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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.240 ) |
- 日時: 2014/04/30 23:02
- 名前: 翼の勇車 (ID: fn2aA.vI)
すいません、キャラのリアクションとか難しいんでクックの方はよろしくお願いします(無責任)。
四章 モンスターとの会話
ニーリンside
《ズズゥン……》 二枚に卸され、左右に開くように倒れるガノトトス。そしてその偉業を成し遂げた張本人である二頭目のガノトトスが、ピョンと水中から飛び出してきた。構えるニーリン。 「オイオイ、そんなモン向けんなよ。なんかそれ、当たったら痛そうじゃねえか」 「……!」 目を見開いて驚くニーリン。当然だ、モンスターが喋って驚かない方がおかしい。またどうやらさっきの声も、本当にこのガノトトスが喋ったもののようだ。 「俺様はガノトトスのトトスだ、よろしくな!」 急に明るい声になった水竜は、鼻先を突き出す。ここでようやく我にかえるニーリン。 「ええっと……ああ、よろしく?」 たった今まで自分が苦戦していた相手を一撃で倒した、しかもモンスター。恐怖を面に出さないニーリンでも顔を引き攣らせたのだった。
アストside
「……え?」 目の前で砕け散る紫色の甲殻。そして現れた赤いハサミのモンスター。ダイミョウザザミであった。 「よっと」 攻撃姿勢から通常の姿勢に戻ったダイミョウザザミは、アストに駆け寄ってきた。 「う、うわぁ!」 あんな強さを見せ付けた相手、敵う訳ない、しかし腰が抜けて逃げられない。アストがわたわたしていると、その盾蟹が話しかけてきたのだ。 「キミ、大丈夫!? あ、怪我してる、ちょっと待ってて!」 「……え!?」 モンスターが喋った事に対して驚愕しているアストをよそに、盾蟹は近くにあった草村を漁り、キノコの群生地を漁り、さらには蜂の巣の下を漁った。 「ええと……」 自分の前に戻ってきた盾蟹はヤドの中から調合セットを取り出し、大きなハサミで器用に調合を始める。ハンターだからこそわかる極微量の調合比率を凄まじい精度で組み合わせていく盾蟹。 「はいこれ!」 盾蟹の渡してきたそれはまごうことなき回復薬グレートだった。満身創痍とまではいかずとも傷だらけだったアストは、迷い無くそれを飲み干した。効果はてきめん、どんどん傷が回復していく。それは回復薬グレートのそれでなく、秘薬並の効果があったのだった。 「よかったー、怪我治って。ボクの名前はギザミ、見ての通りダイミョウザザミだよ」 「あ、アスト・アルナイルだ……」 助けてくれた事、回復薬グレートをくれた事で警戒心が薄れていたアストは、ギザミと名乗るダイミョウザザミの挨拶に応じた。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.241 ) |
- 日時: 2014/05/01 17:16
- 名前: 翼の勇車 (ID: XNYU5reK)
眠い目を擦りながら書いたのでそこかしこおかしいかもしれません。 あ、それとなんですけど、ここにこういうセリフ入れてほしいとかあったら遠慮なく言ってください。なんか自分でも満足できてないくらいなんで。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.242 ) |
- 日時: 2014/05/01 18:15
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: djZh/ZWq)
クロスオーバー ダブルサクライザー×翼の勇車
四章続き
セージside
「なっ……!?」 ツバキは目の前の状況に驚く。 イャンクックが、「大丈夫かい?お嬢さん方」と、ハッキリとヒトの言葉を用いて口にしたのだ。 「そこのお前達も下がってくれ。こいつの相手は俺だ」 イャンクックはやはり滑舌よくヒトの言葉を放つ。 もはや何が何だか分からないが、ツバキとセージは状況に任せて彼(?)に任せることにした。 「クククワッ、クォワァァァァァッ!!」 青いイャンクックは怒り狂って、その同胞を攻撃しようと突撃してくる。 だが、喋るイャンクックは一瞬で跳躍し、その脚を振り上げた。 「秘技、赤鳥紅蓮脚(せきちょうぐれんきゃく)ッ!!」 その振り上げた脚から、真っ赤な焔が揺らめいた。 「うっひょーっ、よくわかりませんけどカッコイイーッ!」 シオンはその真っ赤な焔を見て手放しにはしゃぐ。 喋るイャンクックによる赤鳥紅蓮脚は、青いイャンクックの顔面を捕らえた。 同時に、青いイャンクックのクチバシが粉々に砕け散り、紙のように青いイャンクックの巨体が吹き飛び、鍾乳石の壁に激突した。 そんな常識はずれの一撃を喰らって無事なわけがなく、青いイャンクックはそこで動かなくなった。 「相手が悪かったな」 右足を軽く振るイャンクック。 喋るイャンクックが、四人の方を振り向いた。 「貴様が誰かは知らんがニャ、オレ達と敵対する意志はない……そう捉えて構わんかニャ?」 セージはラギアネコアンカーを油断なく構えながら、喋るイャンクックに問い掛ける。 喋るイャンクックはセージの言葉に頷く。 「こっちとしても、必要以上には戦いたくはない。それと、お前達は何者だ?」 「それはオレ達の台詞ニャ。なぜイャンクックがヒトの言葉を喋ることが出来るニャ?」 セージはこれまでになかったケースを前に警戒心を解かない。 「喋っちゃ悪いか?」 「悪いとは言っとらんニャ。とは言え、助力を感謝するニャ」 セージはラギアネコアンカーを背中に納め、礼を口にする。
ニーリンside
