その途中でセージは一度エリア2の方に入っていった。 ベースキャンプのベッドの上で座るのは、カトリア。 ベッドの回りにいるのは、アストとセージ。 深緑のガンナーは席を外してもらっているのは、セージがそう頼んだからだ。 「怒るつもりはニャいが……なぜこんなことをしたかを聞かせてもらうニャ」 セージはそうカトリアに向けて問い掛けた。 アストは今更ながら、カトリアのその装備を凝視していた。 形から見れば空の王者リオレウスのモノだという憶測はついていたが、それはリオレウス本来の赤色ではなく、目映いばかりの銀色だ。 それに、武器にも同じような特徴が見られた。 長柄のそれは、形から見るに操虫棍だろう。 上半分が銀色で、下半分が金色という他に見られない独特なカラーリングを持っている。 「…………助けようと、したの」 カトリアは消えてしまいそうな声でぽつりぽつりと話始めた。 「エリスちゃんから、地底洞窟にドスゲネポスの他に大型モンスターが見られたって聞いて、いてもたってもいられなくなって……」 「それで、あんな真似をしたのかニャ?」 「うん……」 カトリアは頷きながら俯いた。 そこで、アストが入ってくる。 「俺は何となく思ってましたよ。カトリアさん、実はハンターなんじゃないかって」 アストはカトリアとセージに向けて続ける。 「普通の女の子が完全装備したハンターの体重を支えられる分けがありませんし、その装備の外し方だって素人とは思えないくらいスムーズ、むしろ俺より上手かったですから。……まぁそんなことはどうだっていいです。それより」 アストはカトリアに詰め寄った。 「さっきもそうでしたけど、何で反撃しなかったんですか?」 それを聞いて、カトリアはビクッと肩を震わせた。 「それに、モンスターの前で動かないなんて自殺行為ですよ。下手したらさっきので死んで……」 「アストッ!!」 アストの言葉を、セージが怒鳴りで遮った。 「カトリアはもうっ、モンスターの前で武器が握れなくニャったんだニャッ!」 「えっ……!?」 セージの感情的な怒りにも驚いたアストだが、その言葉にも驚いた。 「数年前に仲間が全滅してっ、そのショックで……」 「失礼、少し良いだろうか?」 すると、先程までテントの外で待っていた深緑のガンナーがテントの中に入ってくる。 その碧眼は真っ直ぐにカトリアに向けられる。 「あなたはもしや、四大女神の一人、『猛焔』だろうか?」 「!?」 アストは驚きながら深緑のガンナーの方へ振り向いた。 深緑のガンナーの口から出た四大女神と、カトリアに向けての『猛焔』の二つ名。 「その銀色のレウスシリーズに、金と銀の操虫棍……まさかとは思ったが」 「嘘だろ……カトリアさんが、四大女神の『猛焔』!?」 なぜそんな大層な人物が、ハンターという身分を隠してキャラバンを興したのだろうか。 そもそも、ミナーヴァはアストがバルバレに流れ着いた時と同じくらいに結成されたとカトリアから聞いている。 それに、ナグリ村の村長が前々からカトリアのことを知っていたのも気に掛かっていたのだ。 カトリアのその名前は『猛焔』として世界に広がっていたのだ。 「あなたは?」 カトリアは顔を上げると、深緑のガンナーに向けて疑問を向けた。 「申し遅れた。ニーリン・ガーネット……フリーランスのハンターを生業としている者だ」 深緑のガンナー、ニーリン・ガーネットはアストとセージも一瞥する。 「『深緑の流星』の方が分かりやすいか?」 それを聞いて、アストは首を傾げ、カトリアは大きく目を見開いて、セージは目を細めた。 「『深緑の流星』……つい最近になって名を聞いたことがあるニャ。モンスターの視界外からの超長射程爆撃を得意とするヘビィボウガンナー……空から遠い空へ駆ける流星のような弾という意味からその名が付けられたと聞いているニャ」 さすがはセージ。