ニーリンとトトスと言うガノトトスは対話を続けていた。 「ふむ。つまりトトスくんは何らかの『ズレ』を感知し、異変を調べに来たところ、私とおさかなクンを発見、おさかなクンの方を二枚卸しにしてくれた、と……」 「おうよ。あのヤロー、何勝手に人のシマ荒らしてんだか」 トトスは二枚卸しにされた翡翠色のガノトトスを見やる。 「シマ?つまりは縄張りか。……縄張りの侵入者、何らかの『ズレ』……そしてここにいる私達の存在……考えるだけで混乱するな」 溜め息をつくニーリン。 「さて、私達の方はと言うと、随分と荒唐無稽な物言いになるな」 ニーリンはここまでの経緯を話した。 昨夜は普通に自室で眠った。起きたらいつの間にかこの密林の中にいたこと。 「ワッケわかんねーな。もちっとなんかねーのか?」 「残念ながら、私達はなにも知らない。まぁ、今ので分かったことがある」 ニーリンは真っ直ぐにトトスの目を合わせる。 「少なくとも君は私達の敵ではない、と言うことがな」
アストside
アストは一度ベースキャンプに帰還してきた。 「おかえりなさい、アストくん」 「怪我とかはない?」 カトリアとユリが迎えてくれる。 アストは早速話を持ち出す。 「カトリアさん、ユリ、ちょっとついてきて欲しいんです。有力な情報の持ち主と遭遇出来ました」 「本当に?ハンターだったの?」 カトリアが目を張った。 だが、ユリはその前に制止する。 「ちょっと待ってアストくん。さっきから地鳴りとか聞こえてたんだけど、大丈夫なの?」 「あぁ、ユリ。それが、大丈夫なんだよな。そもそも、有力な情報の持ち主がハンター、ってかヒトじゃないんで」 アストはそれ以上は有無を言わせずに、二人をベースキャンプから連れだす。
目の前の光景を見て、聞いて、カトリアとユリは絶句した。 「やぁ、君達がアスト君の仲間なんだね」 ギザミは当然のように挨拶を交わそうとするが、ユリは唖然とし、カトリアは無理解と恐怖に膝を笑わせていた。 「大丈夫ですよ、カトリアさん。カトリアさんが思うほど恐い奴じゃないですから」 ぶっちゃけた所、カトリアがどれだけギザミに対して警戒心や恐怖をほどいてくれるか、だ。 「わ、私もいますよ、カトリアさん」 カトリアの左右にアストとユリがついてやるが…… 「っ!」 カトリアはすぐにアストの後ろに隠れてしまった。 「やっぱすぐは無理かぁ……」 アストは困ったように頭を掻く。 「ごめんね、ボクが人間だったら良かったのに」 ギザミはちょっと落ち込んだような顔(?)をする。 「いやぁ、ギザミが悪いわけじゃないよ。ユリも、やっぱ怖いか?」 「うーん、ちょっと抵抗はあるけど、私達を襲ったりしないんでしょ?じゃあ、大丈夫かな?」 ユリはやや及び腰でギザミに近付く。 「えっと、ギザミくん?私はユリ。ユリ・アヤセっていうの。よろしくね」 「うん。こちらこそよろしくね、ユリちゃん」 ギザミとユリは何とか打ち解けそうだ。 やはり問題は…… 「ほらカトリアさん。ユリだってあんな風にしてますし、怖くないですよ?」 「……ほんと?」 カトリアは泣きそうな声でアストを上目使いで見上げる。だからそんな顔をされたらアストは自我を崩壊しかねないのだが。 アストはカトリアの手を取ると、そっとギザミに近付く。 しかし、カトリアはギザミの顔が間近にするとまたアストの背中にしがみついて隠れてしまう。 これは難しいな、とギザミは頭を悩ませるのだった。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.243 ) |
- 日時: 2014/05/01 19:02
- 名前: 翼の勇者車 (ID: XNYU5reK)
>>242 赤鳥紅蓮脚ェ……。かっこよすぎて我がキャラながら若干嫉妬。 ユリさん流石ですね、ギザミと即行で仲良くなるとは……。
追伸 名前間違えましたー! すいません、修正が効かないようなのでここで謝らせていただきます……。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.244 ) |
- 日時: 2014/05/01 19:14
- 名前: 翼の勇者車 (ID: XNYU5reK)
サクライザーさん、この後どうします? もう少しこの3グループで話を続けたいんですが……。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.246 ) |
- 日時: 2014/05/01 19:24
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: DxpQgFfo)
>>244
しばらくは3グループ現状維持でもいいんじゃないですか? 次はそちらの展開で新たに考えましょう。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.247 ) |
- 日時: 2014/05/03 02:35
- 名前: 翼の勇車 (ID: RHJjSo1J)
>>249 ありがとうございます! ……毎回我に合わせていただいてすいません。
クロスオーバー ダブルサクライザー×翼の勇車
五章 逃げた先と最終兵器
ライラside
「まいったねぇ……」 ニーリンに促され逃げたライラ、エリス、マガレットの三人は現在、広い野原のような所へ出ていた。 「ニーリンさん、大丈夫でしょうか……」 マガレットが心配そうにライラの顔を見る。 「ま、大丈夫でしょ」 軽く流すライラ。しかし彼女にしても、心配な事に変わりはなかった。 「あっ」 会話を終えたマガレットが、急に走りだした。慌てて追いかける二人。 「すごい……」 野原の先は崖になっており、そこからは素晴らしい絶景を見ることができたのだ。 「おお、こりゃあすごいねえ、後で他の皆にも話してやらにゃあ」 ライラも追いつき、素直に感心する。 「……まってくださ……きゃうんっ!?」 後ろから走ってきたエリスだったが、足元の小石に躓いてダイブ、崖目掛けて転がっていった。 「エリスさん!」 「あの馬鹿!」 慌ててエリスの腕を掴むマガレット。しかし勢いを殺せず、二人一緒に崖から落ちたところでライラがマガレットの足を掴んで踏み留まった。 「ラ、ライラさん……」 恐怖に顔を歪めるマガレット。エリスは顔が下を向いているので表情は分からなかった。 「どうにか……」 ライラの怪力があれば二人を持ち上げることも容易いのだが、足元の岩が崩れかけており、下手に踏ん張ると落ちてしまいそうだった。 《ガラ……ガラガラッ》 「まずっ……!」 ついに足場が倒壊し、ライラの体が崖に吸い込まれそうになった……その時だった。何かに空いている方の手を掴まれ、一気に引っ張り上げられたのだ。 「……え?」 「あわわ……」 引き上げられ、地面にしりもちをついた二人と、まだ腕を握られて立ち尽くしているライラが見たのは……片目に傷を負っている、一匹のドスゲネポスだった。
ギザミside
「うう……」 アストの後ろからこっちを涙目で見てくる、カトリアと呼ばれた女性を見て、ギザミは悩んでいた。自分を受け入れてもらうにはどうしたらいいか。全力で思考を巡らしていると、超大陸で始めてルカに会った時を思い出した。 (そうだ!) 「カトリアさん、でしたっけ? 手品って好きですか?」 アストが一瞬驚いた顔をしたが、すぐにニカッと笑った。いい考えだと思ったのだろう。 「手……手品?」 「はい。じゃ、いきますよ?」 ギザミはヤド内部に常備しているトランプを取り出した。人間が使うのと同じ大きさの物である。 「何の変哲も無いオランプがあります」 プロのポーカー顔負けのスピード、かつ綺麗な手(ハサミ)さばきでカードをきると、目の前の平たい石の上にサーッと並べた。この一連の動作を目の当たりにした一同はひどく驚いたようで、ユリに至っては食い入るように身を乗り出していた。 「はい、じゃあユリちゃん、この中から一枚だけ選んで? ボクは見ないから」 そう言って、ヤドの中に隠れるギザミ。 「選んだら二人に見せてくださいね」 ヤドの中から聞こえる声に従い、選んだカードをアストとカトリアに見せるユリ。自分も改めて確認したころ、再び声が聞こえた。 「そろそろかな? じゃあ、適当にさっきの所に戻して、ざっときってくれる?」 いうとおりにトランプの並べられた所にカードを戻し、ぎこちない手つきで混ぜるユリ。 「よいしょっと」 ヤドから顔を出したギザミは、トランプの束を受け取り、ハサミをかざす。 「エイッ」 そう言ってから、束の一番上のカードをゆっくりと持ち上げ、これまたゆっくりと三人に見せてきた。 「「「……!」」」 驚きで目を見開く三人。ギザミの掲げたそのカードは、先ほどユリが引いたのと同じ物であった。 (さて、これでどうかな……)
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.248 ) |
- 日時: 2014/05/01 21:47
- 名前: 翼の勇車 (ID: XNYU5reK)
3グループで話進めるとか言いながら4グループに分割するという阿呆をやってしまいますた。あとでライラさん達とニーリンさんは合流させますんで勘弁してください。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.249 ) |
- 日時: 2014/05/02 13:19
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: tug2NTta)
クロスオーバー ダブルサクライザー×翼の勇車
ニーリンside
「んぁ、そう言えばよぉ」 トトスは首を鳴らしながら何か思い出したようにニーリンに話し掛ける。 「テメェさっき、「私達」っつってたよな?他の奴らとかはどうした?」 「いい質問だな、トトスくん。先程のおさかなクンと戦闘を開始した際に、あちらの平原の方へ向かったのを最後に見た。なぁに、心配するな。君のことは私から言っておくよ。君は見たところ、陸上を歩くのは得意ではなさそうだし、連れてこようじゃないか」 ニーリンはライラ達が避難しただろうその先と、トトスを見比べながら応えた。 「あ?誰が陸上を歩くのは得意ではなさそうだ?」 そう言うなり、トトスは実に見事なムーンウォークを披露する。 「おぉ、なんと素晴らしい足さばき。いや、私が君を勘違いしていたよ。すまんすまん」 ニーリンはトトスのムーンウォークを見て、頷く。 「では行くか」 ニーリンとトトスは並んで歩く。 (モンスターの隣を歩くというのも、なかなか出来ない経験だな) セージside
セージと喋るイャンクック、クックは対話を続けていた。 「俺は仲間達と寝床で寝ていたんだが、妙な夢を見てしまって思わず起きた。それと同時に、言い知れない『ズレ』を感じてここの異変に気付いた……と言ったところだな」 「『ズレ』ニャ?オレの方はそんなことはニャかったがニャ……その代わり、起きたらいつの間にかこの密林にいたニャ」 「そっちの方がよっぽど無理解だな。なぜ互いにこのようなことが起きているのか……」 『ズレ』を覚える喋るモンスターと、起きたらいつの間にかこの密林にいた人間達。 セージとクックが互いに不可解を前に悩む中で、二人(?)の間に介入するのはシオンだった。 「あのあのっ、すっごく今更なんですけどっ、どうして私達しかいなくてっ、アストさんとかカトリアさんがいないんでしょうっ?」 そう言えばそうである。 先程までは「なぜ自分がここにいるか?」という考えだったが、シオンの言葉で「なぜ他の仲間がいない?」という考えに移った。 