戦闘技術も知識も並のハンターより優れている。 エリアの端から真ん中にいたネルスキュラの頭に正確に弾を当てれていたのは、偶然ではなかったのだ。 「皮肉のつもりで言ったのだがな」 ニーリンは腕を組みながら、溜め息をついた。 「異名というのは足枷のようなものだ……周りから実力以上の結果を求められ、失敗した時の理不尽さは耐え難いものがある。毎日が楽じゃない」 アスト自身は、周りから囁かれるほどの実力も異名もないので、ニーリンのようなハンターの気持ちは分からなかった。 「話が過ぎたな。私は放浪の途中だったが……君達は狩りの途中のようだな」 アストが答えた。 「依頼は、ドスゲネポスの狩猟だったんだ。途中であの変な蜘蛛、ネルスキュラ?が乱入してきて……ってそうだ、ドスゲネポスは!?」 崖の上から落ちたのを最後に姿を見ていない。 「死んでいたニャ。あの状態で高所からの転落は間違いなく死ぬニャ」 セージはドスゲネポスを転落させた張本人だ。 先程エリア2の方へ向かったのは、その確認だったのだ。 「ほれ、ドスゲネポスの皮ニャ」 セージはポーチからドスゲネポスの皮を取り出して見せた。 「じゃあ、取り敢えずの依頼は達成か……でも、棍本的な依頼は果たせてない」 アストはベースキャンプの外を見た。 「ドスゲネポスの狩猟は、商隊のためだったんだ。ドスゲネポスは狩れたけど、今度はネルスキュラが商隊の妨げになるかもしれない」 そう、ドスゲネポス狩猟の目的はそれだ。しかし、ドスゲネポスに代わってネルスキュラが商隊を襲うのでは意味はない。 「だったら、次はそのネルスキュラを狩らないとっ!」 「落ち着け少年」 ニーリンはアストをたしなめた。 「商隊のために躍起になるのはいいが、ネルスキュラは簡単な相手ではない。奴の対策の道具もないのだろう?私が君に飲ませた漢方薬がその一つだ。依頼そのものは達成しているんだ。ここは一度帰還して、体勢を立て直す方が吉だ。そうは思わないか?」 ニーリンの言葉は正論かつまともだ。 アストもそれには賛成した。 結局カトリアのことはおざなりになってしまったが、今はそれよりも大切なことがある。 早々に帰還の準備を整えていく。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと二十! ( No.998 ) |
- 日時: 2014/04/18 11:39
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: 7DBQJ/19)
ラスト2なんで、もうここでの更新はしません。 ここでスレを見ていた皆さん、ありがとうございました。 この〜輪廻の唄〜の続きは『モンハン小説書きたいひとはここへ!二代目』で書かせてもらいます。 それでは、二代目でまたお会いしましょう。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと二十! ( No.1000 ) |
- 日時: 2014/04/18 12:29
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: isgAPv5D)
>>999
なんですと? しかししかし二代目の方にもう三十四章書くって言ってるんで、とどめは他の方に任せます。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあ ( No.1001 ) |
- 日時: 2014/04/18 15:24
- 名前: 双剣 ◆HUQd0j4o36 (ID: YiAnI7ES)
更新終了) あと7レスです!