「確かにな……今思えば、アストやカトリアさんだけじゃない、ユリだっていないんだ」 ツバキはユリの身を案じてか、落ち着きがない。 クックはそのシオンの言葉も咀嚼し、新に意見を出す。 「俺が起きたときは、周りの仲間達は全員いたんだ。しかし、お前達の方には仲間が揃っていない……だが俺達は『ズレ』を感じることが出来る。この『ズレ』の原因を突き詰めれば、お前達の仲間の安否もわかるはずだ」 全く根拠がないわけではない。 二つのあまりに大きすぎる出来事が、あまりにタイミングよく同時に起きているのだ。偶然だと言い切ればそれで終わりだが、とても偶然と片づけれそうにない。 「あのぉ、ちょっといいですかぁ?」 ここで、ルピナスが入ってくる。この緊迫した空気には似つかわしくないほど、のんびりな声でだ。 「お腹は空いていませんかぁ?」 さらにこの言葉である。 先程までの話を聞いていたのかと疑問に感じるが、空腹を感じることが出来たのはその言葉のおかげだった。 「はいはいルピナスさんっ、私ったらとーってもお腹空いていますっ!」 シオンはビシッという擬音が聞こえそうなほど真っ直ぐ手を挙げる。 「俺もまぁ、腹は空いてるかな?それよりユリはどうしたんだ……?」 ツバキもユリの身を案じながらも、空腹には正直だった。 「提案だニャ、クック。ここは一度飯を共にして共同するのはどうニャ?こちらも可能な限り手は尽くすニャ」 セージは肉きゅうをポムと叩くと、クックに交渉を持ち掛ける。 「そうだな、一人よりかは何人もいた方がいい。その話、乗ったぞ」 クックはコクンと首を縦に降ろした。 こうして、セージ、ツバキ、ルピナス、シオンの四人は、クックと同行することになった。
アストside
「……」 カトリアは目の前のギザミの数々の手品にすっかり目を奪われていた。 「ほら、こんな所から……」 ギザミはギザミで、カトリアを何とかして喜ばせようと必死に、しかしそれを表には出さずに手品を連発する。 「さって、こんなもんかな」 あらかた持ちネタを使いきったのか、ギザミは一息ついた。 すると、カトリアの様子が変わった。 やはりアストにしがみついたままだが、顔を出してくれた。 「ギ、ギザミくん?」 ようやく、カトリアの口から彼の名前が出た。 「そうですよ、ダイミョウザザミのギザミです」 ギザミは嬉しそうに頷く。 「カ、カトリア・イレーネ、です……」 戸惑いながらも、カトリアはギザミに名乗った。 「ね?言ったでしょう?怖くないって」 アストはカトリアに声をかけてやる。 「……」 すごく緊張していたのか、カトリアはまた泣きそうにアストにくっつく。 「いや、カトリアさん?俺にそんなにくっつかれても、困るんですけど……」 アストからすれば、カトリアほどの美少女にくっつかれているだけで気が狂いそうなのだが、必死に理性で押さえ込む。 ふと、ギザミはユリに耳打ちする。 「カトリアさんって、いつもこんな人なの?」 「うぅん、普段はもっと優しくて凛々しい人なんだけど、どうもモンスターが怖いみたいなの」 「そっか……」 ユリとギザミは少しの間、カトリアにくっつかれてしどろもどろになっているアストを見詰めることにした。 「ユリもギザミも見てないで助けてくれよぉっ」
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.250 ) |
- 日時: 2014/05/02 13:28
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: WFQc/OvO)
>>247
エリスについて補則なんですけど、彼女は台詞を言う前に必ず「……」をつけます。
例
「……おはようございます」挨拶 「……きゃぅんっ!?」悲鳴 「……分かりました」了解
その他補則が欲しいキャラがいればどうぞ。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.251 ) |
- 日時: 2014/05/02 13:36
- 名前: 翼の勇車 (ID: BkbhTSE8)
>>249 トトスのムーンウォーク想像したらふきましたw。 はてさて、この後はどうするか……。ライラさん達の方ですけど、エリスのリアクションがイマイチ想像できないんですよ。「せっかくワイ登場したのに投げやりはないやろツバヤン」
追伸 >>250 ああそうなんですか、修正しときました。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.252 ) |
- 日時: 2014/05/02 14:31
- 名前: 布都御霊剣 ◆Mp0wNgpgF6 (ID: CZQQDb2N)
モンスターハンター「焔の詩」10話 ジェノス&楼華 太刀をスラリと抜き、右肘目掛けて振り下ろす。 迫り来る腕を太刀の反りを生かして滑らせ、右脇を切り抜ける。 その斬ったところをなぞる様に貫通弾Lv3を当てる。 「楼華! 腱に集中攻撃! 機動力を奪えッ!」 「了解した」 その掛け声と共に半回転しながら太刀を薙ぐ。 そしてブリザードタビュラの照準にラージャンの右眼を捕らえ、狙い撃つ。 薬莢が飛び、貫通弾Lv3が、狙い通り正確に右眼に当たる。 これで視力の半分を奪った。 (こうしてると思い出すな・・・・・・陽炎と、オリウス、それから――ガルドネットと共に狩をした時の事を) オリウスとガルドネットの娘に、陽炎の娘。彼女らに会えたのは偶然だろうか? それとも神の悪戯か、運命の手繰り合わせか。 神とか運命といった物は信じないのだが――ここまで続くとあるんじゃないかと思ってしまう。 そんな事を考えながら、睡眠弾Lv1を装填し、撃っている。 射撃精度が殆ど落ちないのは世界広しと言えどジェノスぐらいのものだろう。 とうとう睡眠弾の効果が表れ、ラージャンを寝かしつけた。 そして、頭に大樽爆弾Gを2個設置する。 「――その様な物まで持ち込んでおられたのか・・・・・・」 少し嫌そうな眼でこっちを見る。 「本当に陽炎そっくりだな・・・・・・アイツもこういうやり口は嫌ってたな――本当に、似ている」 十分な距離を取り、ペイントボールを投擲する。 投擲されたペイントボールは爆弾に当たり、その衝撃で2つの大樽爆弾Gが爆破される。 この一撃である程度ダージは与えただろう。しかし、それだけで倒せるほど、ラージャンは弱くない。 「楼華、右の腱を集中攻撃! 奴は俺が引き付ける!」
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.253 ) |
- 日時: 2014/05/02 14:34
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: KBEjxQ/N)
>>251
エリスちゃんは感情表現が苦手な設定ですからね。大まかなリアクション一覧だけ書きました。
喜「……嬉しいです」「……ありがとうございます」「……感謝します」
怒「……」「……死んでください」「……怒っていいですか?」
哀「……そんな」「……ぐすっ」「……悲しい、です」
楽「……ふふっ」「……えへ」「……よかった」
愛「……側に、いてください」「……好きです」「……甲斐性には自信があります」
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.254 ) |
- 日時: 2014/05/03 02:33
- 名前: 翼の勇車 (ID: RHJjSo1J)
よーし、そろそろみんな乱入させ始めますか!
クロスオーバー ダブルサクライザー×翼の勇車
七章 泣き虫
セージside
「実は俺も朝から何も食っていない。虫も食おうと思えば食えるが、生憎俺は『料理』が好きだ」 「? お前、料理ができるのかニャ?」 セージの言う事も最もだ。モンスターが料理できるのだろうか。 「俺はだし巻き卵くらいしか作れんが、知り合いにプロがいる」 「そうなんですかぁ、それは是非会ってみたいですねぇ」 そんな会話をしていた、その時だった。 「クエエエェェェン!」 モンスターの情けない声が響き渡った。身構えるセージとツバキだったが、クックは呆れた顔をしていた。 そして天井の穴から降り立ったのは、一匹のイャンガルルガだった。 「またかニャ!? ペースがおかしいニャ!」 クックも含めて、三匹も立て続けにやって来る大型モンスターに驚くセージ。 「ああ、あいつは大丈夫だ。安心しろ」 「仲間なのか?」 「妹だ」 目を見開いて驚くツバキをよそに、そのイャンガルルガは走ってきた。 「うわあああぁぁぁん、おにいぢゃああぁぁぁん!」 クックに抱き着き、泣きじゃくるイャンガルルガ。 「よしよしいい子だ。ほら、人がいる目の前でそんなに甘えていいのか?」 「ふぇ!?」 ようやくセージ達の存在に気づき、慌ててクックの後ろに隠れるガルルガ。よく見れば、この種特有の刺々しさは全く無い固体だった。 「これはイャンガルルガのルカ。見ての通り寂しがりやで泣き虫、んで異常な人見知りの俺の妹だ」 「うぅ……」
アストside
「どうしよ……」 ギザミは再び悩んでいた。自分一人でこれだけ怯えてしまうカトリアを、すぐに他の皆に会わせるのは良くないと思ったからだ。 「カトリアさん、ほら大丈夫ですよ」 ユリはアストの救助要請を受け、カトリアを宥めている。ギザミはといえば、自分が動いたところでむしろ警戒心を強めると思い、それを眺め、カトリアさん可愛いなーとか思ってみたりする。最も、彼はミズキ一筋なので好きになったりすることは断じて無いが。 「そういえば……」 アストが口を開く。どうやら話題を変えて気を紛らわすことにしたようだ。 「他の皆はどうしたんだろ……」 「心配ですね、場所が場所ですし」 「みんなって?」 ギザミはアストとユリの会話を聞いてそう言った。 「ああ、俺らの仲間。実は……」 アストはここまでの経緯をギザミに話す。夢の事、朝起きたらこの密林にいたこと、他にいた仲間がいなかったこと……。 「うーん、もしかしたらボクの仲間と会ってるかも」 「ギザミにも仲間がいるのか?」 「うんまあね。その時はモンスター仲間は二人いたんだけど、それぞれ何かを感じとったみたいに行っちゃって。で、ボクもその、うーん、なんて言ったらいいかな。ズレ? みたいなのをたどってここに来たら君に会ったってわけ」 「じゃあ、皆も無事って事か?」 「たぶん。二人とも優しい……まあ一人はちょっと荒っぽいけど。みんな無事だよ」 憶測ではあるが、その言葉に少し安堵するアストであった。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.257 ) |
- 日時: 2014/05/02 21:47
- 名前: 辰 (ID: DIU7hgF2)
辞めてくれます?迷惑ですよ?分かりません?jk頑張って小説書いてるのに邪魔する輩wwww
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.258 ) |
- 日時: 2014/05/02 23:07
- 名前: seventh slave ◆3uRftiO1f2 (ID: JQBGePq/)
>>256はただageたかっただけ…なのかな? >>257注意するのはいいけどケンカ腰はやめたほうがいいかと…。
うーん、この小説スレの作品もう少し増えないかな…作者が少ないような気がする。 とはいっても書くのは難しいし…ん?お前が書けって?それはちょっと違うような かけないことはないけど時間がないから…。
あと目次は今どうなっているのですか?