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと十! ( No.1002 ) |
- 日時: 2014/04/18 16:59
- 名前: カゲヤ ◆ozOtJW9BFA (ID: lxNTcqm4)
書き初めていいですかね?第1話だけ 昔父親共々村を滅ぼされたハンターの復讐劇が書きたいです
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと十! ( No.1003 ) |
- 日時: 2014/04/18 17:03
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: vfOkdHww)
>>1002
もうじき二代目移っちゃいますけど、どうぞどうぞ。存分に書いちゃってください。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと十! ( No.1004 ) |
- 日時: 2014/04/18 17:27
- 名前: カゲヤ ◆ozOtJW9BFA (ID: lxNTcqm4)
>>1002 一応書いとこうと思いまして・・・ 二代目には予約済です
_________「俺、立派なハンターになる!」 昔からの口癖だった。 あの頃はかっこ付けることが俺の常だったし、何より本心からそう思っていた
でもある日、それは少しだけ変わった
あの日、村を壊した「黒龍」ミラボレアス。 その巨体が、ブレスが、炎が。 全て、奪っていったんだ。 命も、皆の努力の結晶の村や家。 何もかも。ただ、俺を除いて。 俺はカッコつけの割に力がなかった。けど、人一倍スタミナとスピードがあった。 これは数少ない誇れる事の一つだ。 ギルドナイトも来てくれた、逃がしてくれた。 これで黒龍を倒して、皆で逃げることが出来る。そう思った。
数分後、俺は泣きながら街へ続く森へ向かった。 その数キロ前には、大漁の死体と炎、それと残骸 それだけだった。上空には黒龍がいる。 もうダメだ、と思いながら走った。
寂れた城を見つけた。 駆け込み、身を隠す所を探す。 しかし、もともと古かったこともあり、すぐ壊された。 やけくそで、竜撃槍を打ち込んだ。胸に当たった。 倒れたが、すぐ起きた。今度こそ終わった。そう思った。
しかし、黒龍は『喋った』。こういった
____今は引く。いつか貴様を、塵にしてくれよう
そう言って奴は飛び立った。 足の震えが止まらなかった。
こうして、俺と喋る黒龍の、因縁が繋がった
『モンスターハンター 黒ノ奏』 第一話、完
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあ ( No.1005 ) |
- 日時: 2014/04/18 17:22
- 名前: 双剣 ◆HUQd0j4o36 (ID: YiAnI7ES)
>>1002 出来れば二代目から書いたほうが、 キリがよくて、いいですよ?
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと十! ( No.1006 ) |
- 日時: 2014/04/18 17:25
- 名前: カゲヤ ◆ozOtJW9BFA (ID: lxNTcqm4)
>>1005 いやぁ、一応こっちに書いておきたくて・・・ 1000行きそうなスレに名前残しておきたいと言う不純な動機と 二代目に書くなら一応挨拶も兼ねて・・・と言う感じです
あと、書いといて申しわけないんですが >>1004 コピペして二代目に貼ってもいいですかね?
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと十! ( No.1007 ) |
- 日時: 2014/04/18 17:34
- 名前: 翼の勇車 (ID: gnUgDRiJ)
中途半端に二レス残っていると主殿も書きにくいでしょう、ここは埋めます。間に合ってよかったー。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと十! ( No.1008 ) |
- 日時: 2014/04/18 18:42
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: zWRcn6iF)
しからば僕も埋めましょー。 >>1044
主人公はガンランサーですね、分かります。 ミラボレというかモンスターが喋るとか定番ですね。 この調子で二代目もガンガンやっちゃいましょー。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!目指せ過去ログあと十! ( No.1009 ) |
- 日時: 2014/05/31 11:49
- 名前: 若虎 (ID: lPiKMt/M)
――第13話 ついに・・・―― 紫に助けられ、無事にギルドに帰ってきた勇たち一行 やっと登録するようです…。 勇「じゃあ、登録しようか」 龍「お〜いギルドマスターいるか〜」 ギ「なんじゃね」勇「僕たち登録したいのですか」 ギ「でも、四人揃っとらんじゃろ」椿「猫じゃだめですか?」 ギ「いや、わしは、四人といったのじゃ猫は残念だが入れんの〜」 虎「そんにゃ〜(´・ω・`)」勇「どうしよう…。」 とすると後ろから ?「私が入ります。」勇「ゆ、紫!!」 紫「私が入ったら参加できるんでしょ?私も入りたいしね。」 ギ「では、勇 龍 椿 紫この四人でよいかな?」 全員「はい!!」 虎「僕はどうなるにゃ…」 ギ「君は、人じゃないから参加可能だよ」 虎「ほ、本当にゃ!?」ギ「本当じゃ」 勇「よし、四人と一匹で頑張るぞ!!」 全員「お〜!!」 こうして、紫が仲間になり、大会に参加できるようになった 勇たち、これでもっとやる気が出てきたようです さあ、四人と一匹はベスト15位に入るのか!?
やっと大会だよ、長引かせてしまったな…。スマソm(__)m
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