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.260 ) |
- 日時: 2014/05/03 00:14
- 名前: 翼の勇車 (ID: RHJjSo1J)
>>258確かに。最近小説更新してるの我とダブルサクライザーさんと布都御霊剣さんぐらいですもんね。真夏のペンギンさんとかは我等みたくペース早くないですし、Trailさんも失踪しましたし。
目次に関しましてはこれかと。 スレ主殿が忙しくて中々来れない→その間に大量に溜まる→久々に来たら編集意欲が死ぬ 以前はTrailさんが定期的にまとめて主殿を援護していたんですが、失踪なさったために現在は誰もそれをやる人がおらず……という悪循環に入っておりますハイ。我がやればいいのかもしれませんが、我の使っている端末がコピペができず、処理も遅い、複数のウィンドウを開けないという糞仕様なもんで……。というか、そもそもこの端末はブラウザにつなぐ事自体視野に入れて設計されてない(!?)ので……。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.262 ) |
- 日時: 2014/05/03 10:30
- 名前: seventh slave ◆3uRftiO1f2 (ID: gUfKWO2X)
>をもう一つ入れるとレスアンカーになります ←みたいなのがついているのは消して使ってください…。
ダブルサクライザーsの作品 モンスターハンター 〜輪廻の唄〜 四十二章 雲の隙間に闇が蠢く>141 四十三章 決死の救助作戦>155 四十四章 足掛かり>192 四十五章 ドッキリ?真夜中の衝撃>201 四十六章 歌姫と可愛いナイト>209 四十七章 ニューウェポン・チャージアックス>233
片手拳sの作品 HunterLife〜ふんたーらいふ〜 〜第二十一話「上位昇格試験編・出発の時」〜>112
翼の勇車sの作品 第二十三話〜ギザミの想い〜>110 第二十四話〜狂竜病克服〜>123 第二十五話〜vsクック&ルカ〜>145 第二十六話〜最強の増援〜>154 第二十七話〜怪虫組(モンスターバグズ)〜>188 第二十八話〜うるさいクイーンランゴスタ〜>210 番外編〜過去ログ入り記念祭 part2……の場を借りたクロスオーバー意見会〜>128←個人的にちょっと内容が…(すでに消してるTrailsの作品に振れているため)
布都御霊剣sの作品 モンスターハンター「焔の詩」 10話>252
アクア@オワタの人sの作品 Monster Hunter~狩人の使命~ 番外編! ~100レス超えたけど関係ない!~>150
真夏のペンギンさんsの作品 二話 結成?>174
クロスオーバー ダブルサクライザー×翼の勇車 クロスオーバーの設定>211>226>263 序章 歪んだ夢の中へ>222>224 一章 未知という未知>227 二章 現れた紳士>230 三章 暴れん坊と良識派>235 四章 モンスターとの会話>240>242 五章 逃げた先と最終兵器>247>249 七章 泣き虫>254←>249が六章になるのかな?
んと…Trailsこと10倍のquasarsの作品に関するもの(クロスオーバー)は含んでないです。 なんかいれてもあれな感じがしたので…
何かツッコミがあったら修正します… 修正少ししました。追加するのがめんどくさいため>263までにします…。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.263 ) |
- 日時: 2014/05/04 23:01
- 名前: 翼の勇車 (ID: i1EKrUOA)
過去に登場したモンスター達の技を詳細に記述してみますた。
・クック 主に足技を得意とする。 『クック・キック』 上空200メートルから自由落下でスピードを乗せ、途中で軌道修正して対象を蹴り飛ばす技。上記のような高度から降下したスピードをそのまま攻撃に使用しているためにその威力は凄まじく、作中でもティガレックスを易々と吹き飛ばしている。 『赤鳥紅蓮脚(せきちょうぐれんきゃく)』 クロスオーバー ダブルサクライザー×翼の勇車 四章続きを参照
・ギザミ ハサミによる攻撃を得意とする。 『ギザミ・アッパー』 地中からジャンプで飛び出し、対象にハサミでアッパーを食らわせる技。ギザミの技の中ではそんなに威力が強い方ではないが、飛竜を20メートル以上かちあげるほどの威力がある。 『ギザミ・ギロチン』 自慢の脚力で空高く飛び上がり、対象の首にハサミをギロチンの如く叩きつける技。飛竜クラスのモンスターでも軽く首の骨をへし折られる。 『ギザミ・回転ノコ』 ありったけの高さに飛び上がり、上空で正面上方向に泡ブレスを発射、体を高速で回転させ、前方に突き出したハサミで対象に攻撃する技。高度からの落下スピードに加え、高速回転する事によってさらに威力を底上げし、飛竜種では体が砕け散り、古龍種ですら首の骨をへし折られる。 『狂蟹化』 狂竜病を克服したギザミの姿。全身から紅く変色した狂竜ウイルスを放出し、全身の力を数倍に底上げする。変色したウイルスは他の物に感染したりすることは無く、ギザミ本人の「怒り」の感情によって発動する。なお、ギザミが怒るのはミズキが怪我をしたときのみなので、実質狂蟹化するのはミズキが危機に陥った時という事になる。 『ギザミ・クロスクラッシャー』 クロスオーバー ダブルサクライザー×翼の勇車 三章 暴れん坊と良識派を参照
・トトス ブレス攻撃を得意とする。 『トトス・レーザー』 通常のブレスの数倍の威力をもつ水ブレス。「トトス武勇伝」によれば、本気でこの技を放ったところ、シェンガオレンを両断したとかないとか。 『亜空間タックル』 トトスに限らずどのガノトトスも使える技。亜空間を駆使し、本来当たらないはずの場所にまで攻撃を与える……と言われている。ちなみにトトスは普通よりも広範囲に攻撃を与える。威力は言わずもがなである。 『トトス・カノン』 クロスオーバー ダブルサクライザー×翼の勇車 三章 暴れん坊と良識派を参照
・ゲネッポ 漫才で鍛えられた声量による攻撃を得意とする。 『なんでやねん』 ゲネッポ最高かつ最強のツッコミ。いわゆるバインドボイス。本人曰く、ダラアマデュラを怯ませた事もあるという。
疲れたので今日はここまで。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.264 ) |
- 日時: 2014/05/03 02:47
- 名前: 翼の勇車 (ID: RHJjSo1J)
>>262 おお、ありがとうございます(我スレ主じゃないのになんでお礼言ってるんすかね)。 クロスオーバーの「第」についてですが、完全に我のミスです。修正しておきましたのでご容赦を。 あと設定についてですが、>>226はクロスオーバーの設定です。こちらも名称を「キャラクター設定」から「クロスオーバー用キャラクター設定」に変更したのでよろしくお願いします。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.270 ) |
- 日時: 2014/05/03 10:32
- 名前: seventh slave ◆3uRftiO1f2 (ID: gUfKWO2X)
>>269 小説書いてくれることはうれしいのですが話数がないと目次に入れにくいです…。 題名は強制ではない…のかな?
追加修正がめんどうな仕様のためある程度したら目次作成を…スレ主sが帰ってきたらやりませんけど。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.271 ) |
- 日時: 2014/05/03 11:07
- 名前: 翼の勇車 (ID: RHJjSo1J)
>>269 ランコ(クイーンランゴスタ)「ちょっとぉ! なんでアタイがいないわけぇ!?」 ギザミ(ダイミョウザザミ)「あっ、なんだショウグンの方か」 アルタス(アルセルタス)「oh……」 ゲルタス(ゲネル・セルタス)「あら〜、頑張ってるわね〜」
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.272 ) |
- 日時: 2014/05/03 12:19
- 名前: 10倍のquasar@ROM勢 ◆FGU2HBsdUs (ID: TRZcBDB/)
目次編集だけで生きようかと思ったけどやってくれる人現れたしまぁいいや そういえばわてに失踪したら怒るっていったやつのレス消えてるのね。管理人が消したか? なんであんなやつの意見聞いたんだろうと後悔してるが言ったことからには実行する。 あとわての本編再開を望むような人がいるのかわからんけど保存してないからやんない。たとえ誰かが保存しててもやんない。 んじゃまたわてはROMに戻るよ。あとこのレスに対する反応はやめてね。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.273 ) |
- 日時: 2014/05/03 15:52
- 名前: ダブルサクライザー ◆4PNYZHmIeM (ID: 7bqXgb6L)
モンスターハンター 〜輪廻の唄〜
四十八章 ゴア・マガラ再び
「情報の通り、ゴア・マガラによる各地の被害は拡大しつつあります。このままでは、より多くの人だけではなく、私達ミナーヴァにも再び被害を被るかもしれません。私達はこれより早急にバルバレに向かい、ギルドマスターからの援助を受けて、ゴア・マガラの狩猟に向かいます。ハンター各人は出航の準備を迅速に、出航は本日の夕方を厳守とします」 カトリアが状況を説明していく中、ニーリンは挙手した。 「何ですか、ニーリンさん?」 「正直なところ、私達には無関係では?」 ニーリンは言葉を続ける。 「なぜギルドナイトがそのゴア・マガラとやらの狩猟を行わず、一介のハンターである我々に任せるのだ?」 そう、ニーリンの言うことは確かだ。緊急を要するような相手は、一般のハンターでは危険すぎるために任されず、ギルドナイトのような特務隊が引き受けるものが普通だ。まれに、個人的に有能なハンターが任されるケースはあるが、それは除く。 だが、アスト達はギルドナイトに招聘される程のハンターではない。 一般のハンターを駆り出すそれは、よっぽど急を要するか、大人数での狩猟になるかのどちらかだ。 「これはギルドマスター独自の依頼らしいです。今のギルドは腐敗が進んでいることはあなたもご存知ね、ニーリンさん?」 「まぁな。ごく一部のギルドナイトは有能な者が多いが、残りのほとんどがギルドナイトと言う名を騙るただの狸だ。不当な弾圧も多発していると聞いているよ」 アストはそれを聞いていて内心で驚いた。 まさか、自分達を陰で支え、取り締まっていた者達が無能の集まりだったと言うのだ。決して全くの無能ではないだろうが、人格が破綻していたりすることを指しているのだろう。 「もはや今のギルドナイトはアテにならないと、判断を下した結果、ゴア・マガラとの交戦経験がある私達に白羽の矢を立てた、とのことです」 カトリアはついにぶっちゃけたことを暴露した。 ニーリンはそれを聞いて鼻で笑うように溜め息をついた。 「はっ……つまり、遠回しに私達はギルドナイト以上の優遇をされるわけだ。……まぁ、それはいい。私は個人的に奴が気に入らなかったんだ。ちょうどいい捌け口が見つかったと思うことにするさ。アルナイルくんとセルジュくん、オトモくんはどうだ?」 ニーリンは他のハンター達にも目を向ける。 最初に答えたのはツバキ。 「見返りとして、ユリを安全に帰してくれる手筈を用意してくれるなら、それを受ける」 何事もユリのことを先に考えるツバキ。それが身を滅ぼす結果にならなければいいが、と思うアストだった。 「それに関しては、私の方から打診します。それくらいなら融通を利かせてくれるはずです」 ツバキの意見を取り入れるカトリア。 次はセージだ。 「オレは、どちらでも構わんニャ。カトリアがやってくれと言うのなら、オレはそれを成すニャ」 腕を組みながら、素っ気なく答えるセージ。しかし、アストには分かっていた。彼はカトリアのためであれば、どんなことにも躊躇しないことを。そう言った点では、ユリを想うツバキも同じ穴の狢かも知れないが、その想いは本物だ。守りたいものを明確に見出だしている者ほど強い存在はない。だからこそ、セージは強いのだ。 「ありがとうセージ。でも、無理はダメだからね?」 カトリアはセージに感謝しながらもたしなめる。 最後は、アストだ。 ニーリンは個人的な理由で、ツバキはユリのため、セージはカトリアのため。 では、自分はどうか? アストは何も考えることなく、答えた。 「俺は世界だとか大層なことは分かりません。でも、俺はこのミナーヴァを守りたい。そのために戦います」 アストのその言葉で、周りが沈黙に包まれた。 「え?俺、なんか変なこと言いました?」 「いや、まぁ、なぁ?セルジュくん?」 ニーリンはどこか笑いを堪えているように見えるのは気のせいだろうか。 ニーリンに話を振られてか、ツバキは目を逸らしながら、呆れたような溜め息混じりで答えた。 「はぁ……アスト。何でお前って、そんな恥ずかしいこと平気で言ったりするんだよ?こっちまで恥ずかしいっての……」 「お、俺、そんな恥ずかしいこと言ったのか?普通に正直に答えただけなんだけど……」 「自覚ニャし、と……だからお前はバカニャんだ」 とどめを指すかのようなセージの容赦ない「バカ」呼ばわり。 その様子を見て小さく笑うカトリア。若干その頬が赤いのは内緒。 「決定、かな。では、本日の夕方にここを出航します。準備を早急にお願いします」 最後をしめるカトリア。 「はい」 「うむ、問題ありませんぞ」 「了解です」 「承知したニャ」 ハンター三人はそれぞれの馬車へ戻っていく。 ふと、セージはカトリアに近付いた。 「カトリア。自覚はしてるのニャ?」 「何が?」 「お前の、アストへの……ム、ニャ?」 セージはいきなりカトリアに口を塞がれる。 「今はそれを言わないで、セージ。私が自分でそうだって分かるまで見守ってほしいの。まだ、私だって分からないから。それに……」 「ワワッニャ、オウイイニャ」 くぐもった声でセージは答える。 カトリアはセージの口から手を離す。 「さっ、私だって今から忙しいんだから、手伝って」 「ウンニャ」 カトリアとセージは、馬車へ向かっていく。
その日の夕方、ワルキューレはチコ村を出航し、赤く燃える大海原に旅立った。 行き先はバルバレ付近の港町。そこからは徒歩だ。 戦いの時は、刻一刻と迫りつつある……。
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Re: モンハン小説を書きたいひとはここへ!二代目! ( No.275 ) |
- 日時: 2014/05/03 18:55
- 名前: seventh slave ◆3uRftiO1f2 (ID: gUfKWO2X)
>>274 次回以降目次作るときに入れます
…でもなんか>>272につっかかった人が似たような小説作ろうとしていたんですが、もうレスないから分からないとは思いますが。 それと全部消したらそれ失踪言わない気がするんですけど…。それだと元からいなかった、なような…。 別人でしたか…すみません、疑ってしまって…。
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